ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第57回
『アリー/スター誕生』

試写会に行ってきたのは…

編集部員S(女性)

学生時代、ある人気の歌手が来日してコンサートに行った時には、会場が広く、席も遠くて、豆つぶぐらいにしか見えませんでした。その歌手が久しぶりに来日。小さめのライブ会場は満席でしたが、客席に降りて握手までしてくれました。やっぱり歌声を生で聴けるライブはいいですね。

編集部員M(女性)

子どもの頃、音楽好きの父が朝からオペラを大音量でかけ、その音で目が覚めることがよくありました。当時はあまり興味を持てませんでしたが、大人になって父のレコードなどを聴いてみると、音に魅了されていた気持ちがわかるような気がします。

S今回の試写会レポートは、12月21日(金)より公開の『アリー/ スター誕生』です。今アカデミー賞最有力候補と言われている作品です!

M監督・主演を務めたのは、ブラッドリー・クーパー。巨匠=クリント・イーストウッドがかつて映画化を熱烈に希望した企画を、今回初監督作品として引き継いだことでも注目を集めていますね。

Sそしてなんと、あの歌姫・レディー・ガガが映画初主演ということで、その演技力にも大注目です!早速あらすじをご紹介しましょう。

あらすじ

ウェイトレスとして働くアリー(レディー・ガガ)の夢は、音楽業界でスターになること。しかし、自分の才能に自信がなく、周囲からは容姿も否定され、小さなバーで細々と歌手を続けるも、夢を諦めかけていた。そんなある日、世界的ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)に才能を見いだされ、導かれるように華々しいデビューを飾ったアリー。瞬く間にスターダムを駆け上がった彼女は、やがてジャクソンと激しい恋に落ち、2人は固い絆で結ばれていく。しかし、全盛期を過ぎたジャクソンの栄光は、アリーとは対照的に陰り始め―。

(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

Sこの映画、レディー・ガガが初主演と聞いて、随分前から楽しみにしていたんですよ。サントラもずっと気になっていましたが、今回は予習なしで行きました。結果、新鮮で逆に良かったかもしれません。かっこよかったですね。

Mはぁ~、泣いてしまいました。試写会の帰り道では、思わず映画のサントラをポチッとダウンロードしましたよ。冒頭のジャクソン・メインがステージに上がろうとするシーン、そこから魅せる圧倒的なパフォーマンス、その時点でこの映画の世界観にグイッと引き込まれました。あのパフォーマンスを観たら、ブラッドリー・クーパーを知らない人は歌手だと思い込みますよね。

Sそうですね。それくらい説得力のある歌声でした。それにあの冒頭のシーンは、これから始まるストーリーの大事な要素を含んでいたように思います。スターならではの影というか、人間の脆さが垣間見える瞬間でした。

Mブラッドリー・クーパーは徹底的にボイストレーニングをして、1オクターブほど声域を下げたそうですよ。話し声のトーンもいつもとは違っていたように感じました。

S確かに違いました。ジャクソンの兄を演じているサム・エリオットとも低音ボイスがとても似ていて、まるで本当の兄弟のようでした。あの声も努力で作り上げていたとは驚きですね。

M彼の声もさることながら、ストーリー展開、繊細なカメラワーク、感情のかすかな気配まで伝わる映像描写は、とても初監督作品とは思えませんでした。

S「ブラッドリーはなるべくして監督になった人」とレディー・ガガが言っているのも頷けます。そんな監督に全幅の信頼を寄せる彼女が歌うシーンを観ていると、いつの間にか“レディー・ガガ”ではなく“アリー”にしか見えなくなっていきました。

Mそうなんですよ!彼女の歌声を聞いただけで感動して涙が出る。心が震えるってこういう事なんだなと…。

S“本物”にこだわったブラッドリーは劇中の全パフォーマンスを生収録することを、早い段階からガガと二人で決めていたそうです。ライブ会場のエネルギーがそのまま観てる私たちにも伝わってきましたよね。

Mビシビシ伝わってきました。そしてもう一つ、この映画でやはり重要となってくるのが、ジャクソンとアリーの恋の行方ですよね。もはやこの映画は、愛の物語といっても過言ではないと思います!!

S愛あってこその成功だったり、純粋がゆえの弱さだったり、映画を観ている間中ずっと、さまざまな感情が押し寄せてきて心が揺さぶられますよね。

M涙を堪えるのが大変でした。そしてラストでは思いもよらない展開に、涙腺崩壊です(涙)。

S皆様も今年の冬は、人生を変える恋と歌で心を震わせてみてはいかがでしょうか。
是非、劇場でご覧になってください。

次回もお楽しみに!

2018.12.04

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