ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第32回
『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』

試写会に行ってきたのは…

編集部員 N(男性)

家で映画を観賞するのも好きですが、映画館はお客さんと一緒に笑ったり、涙ぐんだりする一体感を味わえるのが一つの魅力だと思います。

編集部員 H(男性)

映画の原作が小説の場合、映画を先に観るか、それとも小説を先に読むか、非常に悩ましい問題です。記憶をリセットする方法があればベストなんですが。

H今回の試写会レポートは、12月1日(木)より公開中の『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』です。

N絶世のオンチのマダムが、音楽の殿堂NYカーネギーホールを満員にするという、かなり興味を引かれるストーリーです。しかもこれ実話を元にしてるんですよね。

Hそうみたいですね。そして、演じるのはあのメリル・ストリープ。過去のミュージカル映画で素晴らしい美声を披露している彼女が、いかに“絶世のオンチ”を演じるのか、とても気になるところです。

あらすじ

ニューヨーク社交界のトップ、マダム・フローレンス(メリル・ストリープ)の尽きない愛と財産は、夫のシンクレア(ヒュー・グラント)と音楽に捧げられていた。ソプラノ歌手になる夢を追い続けるフローレンスだが、彼女は自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気付いていない。愛する妻に夢を見続けさせるため、シンクレアはお人よしで心優しいピアニストの伴奏者を見つけ、マスコミを買収し、信奉者だけを集めた小さなリサイタルを開催するなど、献身的に立ち回っていた。しかしある日、フローレンスはカーネギーホールで歌うと言い出して…。

(C) 2016 Pathé Productions Limited. All Rights Reserved.

H いやぁ、なんだかこういう雰囲気の試写会は初めてだったね(笑)

Nマダム・フローレンスが歌うたびに、客席から失笑が漏れるという(笑)

Hあれは我慢できないよ(笑)ただ、試写会だから遠慮しているのもあるんだけど、マダムがあまりにも真剣に歌っているから、ゲラゲラ笑うのもなんだか申し訳ない気持ちになるんだよね。

Nこの映画を観る人は、マダムに直接歌を聴かされるはめになる、当時のアメリカ上流階級の人たちと同じ気持ちが味わえます(笑)

Hああ、なんだかまだ頭の中であの歌声が響いてる…。

Nさすが、オスカー女優ですね(笑)

Hただ、この映画の最大の魅力は、そこではないよね。確かに、「超絶オンチなメリル・ストリープ」は、一見の価値ありなんだけど。

Nそうですね。音楽を純粋に愛し、自分の歌でたくさんの人を幸せにしたいと願うマダムの一途さ。そして、彼女の夢を叶えようと奔走し、笑いものになって彼女が傷つくことだけは必死に避けようとする夫、シンクレアの愛情、この夫婦はとても素敵でしたね。

Hマダムの伴奏を務めるコズメも、この作品には欠かせないキャラクターだよね。最初は、高額の報酬に釣られて、彼女のオンチさにびっくりしつつも知らん顔してピアノを弾いてるんだけど、そのうち「このままじゃ僕のキャリアが!」とか言い出して(笑)

Nただ、結局彼もマダムの一途さに心を打たれていきます。そして、映画を観ている僕らもそれは同じなんですよね。最後の方は、マダムをからかう客に、ちょっとイラッとしている自分がいるという(笑)

H彼女の歌声が、今でも多くの人に愛されている理由がよく分かりました。

N皆さんも、是非劇場でマダムの歌声に魅了されてみてください。

次回もお楽しみに!

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