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おすすめの名盤 SOUND EXCELLENCE

75歳という年齢もノーベル文学賞受賞という偉業もボブ・ディランにとっては何ものでもない。ただ歌い続けるだけという信条をそのまま形にしたのが通算38作目にしてキャリア初という3枚組となる、この『トリプリケート』だ。答えは作品で出し続ける、それがボブ・ディランのスタイル、生き様なのだ。

トリプルケート/ボブ・ディラン

ボブ・ディラン

トリプリケート

『トリプリケート/ボブ・ディラン』

通算36作目で2015年の『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』、37作目で2016年発表の『フォールン・エンジェルス』は、シンガー・ソングライターとしてのボブ・ディランを知る者をあっと言わせるスタンダードのカバー・アルバムだった。それも彼が尊敬し、ルーツのひとつとなっているフランク・シナトラがレパートリーにしていた曲が中心となっていた。この『トリプリケート』も次作はオリジナル?と思っていたファンを良い意味で裏切って、又もやカバー・アルバムだ。3枚のCDには、それぞれ『ティル・ザ・サン・ゴーズ・ダウン』、『デヴィル・ドールズ』、『カミン・ホーム・レイト』とタイトルがつけられている。「時の過ぎゆくままに」、「P.S.アイ・ラヴ・ユー」、「センチメンタル・ジャーニー」など誰でも知っている有名曲も多い。ヴォーカルは、『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』の時に世界中のファンを驚かせた、いつものダミ声でなく、普通のきれいな発声で唄い、スタンダード・シンガーとしても一流なとこを示している。この作品はあえて非日常に浸りたい時のドライブ・ミュージックとして聴いてほしい。たまの休日にバカンスに出かける際に窓の外の日常と決別して音楽に浸る。そんな贅沢な時間にぴったりだ。

録音は、前2作と同じく、ユーミンなども手掛ける存命では数少なくなった名エンジニア、アル・シュミット。録音スタイルも前2作と同じく、一発で録って、一切手を加えることなく同時にミックス・ダウン、つまりアナログ時代のダイレクト・カッティングと同じ手法だ。その音色は、柔かく暖かく、一発録音と思えぬリラックスしたものだ。アコースティックなサウンドが好きなカーオーディオ・マニアには絶好のリファレンスCDだろう。

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