製品使用時のCO2削減貢献

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製品使用時のCO2排出量は、生産活動を通じたCO2排出量の数十倍にも上ることから、三菱電機グループでは「製品使用時のCO2削減」と「製品使用時CO2削減貢献量の拡大」を重要課題と定めています。

現在、三菱電機グループ全体では約260の製品があります。そのうち、「当社主導で設計開発が可能であり、製品環境側面分析をして製品使用時CO2排出量削減が主要な環境側面であると特定した製品」を対象製品として技術革新を進め、エネルギー効率向上を図っています。

「製品使用時のCO2削減」の
第8次環境計画(2015~2017年度)の目標と2017年度の成果

お客様が製品を使用する際に消費される電力量は、その電力を製造したときのCO2排出量とみなされます。製品のエネルギー効率を高めれば、製品使用に伴うCO2排出量の削減が可能です。第8次環境計画(2015~2017年度)では「2000年度比で、107製品群の平均削減率35%」という目標を掲げています。

2017年度は情報通信システム分野および電子デバイス分野を中心に削減努力を継続し、平均削減率は、102製品において2000年度比で35%の高水準を維持しました。

省エネ性能向上による製品使用時のCO2削減計画

冷熱空調での取組

当社は、インバーター圧縮機・パワー半導体などの高効率デバイスを活かし、業界トップレベルの省エネルギー性能を有する空調冷熱機器を提供しています。

高度な省エネ技術を活かして、空調機器を中心としたグローバル展開に取り組んできましたが、地域拡大による気候の違いやニーズの違い、また異なる環境規制など、各地域の要望にスピーディーかつタイムリーに対応するため、開発・生産体制のグローバル化に取り組んでいます。例えば海外では、2015年にイタリアで空調事業会社(MEHITS社、旧デルクリマ社)を買収、2016年にはトルコでルームエアコンの開発・生産を担う新会社を設立しました。日本では、2016年に和歌山県にある冷熱システム製作所で空調冷熱機器の実証設備を竣工、静岡製作所でも空調開発設計・評価棟を建設中で、2019年の稼働を予定しています。このような取組を通じて、CO2排出量の削減に貢献していきます。

グローバルな開発体制で現地ニーズに合った製品を提供
グローバルな開発体制で現地ニーズに合った製品を提供

三菱ルームエアコン霧ヶ峰FZシリーズ
「霧ヶ峰FZシリーズ」が平成29年度省エネ大賞「経済産業大臣賞」を受賞しました

平成29年度省エネ大賞
最高賞「経済産業大臣賞」を受賞

AI技術を活用し、360°センシングで得られた外気温や日射熱などのデータをもとに、少し先の体感温度を予測する世界初※1の技術「ムーブアイmirA.I.」を採用。高い省エネ性と快適性の両立を実現しました。更にインバーター回路には、モーターの必要回転数に応じて自動で配線を切り替える「Active Switch Compressor(アクティブスイッチコンプレッサー)」※2を搭載。これも世界初※3の技術で、部屋をすばやく快適な温度にするハイパワー運転と、設定温度到達後の安定運転の両方で高効率運転を実現しました。

  • ※1:2017年11月1日発売時、当社調べ。
  • ※2 Active Switch Compressor:2種類のDCモーター結線を有するコンプレッサー。この結線を自動で切り替えることで、ハイパワー運転・安定運転の双方に対応できる。
  • ※3:2017年11月1日発売時、当社調べ。

【事業での環境貢献】


交通システムでの取組

当社は、鉄道交通システムにおいて、「走る」「止まる」「制御する」を1社で実現できるメーカーとして、推進制御装置や主電動機、補助電源装置をはじめ、様々な電機品を提供することが可能です。鉄道システム全体での省エネルギー化実現に貢献しています。

近年、世界各地で、より環境負荷の低い大量輸送手段として鉄道の重要性が増しており、こうしたニーズに応えるため、当社は、各国で鉄道車両用電機品の事業体制を強化しています。例えば、2013年にはイタリアの鉄道車両用空調装置メーカーであるクリマットファーを買収。欧州では2016年にも、ポーランドの鉄道車両用電機品メーカーであるMEDCOMとの協業を開始しています。米国では2014年に現地生産要求対応力を強化。アジアでは各都市で鉄道導入計画が進められているインドにおいて、2015年に鉄道車両用電機品の工場を稼動させ、生産・販売・保守体制を確立してきました。

鉄道の重要性が増す地域に向けて様々な電機品を提供
鉄道の重要性が増す地域に向けて様々な電機品を提供

【事業での環境貢献】


ビルシステムでの取組

当社は、エレベーター・エスカレーターなどの昇降機から照明、空調に至るまで、ビル内で使用される幅広い製品を提供しています。それら製品のエネルギー効率を向上することで、ビルの省エネルギー化を実現できます。あわせて省エネ支援機器と各種センサーによるシステム制御を行うビルマネジメントシステムも提供し、ビル全体の省エネや運用コストの低減を支援しています。

昇降機は、新興国を中心に都市化が進み、需要が拡大しています。また、成熟国では長年使用された昇降機の既存設備を活用したリニューアルニーズも増えています。当社はこうしたニーズに応えるため、各国で開発力の強化や生産能力向上に取り組んでいます。2016年度にはインド・タイで新工場を稼働。2017年度にはこのタイ新工場内に新たに試験棟を設けるとともに、韓国でも新工場を稼動させました。

マザー工場である稲沢製作所(愛知県)では、2016年に新研修センターが稼働しました。ビルシステム事業の更なるグローバル展開に向け、昇降機及びビルマネジメントシステムの販売・製造・工事・保守を担う人材の育成も強化しています。

