ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第48回
『パシフィック・リム:アップライジング』

試写会に行ってきたのは…

編集部員T(男性)

すっかり暖かくなり、外に出かけるのが気持ち良いシーズンとなりました。ただ、この季節は花粉に悩まされている方も多いかと思います。そんな時は、映画館へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
快適な空間で、非日常のド迫力のロボットアクションを観るのも良いかもしれません。

編集部員O(女性)

ヒーローものの真似をして、ポーズとともに変身し(たつもり)、攻撃時に型の名前を叫ぶような子どもと遊ぶと、だいたい私は怪獣の役をおおせつかります。役を授かった限りは、怪獣なりに工夫を尽くしてヒーローの気持ちを盛り上げます。

O今回の試写会レポートは、4月13日(金)より公開の『パシフィック・リム:アップライジング』です。

T人間が操縦する人型巨大兵器“イェーガー”と海底から突如から現れた凶暴な巨大生命体“KAIJU”との激闘を描いた『パシフィック・リム』の続編ですね。

O前作は圧倒的なスケールと重厚感のあるアクションから世界中で熱狂的なファンを生み出しました。Tさんは前作をご覧になりましたか?

Tはい、前作がとても面白かったので、今作にも期待が高まります!

O今作のタイトルに含まれる『アップライジング(暴動、反乱、謀反の意)』という言葉になにやら不穏な空気を感じます。一体、何が起こるのでしょうか?さっそく、あらすじからご紹介しましょう。

あらすじ

突如現れた巨大生命体“KAIJU”と人型巨大兵器“イェーガー”との死闘から10年後。平穏を取り戻していた地球に進化を遂げたKAIJUが再び姿を現し、人類を絶望の淵に追い込む。パワーアップしたKAIJUに対抗するため、新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロットたち。前回の戦いでその身を犠牲にして人類を救ったスタッカー・ペントコストの息子ジェイク(ジョン・ボイエガ)もまた、偉大なる父の意思を継ぎ、絶体絶命の危機に直面する人類を救うため、葛藤しながらもイェーガーの操縦席に乗り込む決意を固める。

(C) Legendary Pictures/Universal Pictures.

Oさて、Tさん、いかがでしたか?

Tオープニングでグッと観る人の心をつかんだまま、ラストまで一気に走り抜けるような展開で、気持ちよく観ることができました。

O1つ1つのエピソードにかける力加減が程よく、メリハリが利いていましたね。あっという間の1時間50分でした。

T「パシフィック・リム」シリーズらしく、CGと実写が見事に融合しており、違和感無く映画の世界に入り込むことができました。驚異的なVFXによる映像美もさらに進化した印象です。

O前回は雨が降る夜間にKAIJUの襲撃が多かったけれど、今回は白昼の襲撃が多いという設定でしたね。

T白昼だから襲撃されている都市に加え、イェーガーやKAIJUの姿の細部までよく見える。制作する方にとってはごまかしのきかないチャレンジングな設定になったんじゃないかな。そしてもちろん、期待を裏切らない素晴らしい仕上がりでした。

O襲撃といえば、どの街もそれはもう徹底的な壊され方で…。その暴れぶりは、さながら場外乱闘のプロレスのよう(笑)。この街に住んでいたらたまったものではないですよね。でも、あまりにスケールの大きなバトルに音響効果もあいまって、何か爽快さのようなものさえ感じてしまいました。

TKAIJU、イェガーとも前作を上回る数が登場するので、その分当然迫力も増しますよね。高層ビルが立ち並ぶ環境で繰り広げられるイェーガーとKAIJUのバトルシーンはまさに圧巻の一言。このバトルシーンは、皆さんにもぜひ、映画館の大きな画面でご体感いただきたいです。

Oすぐ背後にせまりくる巨大なKAIJUから逃げる市民たちの描写も注目してほしいです。転びそうになりながら慌てて逃げる市民の表情とか…。市民の避難が完了して混乱から一転、無人となった静かな街は、このあとに始まるイェーガーとKAIJUのバトルを予感させ、観る人の緊張感と恐怖感を高めます。

Tついバトルシーンに熱が入ってしまうけれど、ストーリーの随所にはコミカルなシーンも散りばめられていて、迫力の戦闘シーンとのコントラストが絶妙でしたね。

O意外なくらい、笑えるシーンが多かったですよね。それと、今作品は、バトルものであると同時に、イェーガーを操縦する若きパイロットたちが葛藤しながら成長する青春ドラマでもあると思うんです。

Tそういえば、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」で世界的に知られるようになったジョン・ボイエガさんが、ストーリーの進行とともに起きる主人公の内面的な変化や人間的な成長を自然に演じていましたよね。

Oはい。そして主人公が葛藤を乗り越え成長する上で重要になったのが、新星・ケイリー・スピーニーが演じるアマーラという少女の存在です。メカニックとして天性の才能を持っていながら、生い立ちゆえ他人とうまく関係を築くことができない。そんな彼女が主人公と出会い、互いに影響しあい変化していきます。

T前作に続き、マコを演じる菊地凛子さんも非常に印象的な演技でした。どのシーンかは実際に観ていただきたいのですが、きっと皆さんの心に残ることと思います。ほかにも、若手パイロット・リョウイチ役の新田真剣佑さん、パイロット候補生を指導するネイト・ランバート役のスコット・イーストウッドさんなど配役も豪華ですよね。

O 多様なキャストが演じる登場人物たちがときにぶつかりあいながらも次第に小さな家族のように団結して困難を乗り越える姿には、世代を問わず共感できるのではないでしょうか?

Tバックグラウンドは関係なく、だれでもがヒーローになれるというシンプルで力強いメッセージも読み取れるよね。そして、KAIJU対イェーガーの最終決戦地は富士山。監督の日本の特撮作品へのリスペクトを感じました。「あれ、これってあの特撮に似ているな」なんて元ネタ探しも面白いかも。

O 私は、特撮やアニメはあまり観ないのですが、パイロットがイェーガー頭部の中に乗り込んでシンクロするシーンには本当にワクワクしました!イェガーがダメージを受けるとパイロットも苦痛を感じるという一体感に、思わずハラハラ・ドキドキ。

T前作を観た方はもちろん、はじめて観る方もぜひ劇場で空前絶後の超重量級バトルをお楽しみください。

次回もお楽しみに!

2018.04.10

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