スピーカーが自分自身で振動系の動きを検出し、入力信号に対してリニアに制御するのが電磁制動の原理です。通常では最低共振周波数()付近のみの電磁制動帯域を大幅に増やし、サブウーファーとしての全再生周波数帯域までカバーしたのが「マグネサーボ・テクノロジー」。SW-G50ではDIATONE独自の低歪磁気回路「ADMC」と、従来比1.5倍~2倍にもなる17,000ガウスに及ぶ高磁束密度を実現した21cm口径の大型フェライトマグネットを採用することで、ボイスコイルが磁場内のどの位置に移動しても均一で正確な磁場を提供。さらに電磁制動力は磁束密度の二乗に比例することから、その値は従来比で2~4倍にも及びます。その結果スピーカー単体での低域レスポンスはあえて抑えられますが、元々低域が上昇する車内特性にイコライザーでの電気的な補正を加えることで、最適周波数レスポンスが得られるように設計しました。このことによって、速度型MFB(モーショナル・フィードバック)を施したのと同等の正確な制御を実現。実質的に共振のない深く沈んだ帯域まで、ハイスピードでリニアリティの高い低音を再生します。
DIATONE独自の「ADMC低歪磁気回路」を採用し、従来比で1/10以下にまで磁気歪を下げることに成功しました。コンピューターシミュレーションを繰り返して決定した最適形状による静磁界歪低減と、削り出し純銅リングによる動磁界歪低減の双方に対応。大振幅での磁束分布の変化を抑えるとともに、パワーリニアリティを向上させることで、伸びのある低域再生を実現しています。
*ADMC:Advanced Magnet-Circuit