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CLUB DIATONE
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プロフェッショナル・コンテンツ DIATONEの70年に及ぶ音響技術をここに結集。カーナビが手に入れた、異次元の高音質。

カーナビインプレッション DIATONE SOUND. NAVI NR-MZ90/NR-MZ90PREMI 「想像をはるかに超える進化」 カーオーディオジャーナリスト 石田 功氏

「聴感上の高S/N感」 あくなき追求、こだわりの設計

NR-MZ60シリーズからNR-MZ80シリーズへのモデルチェンジでは、内蔵DSPを40bit演算精度のものから64bit演算コアに変え、大幅な音質向上を果たしたDIATONE SOUND.NAVI。DSPの能力向上によってFIRでの処理を可能にし、カーオーディオには欠かせない音質補正を施した後でも、ほとんど劣化を感じさせない高音質を身につけたのは、個々の車内環境に応じた調整を必要とするカーオーディオでは大きな進化だった。

それでも開発陣は、まだまだ満足したわけではなかった。「聴感上の高S/N感」はNR-MZ60シリーズから一貫して追求してきたことだが、NR-MZ90シリーズでは、そこをさらに突き詰めた。そのためにやったことといえば、まずはアドバンスドDACマスタークロックの精度向上だ。マスタークロック自体は従来と変わらないが周辺回路を見直すことで、クロック精度とクロック伝送精度を高め、デジタル信号の音のゆらぎ=ジッターを徹底的に排除。これまでよりもさらにきめ細かくリアルなサウンドを身につけている。

音声信号がストレスなくスムースかつ、より正確な波形で流れるよう、パターン設計の改善やオーディオパーツの見直しにも取り組んだ。特筆したいのは、シャーシを組み上げる際にネジを締める順番や締め付けるトルクにまでこだわったことだ。そこまで、徹底的に管理しているというから恐れ入る。したがって、自分でうっかりシャーシを開けてしまうと、元に戻した時に音が変わってしまうということもあり得るので注意が必要だ。

ハイスピードディスクリート電源は、従来ICを組み合わせて構成していた電源回路をディスクリート化したものだ。これにより、電源供給はさらに安定し、エネルギーとレスポンスが向上するほか、バッテリーからの電源に含まれるノイズを排除して雑味のないクリーンな音になる。聴感上の高S/N感に直結するわけだ。

高純度銅7Nケーブル その解像度の高さ

そして、もっとも大きな変更点が、付属の電源・スピーカーハーネスに7Nの高純度銅を採用したことだ。7Nとは銅が99.99999%、不純物の含有率が0,00001以下の純度が高い銅ということ。9(Nine)が7つ並ぶから7Nというわけだが、信号を伝送するケーブルの純度を高めることで、音がよりストレートに伝わり、ひとつひとつの音が力強くなるとともに、音場の立体感の向上にも貢献する。このケーブルは既製品では手に入らないため、なんと銅のインゴットから造り出しているそうだ。だからハーネスの単品売りでは20,600円(税別)と、ちょっとお高いが、その値付けもうなづける。

機能面も、PREMIモデルのクロスオーバー設定に「3Way+L」が追加されたりピュア・エクステンド・ワイドサラウンドが加わるなど進化しているが、このあたりはデモカー試聴のインプレッション時に伝えることとして、先に試聴室でのインプレッションをお伝えしたい。

まずは、高純度7Nケーブルの効果を確かめるために、NR-MZ80に従来の付属ケーブルを繋いだ時と、高純度7Nケーブルに替えた時の音を聴き比べてみた。聴く前は「付属ケーブルの先は変わらないわけだし、ほんの10センチほどいいケーブルにしたところで、そんなに変わらないのでは?」と思っていたが、音を聴いた瞬間にその考えは吹き飛んだ。解像度がまるっきり違うのだ。

試聴したのは聴き慣れたイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のライヴだが、出だしの拍手の数から違う。ノーマルのケーブルだと、会場全体に均一的に響いている拍手が、7Nケーブルに替えたとたんに拍手の数が増えるし、一人一人の拍手の強弱までわかる感じ。指笛も「あれっ? こんなに鳴ってたっけ?」と思うくらい、近くの音から遠くの音までいろいろと聴こえてくる。つまり客席の奥行までしっかりと感じることができる。

それは、同じ夜空を眺めていても、周囲が明るい街中と回りに灯りが一切無い山中とでは、見える星の数がまったく違う感覚。周囲に灯りが無い山中では、こんなに星があったのかと思えるくらい、微々たる光量の星まで見えてくるが、周囲の灯り=ノイズと考えればわかりやすいと思う。S/Nを高めることで、それまで聴こえていなかった細かい音まで、ハッキリと聴こえてくるのだ。NR-MZ90のカタログには、星空の写真が載っているが、それを表現したかったに違いない。

他の曲を聴いても、その解像度の高さは伝わってくる。例えば、ヴォーカルの息づかいにしても、より細かいニュアンスまで聴こえてくるので、生々しさがいっそう高まるし音像の輪郭もピントがビシッと合った写真のように、シャープになる。だから、NR-MZ80やNR-MZ60を持っているが、まだカーナビを買い替える予定がないという人なら、7Nケーブルに替えてみる手は大いにありだ。それだけでも、かなりの音質向上効果を期待していい。

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