水の有効利用

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国内外で水リスクを把握し、水の有効利用を促進

世界的に深刻化する水不足や水質汚染、気候変動に伴う異常気象から、水リスクが高まっています。また、原材料の生産や製品の製造に影響を与えるため、企業の水リスク管理への関心も同時に高まっています。三菱電機グループでは、WRI Aqueductを用いて、現在及び将来の水リスクを把握しています。2016年7月には、特に渇水・洪水などのリスクが高い拠点を国内外で特定しました。

アセスメント結果に基づき、拠点ごとに対策の優先順位を明確に取り組んでいます。対策については必要に応じて行政にも報告しています。

三菱電機グループでは、全拠点での水使用量・再利用量のデータを継続的に把握しており、半年ごとにこれらの数値に大きな変動がないかを把握して、適宜、必要な対策を実施しています。それぞれの拠点において、水の使用量の削減、再利用率の向上に向けた取組を行い、有効な事例があれば、地域会議、キーパーソン研修などの機会を通して他の拠点に水平展開しています。 また、製品開発において、水源への影響やライフサイクルの評価をしており、影響の低減に努めています。

  • WRI Aqueduct:世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール

2017年度の取組成果

当社では、出荷検査で使用した温水を部品加工洗浄水として再利用するほか、浄水処理した廃水をトイレの水やクーリングタワーの補給水などに活用する中水利用の取組を継続しました。この結果、水の使用量は1,080万m³、再利用率は31%となりました。

国内関係会社では同様の取組に加え、水冷式空調機の空冷式への置き換えなどを行い、使用量は269万m³、再利用率は40%となりました。

海外関係会社では主に廃水の中水利用に取り組み、使用量は211万m³、再利用率は8%となりました。

2017年度 水総使用量と再利用量の推移
(当社/国内関係会社/海外関係会社)
2017年度 水総使用量の内訳
(当社/国内関係会社)

水の再利用率の推移

(単位:%)

  2012 2013 2014 2015 2016 2017
当社 32 33 30 30 29 31
国内関係会社 47 48 45 41 40 40
海外関係会社 6.6 5.7 7.5 7.1 9.5 8.0
全体 32 32 30 29 28 29

2017年度 海外の地域別水総使用量内訳

(単位:m3

  使用量 排水量
  総量 上水道・
工業用水
地下水 河川・
湧水
総量 下水 公共用
水域
中国 807,159 804,999 0 2,160 675,783 664,613 11,170
東南アジア 1,049,818 1,039,575 10,243 0 551,613 473,062 0
欧州 19,117 19,117 0 0 13,357 5,317 0
米国 31,546 30,846 0 0 30,846 30,846 0
中南米 32,289 29,569 2,720 0 26,705 6,077 4,420
合計 1,939,929 1,924,106 12,963 2,160 1,298,304 1,179,915 15,590

【事例紹介】(株)グリーンサイクルシステムズ

三菱電機グループの(株)グリーンサイクルシステムズ(GCS)では、使用済み家電製品から回収したプラスチックのリサイクルに使用する水について、2011年までに再利用率99%を達成し、その後もこの数値を維持しています。

GCSの工場内では、様々な種類のプラスチックが混合した「混合破砕プラスチック」を単一素材ごとに選別する工程の一部で水を使用します。使用後の水にはプラスチック粉塵が混入するため、そのまま再利用することは困難でしたが、この粉塵をマイクロバブルで吸着して取り除くなどの工夫で循環水再利用率を向上しました。汚泥回収物や蒸発分などの例外を除き、新水の補充がほぼ不要なため、水を大量に消費することはありません。

  • マイクロバブル:普通の気泡の100分の1程度(直径0.1ミリ=100ミクロン以下)の微細な気泡。普通の気泡と異なり、水中をゆっくり漂いながら浮上し、微小なゴミを吸着する性質を有する。
工場全景
工場全景
水循環設備
水循環設備

【事例紹介】三菱電機大連机器有限公司

中国でFA機器などを製造する三菱電機大連机器有限公司では、生活排水を浄化した「中水」の再利用に取り組んでいます。

先端の技術である膜分離活性汚泥方式、また日本でもポピュラーな生物接触酸化方式による処理システムを、それぞれ工場と宿舎に設置しています。得られた水を清掃用・トイレ用として再利用することで年間約14,000トンの節水を実現し、コスト削減にもつなげています。

昨今、中国では、政府主導での企業環境信用評価が本格的に実施され始めるなど、環境保全への一層の取組が求められるようになっています。こうした社会的な要請に応えるためにも、資源の持続的な利用への取組を続けていきます。

  • 企業環境信用評価:2013年12月公布の「企業環境信用評価弁法」に基づき、各地方政府が行う評価。汚染物質の排出量など、環境への影響が大きい企業について、環境への取組状況を評価して、4段階のランク付けを行う。評価の低い企業については懲戒措置も検討される。
三菱電機大連机器有限公司全景
三菱電機大連机器有限公司全景
中水用の水道
中水用の水道

第9次環境計画(2018~2020年度)のポイント

新しい3カ年計画「第9次環境計画(2018~2020年度)」では、水使用量の売上高原単位を「2010年度比で年率1%改善」という目標を設定しました。国内外の各製造拠点における水資源リスクの評価と、対策が必要な拠点の優先順位の明確化による水資源の使用量削減と再利用を推進するほか、独自の水処理・浄化技術やシステムの開発・導入などによって、達成を目指します。

CDPの最高評価「Aリスト企業」に2年連続で選定されました
CDP A LIST 2017 WATER

当社は、CDPから水資源への対応と戦略において特に優れた活動を行っている企業として評価され、「CDPウォーター」において、2016年度、2017年度と2年連続で最高評価の「Aリスト企業」に選定されました。また、「CDPサプライチェーン・プログラム」においても、2年連続で「CDPサプライヤー ウォーター」でAリスト企業に選定されました。これからも、持続可能な社会の実現に向けて取組を積極的に進めていきます。

  • CDP:企業や都市の環境への取組を調査・評価・開示する国際NGO(非政府組織)

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環境への取組
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