生産時のCO2排出削減

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第8次環境計画(2015~2017年度)の目標と2017年度の成果

第8次環境計画(2015~2017年度)では、「エネルギー起源CO2」と「CO2以外の温室効果ガス(SF6、HFC、PFC)」を合わせた削減活動を推進し、2020年度には全温室効果ガスの年間排出量をCO2換算で154万トン以下に抑制することを目標としています。

2017年度の温室効果ガス排出量はCO2換算で127万トンとなり、目標の137万トン以下を達成しました。主な要因は、国内では、高効率機器への更新やコンプレッサーや空調機の運転を最適化する制御技術の水平展開が、また海外では、国内工場における省エネ良好事例の適用、設備更新や生産設備の運用改善が進んだことです。CO2以外の温室効果ガスについては除害、回収が進み、計画が順調に進展しました。

生産時のCO2の排出削減計画
  • ※1 基準年度:CO2:当社単独1990年度、国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度
    CO2以外の温室効果ガス:当社単独及び国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度
  • ※2一般社団法人 日本電機工業会の公表値(1997年)
  • ※3第8次環境計画策定時の電気事業連合会公表値(2013年、原発2基稼動時)
  • ※4海外の排出係数は一般社団法人 日本電機工業会の公表値(2006年)を参照し算出。
  • ※5CO2以外の温室効果ガスの地球温暖化係数はIPCC第二次評価報告書の公表値(1995年)を参照し算出。
  • ※6新たに海外関係会社2社を追加したため、2万t-CO2を加算

エネルギー起源CO2の削減施策と取組成果

エネルギー起源CO2の削減に当たっては、「ユーティリティの省エネ推進」と「生産設備の省エネ推進」を活動の柱とし、2017年度は2.4万トンを削減しました。

この中で主な成果は、ユーティリティや生産設備等の設備投資による削減1.3万トン、ユーティリティや生産ラインの運用改善や省エネ推進による削減0.9万トンです。

なお、国内では、省エネ法の事業者クラス分け評価制度において、当社を含めてグループ13社が省エネ優良事業者(Sクラス)として認定されています。

【事例紹介】Mitsubishi Electric Power Products, Inc.(米国)

米国ピッツバーグに本社を構えるMitsubishi Electric Power Products, Inc.では、年間1,500台を超えるガス遮断器(GCB)を製造し、北米の顧客に供給しています。GCBに封入する6フッ化硫黄ガス(SF6)は温暖化係数がCO2の約2万倍と非常に高い気体です。このことを踏まえ、2017年度には、SF6の大気排出防止に向けた施策を強化しました。

この度の取組では、製造工程におけるSF6の入出力の管理手法を改めて見直し、現場設備での漏えい抑制、確実な回収、作業工程の是正など、管理上の課題を抽出。この結果をもとに、設備面で2件、作業面で4件の改善策を実施しました。これにより、SF6排出量を前年比で40%削減することができました。

今後も温室効果ガスを含む生産時CO2の削減策を継続するとともに、国内のマザー工場と連携して、SF6を使用しない製品の開発・普及にも取り組んでいきます。

Mitsubishi Electric Power Products, Inc.
Mitsubishi Electric Power Products, Inc.
ガス遮断器(GCB)
ガス遮断器(GCB)

【事例紹介】国内9工場への良好事例の水平展開

当社では、各工場の省エネ担当者が集う「全社環境推進責任者会議」などの機会にそれぞれの取組事例を共有しており、効果の高い取組や技術を他の拠点に水平展開することで、成果の拡大を図っています。この一環として、2017年度には、自社製品のインバータを活用した省エネに取り組みました。

日本国内で使用される電力の半分は各種モーターで消費されると言われており、更には、その4割がポンプ用モーターに用いられるとされています。また一般的に、工場でポンプを導入する際には、流量※1に10%~20%の余裕を持たせて設備設計します。言い換えれば、通常のポンプでは、常に余分にモーターが回っており、その分ムダに電力を消費しているということになります。この回転数をインバータで調整し、供給流量を適正化することで、大きな省エネ効果が得られます※2

当社製インバータ(FREQROL-A800)
当社製インバータ
(FREQROL-A800)

今回の取組ではまず、当社のインバータ開発者が、工場の省エネ担当者を対象とする技術講習を行いました。講習では、インバータを用いた省エネ改善の手順を習得するとともに、モデル工場で稼働中のポンプを題材として、その効果を体感します。この内容を各担当者が所属工場で展開した結果、合計10台のポンプについて改善点の抽出・対応が行われ、年間消費電力量を平均67%削減することができ、CO2削減効果は合計125t-CO2/年となりました。その後も継続的に活動を進めています。

  • ※1流量:ポンプが一定時間に吐出する液体や気体の量。
  • ※2効果はモーター回転数の3乗に比例。
インバータを用いた省エネ改善
インバータを用いた省エネ改善

SF6、HFC、PFCの削減施策と取組成果

三菱電機グループが事業活動で主に排出するCO2以外の温室効果ガスは、SF6(六フッ化硫黄)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)、PFC(パーフルオロカーボン)の3種類です。

SF6は電気絶縁用途でガス絶縁開閉装置の内部に使用されるほか、半導体・液晶などのエッチング工程でも使用されます。

HFCは空調機や冷蔵庫の内部で冷媒として、PFCは、半導体・液晶などのエッチング工程で使用されます。

2017年度は、国内で低温暖化係数冷媒への転換と半導体エッチング工程におけるガス除害装置導入が拡大しました。また、海外では、ガス回収率の向上や、検証試験における冷媒回収や低温暖化係数冷媒への転換が進みました。これらの施策により、全体ではCO2換算で4.0万トンを削減しました。

SF6、HFC、PFCの削減施策と取組成果

第9次環境計画(2018~2020年度)のポイント

生産時のCO2排出削減に関しては、2007年10月の「環境ビジョン2021」策定時に掲げた「生産時のCO2排出総量を基準年度比30%削減」とする目標に対する進捗状況を踏まえ、3年ごとの環境計画では、より高い目標を掲げてきました。

今年度からスタートした「第9次環境計画(2018~2020年度)」は、ビジョンの実現に向けた最後の環境計画です。

「第9次環境計画」では、2020年度の全温室効果ガスの年間排出量目標を、CO2換算で「147万トン以下」に抑制することとしています。第8次環境計画(2015~2017年度)では2020年度に「154万トン以下」を目標としていましたが、エネルギー起源のCO2削減、CO2以外の温室効果ガス削減ともに、施策の実践を通じて順調に成果を上げていることから、目標値を見直しました。これは、「環境ビジョン2021」の基準値に対し45%削減となります。

  • ※基準年度:CO2:当社単独1990年度、国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度
    CO2以外の温室効果ガス:当社単独及び国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度
CDPの最高評価「Aリスト企業」に2年連続で選定されました
CDP A LIST 2017 CLIMATE

当社は、CDPから温室効果ガスの排出削減や気候変動緩和に向けた活動と戦略において特に優れた活動を行っている企業として評価され、「CDP気候変動」において、2016年度、2017年度と2年連続で最高評価の「Aリスト企業」に選定されました。また、「CDPサプライチェーン・プログラム」においても、2年連続で「CDPサプライヤー 気候変動」でAリスト企業に選定されました。これからも、持続可能な社会の実現に向けて取組を積極的に進めていきます。

  • CDP:企業や都市の環境への取組を調査・評価・開示する国際NGO(非政府組織)

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