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1分1秒を“見守る”技術で災害へ備える

社会にとっての最重要課題、災害への備え。三菱電機グループは、ものをシステムでつなぎ、リアルタイムで高精度にモニタリングするテクノロジーを通じて、日本の防災・減災に貢献します。

1分1秒を“見守る”技術で災害へ備える

レーダーによる津波監視支援技術

レーダーによる津波監視で、沿岸地域の防災・減災の一翼を担う

送受信アンテナの設置イメージ
図1 送受信アンテナの設置イメージ

近年、日本の沿岸部においては、大地震の発生による津波の来襲が懸念されています。効率的な避難や対応を行うには、津波が沿岸に到達する前に、可能な限り早く察知することが重要です。そこで、三菱電機では水平線の向こう側の見通せない遠いエリアからの海流観測により津波を監視可能な海洋レーダーを用いた津波監視技術を開発しました(図1)。

見える化の仕組み
図2 見える化の仕組み

三菱電機の海洋レーダーは、2000年頃より、広い海洋での海流速を観測する目的に使われてきましたが、2011年3月の東日本大震災を機に、津波観測への応用研究を開始し、3年余の時を経て製品化となりました。

海洋レーダーは短波帯(3~30MHz)の電波を使用しており、監視距離が沿岸から30~200kmと長いことが特徴です。例えば、平均水深300メートルの海洋で沖合30km以上にある津波を発見できれば、津波到来の10~15分程前にその情報を得ることができます。

開発の一つの鍵は、津波をどう「見える化」するかということでした。地震で生じた津波による流速変化は、沖合の水深の深いところでは毎秒10センチ程度と非常に緩やかになるため、通常の海流や潮の満ち引きと区別がつきにくいという課題がありました。そこで、定常流の動きを予測して除去し、津波成分だけを抽出する「見える化」の技術を開発しました(図2)。

今後は津波の観測にとどまらず、津波の到来を予測する技術の実現/高度化を行い、更なる地域防災への貢献をしたいと考えています。


VOICE(津波監視技術 開発者の声)
三菱電機株式会社
通信機製作所 電子情報システム部 システム第四課
小柳 智之
三菱電機株式会社
通信機製作所
電子情報システム部
システム第四課
小柳 智之

私は海洋レーダー研究の経験から、同装置の開発に携わり、運用を支援しています。

導入にあたっては、海辺に設置するという状況から、潮風の影響を受けないようにアンテナの高さを低くして機能する工夫や、津波監視装置という性格上、高い耐震性が求められ、それらを技術的にクリアするためにさまざまな苦労がありました。また、機器を納入したから終わりではなく、より高性度にするためにも継続的な保守が不可欠です。

津波という人命を大きく左右する災害対策技術の一翼を担うにあたっては、三菱電機の高精度・高品質製品への厚い信頼・期待のもと成り立っていることを強く感じます。今後その信頼に応えるためにも、地道で継続的な努力と続け、防災対策に貢献したいと思います。


災害状況をリアルタイムで配信

ヘリサットシステム

三菱電機が世界で初めて開発したヘリコプター直接衛星通信システムは、現場にいるヘリコプターから、リアルタイムに空撮映像を伝送することが可能です。従来はヘリコプターの羽の部分(ブレード)が障害となり、ヘリコプターと衛星をつなぐことは不可能でした。しかし三菱電機はこのブレード回転に同期した間欠送信技術を開発。その結果、高層物の影響を受けずに安定したリアルタイム情報の伝送が可能になりました。

2013年より、中央省庁・自治体へ納品を開始しています。現在は全国各地にて、火山噴火や地震などの災害発生時、被災地救済のための一翼を担っています。

ヘリサットシステム
ヘリサットシステム

地震のときに鉄道の安全を確保

鉄道地震防災システム

地震が発生すると、震源地付近の地震計が検知し、その情報が中継サーバーへ伝わりますが、三菱スペース・ソフトウエア社では、地震データ解析技術を用いて、“鉄道の運転制御の判断支援”という重要な役目を果たしています。地震のP波(小さい地震)とS波(大きい地震)の伝播速度の違いを利用して、震源地や地震規模を即時に推定。大きな揺れが来る前に運転中の列車を停止、減速させるなどの制御を行うことで、地震による被害の拡大を最小限に食い止めます。

鉄道地震防災システムの仕組み
鉄道地震防災システムの仕組み

ゲリラ豪雨による街の浸水を早期に把握

画像式水位計測システム

近年、ゲリラ豪雨等、下水道では排出しきれないほどの雨量を伴った降雨による浸水被害が広がっています。街中での浸水被害は市民の生命や財産に多大な影響を及ぼす可能性があり、効率的な浸水把握の技術が求められています。そのような背景のもと、三菱電機は、強みのひとつである画像処理技術を用いて、昼夜問わず、目視とほぼ同等の水位計測データと被災現場のカメラ画像を同時に得られる「画像式水位計測システム」を開発しました。

このようなデータと画像の「見える化」技術により、レジリエントな街づくりに貢献していきたいと考えています。

災害時の状況把握で活躍

陸域観測技術衛星2号「だいち2号」

三菱電機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運用する陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の開発を担いました。地図作成・地域観測・資源探査など幅広いミッションを持ちますが、中でも大きな役割が、災害時の状況把握や防災の分野です。

「だいち2号」は、大地震などの災害が発生した場合、早期状況把握、発生後の被害状況、復旧・対策の状況把握を行います。また、国土の地図情報の更新や火山活動の監視、冬期のオホーツク海における海氷の監視などにおいても活躍しています。

2014年に打ち上げられた「だいち2号」。今後も国の重要なインフラとして人々の生活を支えていきます。


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