有識者とのダイアログ開催

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左から、総務部長 黄檗満治、専務執行役 大隈信幸、執行役社長 柵山正樹、国連広報センター所長 根本かおる氏、(株)大和総研 主席研究員/社会的責任投資フォーラム共同代表理事 河口真理子氏、Sustainavision Ltd.代表 下田屋 毅氏(2018年2月開催当時)
左から、総務部長 黄檗満治、専務執行役 大隈信幸、執行役社長 柵山正樹、国連広報センター所長 根本かおる氏、(株)大和総研 主席研究員/社会的責任投資フォーラム共同代表理事 河口真理子氏、
Sustainavision Ltd.代表 下田屋 毅氏(2018年2月開催当時)

有識者とのCSRをテーマにしたダイアログも3回目となりました。今回も3名の有識者をお迎えして、経営層が最新のCSRの論点を伺いつつ、三菱電機グループへの期待について、多くのご意見や提言を頂きました。

ダイアログは、三菱電機がCSRの視点を学び経営に取り入れていく上でも貴重な機会になっています。昨年はSDGs(持続可能な開発目標)について幅広い知見を頂き、SDGsを経営戦略に盛り込むというアクションにつなげました。今回は、未来の社会を見据えて、地球環境、資源・エネルギー、人権などの諸課題に、三菱電機グループが本業を通じて、いかに有効なソリューションを提供していくことができるか、本年度も、活発な意見交換がなされました。


有識者からの主なご意見・提言

多様性を活用し、誰も置き去りにしない社会を

国連広報センター 所長 根本 かおる氏
国連広報センター
所長
根本 かおる氏

貴社には、本業を通じてSDGsを推進しようとする強い気構えを感じます。気候変動による自然災害が2015年から2016年で倍増し、飢餓人口が増え、8億の人々が栄養不良の状態にあるという深刻な状況にあって、総合電機メーカーとして貴社の果たすべき役割は大きいでしょう。

2020年度に、貴社は100周年を迎えられます。日本には長く活躍する企業が多いですが、これはSDGsが目指していることが日本企業のDNAに根付いているからでしょう。今後は「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」に、「将来よし」と「地球よし」を加えた「五方よし」に取り組んでもらいたいと思います。

SDGsには「誰も置き去りにしない」というスローガンがあります。障がい者、LGBTなどのマイノリティが参画しにくい会社になっていないか、今一度確認する必要があるでしょう。また、女性の活躍もまだ進んでいません。彼らの持つ能力を職場に取り込むことは、同時に彼らのニーズを新たなビジネスにつなげていくことが可能となります。多様性が企業の活力を生み出しますので、経営に取り込んでいただきたいと考えます。

要素技術に加え、事業を組み合わせて価値の創出を

大和総研 主席研究員 日本サステナビリティ投資フォーラム 共同代表理事 河口真理子氏
(株)大和総研 主席研究員
日本サステナビリティ投資フォーラム
共同代表理事
河口 真理子氏

このダイアログに参加させていただき3年目ですが、貴社は毎回提案されたことをすばやく取り入れ、次の回でそのご報告をされ、その真摯な取組には感銘を受けます。また情報発信の方法も熟達されてきたように感じています。

日本のESG(環境・社会・ガバナンス)投資の市場規模は急速に拡大しています。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の積極的な取組が起爆剤になっていますが、2018年初めより、環境省が銀行・証券など金融関係のトップによるESG金融懇談会をスタートさせるなど、ESG投資のメインストリーム化が加速し、その中でSDGsがESG評価の柱として重要性を増しています。

貴社はSDGsの達成に、総合電機メーカーとしての強みを発揮できる立場にあります。その際、高いレベルの要素技術のみでなく、様々な事業と組み合わせシステムとして提供していくことが重要です。貴社の持つ幅広い事業を「足し算」するだけではなく、更に「掛け算」へと躍進させていくことを期待します。


人権はサプライチェーンの先の先までしっかり目配りを

Sustainavision Ltd. 代表 下田屋 毅氏
Sustainavision Ltd.
代表
下田屋 毅氏

人権については、欧州の先進企業と日本企業とで意識に隔たりがあることを感じます。欧州では、強制労働、人身取引等、「現代の奴隷」が大きな問題となっており、英国では2015年3月に現代奴隷法が制定され、今後もさらに取組・情報開示の両面で進んでいくでしょう。

人権課題はSDGsのすべての課題において関わってくるもので、企業活動の根幹に人権の尊重が据えられていることが必要です。今後は企業のトップ自らが人権の尊重に深くコミットし、その重要性を従業員に継続して伝えるとともに、貴社の人権方針の理解を従業員に促し、人権についての考え方を社内研修などで徹底し浸透させて、従業員が同じベクトルに向かって進んでいくことが不可欠です。そして人権の社内研修の参加者から自分の仕事に関係すること、また行動に結びつけられるのは何かについての意見を吸い上げて、それを各部門で実現していくことが必要となります。

また企業が人権の視点を取り入れるには、日本国内のみならず、世界のそれぞれの地域においてステークホルダーと対話を行い、彼らが何を考えているのかを知ることが必要です。さらには、難民や移民、先住民族等、直接的に利害関係のない方々の存在も気に掛けなければなりません。海外の工場では、そこにつながるすべてのサプライヤーについて、強制労働の有無や難民・移民への配慮にも留意すべきです。まずはサプライチェーン上のリスクを把握し、優先順位をつけて取組を行っていくことが肝要です。

ダイアログを受けて
三菱電機株式会社
専務執行役
大隈信幸
三菱電機株式会社
専務執行役
大隈 信幸

三菱電機グループは、創業100周年を迎える2020年度までに達成すべき目標として、「連結売上高5兆円以上、営業利益率8%以上」を掲げています。しかし、もう一段高い姿を目指すためには、財務目標の達成だけでなく、社会から常に必要とされる、真に社会に貢献する企業でなければなりません。

今回頂いた人権、ダイバーシティ、サプライチェーン上の課題、ESG投資に関するご意見を真摯に受け止め、今年も経営と統合して取り組んでいきたいと考えています。本日はありがとうございました。


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