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恋をしている時のドライブは楽しい。ナビシートに恋人が座っていなくても、恋の余韻を感じてドライブすれば楽しい。恋は何度しても甘酸っぱい。初恋の感覚は、恋の初めにいつも思い出せる。人生では初めての恋を初恋と呼ぶが、恋をするたびに新しい出会いを体験するわけだから、人は一生、初恋をしているのかも知れない。

初恋/宇多田ヒカル

宇多田ヒカル

初恋

『初恋/宇多田ヒカル』

宇多田ヒカルの新作は、ずばり『初恋』と来た。タイトル曲を聴き、歌詞を読むと、彼女の場合も新しい恋が、“初恋”なのではないかと思わせる。今回のアルバム全体から、詞の言葉は平易なのに、どこまでも煮詰めて並のJ-POPと差別化しているのが伝わる。歌われる言葉は違うけれど、松任谷由実の詞に通じる非凡さが生まれ始めている。「パクチーの唄」のようにコミカルな部分もある曲も良いアクセントになっている。宇多田ヒカルは、今、恋をしている、そんなイメージも伝わって来る。全体的に人を恋すること=生きる希望に対して、とても前向きなアルバムに仕上がっている。
 CD不況と言われる中、どのミュージシャンも制作費を切り詰めざるをえない中、このアルバムは、一切妥協なく制作費がかけられているのも女王宇多田ヒカルらしい。ロンドンの名門スタジオ、RAKやAirでレコーディングされ、バック・ミュージシャンも精鋭の外国人ミュージシャンが占める。ロンドンでバック・トラックを制作し、ボーカルは東京の文化村スタジオで録音されている。レコーディングだけでなく、CDの音質を決めるマスタリング・エンジニアも、世界中の超一流ミュージシャンを手掛ける巨匠ボブ・ルドウィグを起用している。音楽面でも、サウンド面でも完璧に近付けようとする宇多田ヒカルの強い意志が伝わるアルバムでもある。
 恋をしている人はもちろん、恋に憧れる人もこの作品をドライブ・ミュージックに使って欲しい。アルバム表題曲の「初恋」は今まさに新たな恋を始めた時に、「Forevermore」は恋をして人生の幸せを感じている時に、「夕凪」は恋に憧れている時になど、恋する様々なシチュエーションで聞き分けても面白い。シンプルだが、作り込まれた楽曲がドライブ中に聴いても頭とハートにスッと入ってくる。

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