社長メッセージ

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「製品やサービスによる環境貢献」と「生産活動における環境負荷低減」を通じ、“グローバル環境先進企業”を目指します。

製造業者として製品ライフサイクル全体で貢献

三菱電機グループは、“グローバル環境先進企業”として「持続可能な社会」と「安心・安全・快適性」が両立する、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。

製造業者である当社にとって、数ある環境側面の中で最も重要と考えているのは、「循環型社会の形成」への貢献です。製造業は資源や材料の調達から製品の製造・販売、加えて使用済み製品の回収・リサイクルなど、製品のライフサイクル全体にかかわりを持つからです。

三菱電機グループは、製品のライフサイクル全体に責任を持つべく、設計段階から製品の小型化・軽量化を通じて省資源化を進めるとともに、製品の回収・廃棄の段階においては、既存の部品・装置を活用したエレベーターのモダニゼーション(リニューアル)や、使用済み家電製品のリサイクルを始めとする資源循環ビジネスを推進しています。また、省エネや高効率化した製品の普及により、低炭素社会への貢献に努めています。

三菱電機グループは「循環型社会の形成」への貢献に重点を置きつつ、「環境に配慮した製品やサービスをお客様にお使いいただくことによる社会への貢献」と「製品生産時の環境への影響をできる限り小さくする活動」の両輪で、環境問題の解決に当たってまいります。

こうした環境への取組を通じて、三菱電機グループが世の中から必要とされる企業としてステークホルダーの皆様に認知いただくことで、社員の一人ひとりが働きがいを持ち、家族にも誇れる、そんな会社にしていきたいと考えています。


「環境ビジョン2021」の達成に向けて環境計画を推進

三菱電機グループでは、創立100周年の2021年を目標年とする「環境ビジョン2021」を掲げ、これまでその実現に向けて3年ごとに環境計画を策定して各施策を推進しており、第8次環境計画(2015~2017年度)においては、「低炭素社会の実現」「循環型社会の形成」「自然共生社会の実現」「環境経営基盤の強化」の4つの柱の下で取組を進めてまいりました。

取組の主な成果としては、IoT※1を活用した生産効率の改善や省エネルギー・高効率製品のグローバル展開が挙げられます。これにより、生産時及び製品使用時のCO2排出量の削減を実現し、温室効果ガスの削減に寄与しています。また、国内や海外地域のすべての地域において廃棄物のゼロエミッションを達成し、資源の有効活用に貢献しています。さらに、従業員の環境マインド向上により、野外教室や里山保全活動などへの参加人数が目標を大幅に上回っているほか、生物多様性保全活動も社内全事業所に拡大しており、自然共生社会の実現に貢献しています。各製造拠点の環境に対する取組の質向上への注力により、各拠点の環境管理能力が向上し、環境経営基盤の強化につながりました。

このような当社の環境への取組が評価され、2017年度は、2年連続でCDP※2から「気候変動」「ウォーター」「サプライチェーン」の3分野でAリスト企業に選定されました。これまで地道に取り組んできた活動が社会から評価され、大変光栄に思っています。

2018年度に開始した第9次環境計画(2018~2020年度)の取組期間は、「環境ビジョン2021」の実現に向けた“総仕上げの3カ年”と位置付け、第8次環境計画の4つの柱に加え、将来的な水不足対策や強化が続く海外の法規制への対応を考慮し、新たに「水の有効活用」と「海外拠点の環境管理レベルの向上」も重点項目に加えて活動を推進していきます。

三菱電機グループは、“グローバル環境先進企業”を目指すべき企業の姿とし、2020年度までに達成すべき成長目標として「連結売上高5兆円、営業利益率8%以上」を掲げています。成長目標を達成するためには、事業を通じた環境貢献を始めとする種々の取組を通じて、ステークホルダーの期待に応えることが必要不可欠と考えています。


環境活動における長期的展望

三菱電機グループでは、「持続可能な開発目標(SDGs)※3」の達成に貢献する、2030年、2050年を見据えた長期環境ビジョンの策定を進めています。今後の社会環境の変化や、顕在化する様々なリスクを予測し、次の長期ビジョンにおける目標とその達成に向けた具体的かつ実現可能なロードマップを設定します。2019年度までには、こうした長期視点に基づく取組の中で、CO2排出量についての削減目標を設定し、SBTイニシアチブ※4の認定を得る計画です。

また、日本政府が掲げる「Society 5.0※5」においては、環境と経済が両立する持続可能な社会の実現を目指し、資源・エネルギー利用の無駄ゼロによる環境・エネルギー制約の克服を解決すべき課題の一つに挙げています。当社は、パワー半導体のようなデバイスから、空調機器などの製品、ZEB※6のようなシステムソリューションなど、CO2削減に寄与する省エネ製品・システムの開発や提供を通して、Society 5.0の実現、そしてSDGsの達成に貢献していきます。

これまで私は、自動車機器や家電製品などの事業に携わり、お客様の快適と環境負荷低減を同時に実現する製品・サービスの開発・提供に力を注いできました。今後は、社会に貢献すべき姿を明確にするとともに、私たちの歩むべき方向性を示し、豊かな社会の実現に向けて三菱電機グループを力強く先導していきたいと考えています。

  • ※1IoT (Internet of Things):様々な「モノ(物)」がインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み
  • ※2CDP:企業や都市の環境への取組を調査・評価・開示する国際NGO(非政府組織)
  • ※3SDGs (Sustainable Development Goals): 2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる、2030年までの「持続可能な開発目標」
  • ※4SBT(Science-based Targets)イニシアチブ:科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標(SBT)にかかわるイニシアチブ
  • ※5Society 5.0:日本政府提唱による科学技術政策の基本指針の一つ。狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く第5段階の社会「超スマート社会」に向けた取組
  • ※6ZEB (net Zero Energy Building): 化石燃料から得られるエネルギーの消費量を、省エネルギーや再生可能エネルギーの活用を通して削減し、限りなくゼロにする建築物
2018年6月29日
執行役社長 杉山 武史