ビル内で使用される多彩な製品を提供
ビル内で使用される多彩な製品を提供

電機メーカー初のZEBプランナーとしてZEBに貢献する設備・システムを納入
白鷺電気工業株式会社の新本社ビルに納入した
設備・システムの概要

2018年1月、白鷺電気工業株式会社の新本社ビル向けに、電機メーカー初のZEBプランナー※1としてZEB※2に貢献する設備・システムを納入しました。今回、国内のオフィスビル向けに初めて※3中低圧直流配電ネットワークシステムD-SMiree(ディースマイリー)を納入したほか、省エネ性能に優れた設備により、基準一次エネルギー消費量※4に対して、75%※5の省エネを実現しました。

  • ※12017年度より経済産業省がZEB普及のために設定した登録制度
  • ※2ZEB:net Zero Energy Building
  • ※32018年1月31日現在(当社調べ)
  • ※4平成28年省エネルギー基準において、地域、建物の用途及び部屋の用途ごとに定められている、冷暖房、換気、給湯、照明、昇降機などのエネルギー消費量の合計値
  • ※52018年6月BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)による評価再取得

【事業での環境貢献】


「製品使用時CO2削減貢献量の拡大」の
第8次環境計画(2015~2017年度)の目標と2017年度の成果

三菱電機グループでは、「製品使用時CO2削減貢献量」の見える化・拡大にも取り組んでいます。 CO2削減貢献量とは、旧製品から省エネ性能の高い新製品への置き換えにより削減できたと見なすCO2の量で、製品寿命までのCO2削減効果に販売台数を乗じたもので、次式で定義しています。

CO2削減貢献量=1台当たりの製品使用時CO2削減効果×当年度販売台数

CO2削減貢献量の算出に当たっては、公的規格や業界で定めた算定方法を用いていますが、算定方法がないものは当社が独自に製品の使用シナリオを定めて算出しています。中間製品は、GHGプロトコルのスコープ3ガイドラインに基づき、製品質量や売上高比で按分して算出しています。

第8次環境計画(2015~2017年度)では「127製品群以上で削減貢献量9,200万トン」という目標を掲げていましたが、削減貢献量が大きい製品群の販売が想定ほど伸びなかったことから、2017年度の削減貢献量は、114製品群で7,100万トンとなりました。

  • この量は、東京都のエネルギー起源CO2排出量6,060万トン(2016年7月東京都環境局)を上回ります。
製品使用時のCO2削減貢献量

製品使用時CO2削減貢献量の算出対象製品の内訳
製品
(製品群数)
製品例 算定に考慮した基準、指標
最終製品
(83製品群)
プラント監視制御装置、車両用空調装置、車上情報システム(TIS、ATC、TIMS)、発電プラント向け監視・保護制御装置、遮断機、エレベーター、高度道路交通システム(ITS)、衛星通信地球局設備、光/無線アクセスシステム、エアコン、テレビ、冷蔵庫、ロスナイ、加工機、ロボット、照明器具・ランプ、IHクッキングヒーター など 製品自身の消費電力削減で得られる貢献量
省エネ支援機器、エレベーターモダニゼーション、全熱交換形換気機器「ロスナイ」 省エネ支援機器導入による電気使用量の抑制効果、リニューアル時に高効率な部品へのバージョンアップなどで得られる貢献量、使用時に捨てられるはずのエネルギーを熱交換により利用している量
遮断器、開閉器 SF6ガスの漏れ削減量(CO2換算値)
太陽光発電、タービン発電 発電時のエネルギー使用を差し引いた発電の発電量、発電効率改善により多く得られる発電量
中間製品
(31製品群)
エアコン用外販コンプレッサー 組み込んだ製品の消費電力削減で得られる貢献量
インバーター、各種モーター 組み込んだ製品の電力損失削減で得られる貢献量
各種デバイス
電動パワーステアリング、オルタネーター、スターター 組み込んだ製品の燃費向上を質量ベースで按分した貢献量
火力発電のコンバインドサイクル化 老朽火力発電の更新で化石燃料の使用を削減。CO2排出削減を売上高ベースで按分した貢献量
  • 電力使用製品に関しては、CO2 Emissions From Fuel Combustion Highlights(2013 Edition)に掲載の国別、地域別のCO2排出係数を使用。
  • 火力発電に関しては、電機・電子四団体 低炭素社会実行計画 算定方法論の火力電源係数を使用。
  • その他のエネルギー使用や温室効果ガスに関しては、環境省、経済産業省「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」の係数を使用。
  • 製品群数は当該年出荷台数0の製品群を除いた数。
【事業での環境貢献】

第9次環境計画(2018~2020年度)のポイント

新しい3カ年計画「第9次環境計画(2018~2020年度)」は、「環境ビジョン2021」の実現に向けた最後の環境計画です。製品使用時のCO2削減に関しては、2007年10月のビジョン策定時に掲げた「製品使用時のCO2排出量を2000年度比30%削減」とする目標を「第7次環境計画(2012~2014年度)」ですでに達成済みです。

そこで、「第8次環境計画」以降は、より高い目標を掲げてきました。「第9次環境計画」では、製品性能向上による製品使用時CO2削減対象製品を開発計画に織り込み、「2000年度比で、107製品群の平均削減率35%」の維持を目指します。

また、「製品使用時CO2削減貢献量の拡大」については、「127製品群以上で7,000万トン」の削減貢献を目標に設定して取り組みます。第9次環境計画では、安定的に7,000万トンを超えるような目標値を設定しました。


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