2010年9月15日〜17日、東京ビッグサイトにて、国内唯一の自動認識技術、ソリューションの専門展示会「自動認識総合展」が開催されました。
今回、三菱電機は、「工場で使える!UHF 帯RFID」をテーマに、工場や事業所への人や車両の入退場管理から、資材、製品、資産のチェック、製造工程管理など、お客様の生産活動を効率化する各種ソリューションとそれらの核となるハードウェアをご紹介しました。
特に今回は、各ソリューションのコーナーにおいて、三菱電機UHF 帯RFID 製品を利用したパートナー企業様のソリューションも展示していただいたことにより、より充実した内容の展示会となりました。

三菱電機UHF帯RFID技術の優れた特長を紹介したプレゼンテーション
メインステージでは、三菱電機UHF 帯RFID 製品およびソリューションについての総括的なプレゼンテーションを行いました。
最初に製品紹介として、新発売の業界最小クラス「UHF 帯RFID 小型直線偏波アンテナ」をはじめ、豊富なタグメニューや長距離読取りが可能なリーダライタ装置など、三菱電機のUHF 帯RFID 製品のラインアップを解説。また、導入前の実証実験から導入後の設定、調整までの各フェーズで役立つRFID 統合評価ツールや、ファンクションブロックなどの各種ツール類についても紹介しました。

次に三菱電機UHF 帯RFID 製品を利用したソリューションとして、三菱自動車工業様の水島製作所における入退場管理ソリューションの導入事例を紹介。物品物流管理ソリューションとしては、Omni-ID 社製金属対応タグを取り付けたサーバ類にハンディリーダライタ装置をかざし、棚卸管理や検品管理、探索を素早く正確に実現するIBM 様の事例と、物流ゲートを使用した、パレットに取り付けたタグの一括読取りの実証実験をご覧いただきました。工程管理ソリューションでは、大容量メモリタグの60Kbitのユーザメモリを活用し物と情報を一体化することにより、サーバ集約型の制御ではなく分散制御が可能なシステムを構築できることをご紹介しました。
業界最小クラスのアンテナサイズを実現「UHF 帯RFID 小型直線偏波アンテナ」
「生産性や品質の向上を図るために、読取り距離の長いRFIDを使用したいが、従来のアンテナは大きすぎて設置スペースが限られる場面での活用が難しい」・・・そのようなお客様の声にお応えして、三菱電機では今回、従来の小型円偏波アンテナ(RF-ATCP003)と比較して前面面積費16%の小型化を実現した、UHF 帯RFID 小型直線偏波アンテナ(RF-ATLP003)を販売開始しました。
業界最小クラスの51mm(高さ)×39mm(幅)×21 mm(奥行)の小型サイズ化により、これまでは困難だった場所(ex.ラインの下やロボットアームのセンサー部など)にもアンテナの設置が可能となります。
読取り距離は、中距離用リーダライタ装置を組み合わせて使用することにより、UHF 帯RFID ならではの最大数十cm を実現。使用場所の環境を考慮し、耐環境性、耐振動性、耐衝撃性も確保しています。

お客様の利便性を向上する「ファンクションブロック」と「会員サイト」
三菱電機では、ハードウェアやソリューションの提供だけでなく、各種エンジニアリングツールの提供など、お客様の利便性を向上するためのサービスの充実にも注力しています。
その一環として、今回、三菱電機のシーケンサをUHF 帯RFID リーダライタ装置のコントローラとして使用される場合に制御構築が簡単に行えるファンクションブロック(FB)を開発。タグへのID の読書きなど、計11 種類のFB ライブラリを提供します(近日ダウンロード提供開始予定)。これにより、数多くの製造現場で活用されている三菱シーケンサとの親和性がますます高まります。
さらに、これらのサービスを提供するための会員サイトを新たに開設しました。
ファンクションブロック以外にも、UHF 帯RFID リーダライタ装置の取扱説明書やサンプルプログラムなどが、この会員サイトからダウンロードできます。会員登録は無料ですので、ぜひご登録ください。

入退場管理ソリューション
ナンバープレートの読取りとRFID 認証を併用した「入退場管理システム」
<三菱プレシジョン様>
タグを、アンテナにかざして認証しゲートを開けるデモンストレーションと、丸の内パークビルディング様の導入事例映像を紹介しました。
同ビルの入退場管理システムは、車両のナンバープレートの読取りとRFID 認証を併用することで、より確実に、スムーズな入退場管理を実現しています。RFID 認証は、窓を開けずに車内からアンテナに向かってカード型のタグをかざすだけで完了。事前に登録された車両と確認されればそのままゲートが開きます。また、非登録車両の場合はチケット発券後にゲートが開くなど、タグを持たない臨時車両への対応も万全です。さらに自動車以外にバイクにも対応。フロントにナンバープレートが付いていないバイクの入退場はRFID 認証のみで管理できるようにしています。
車両、自転車、歩行者通過時の認証をスムーズに実現する「UHF 帯RFID セキュリティーシステム」
<立花エレテック様>

三菱自動車工業水島工場様や三洋化成工業様の車両入退場管理システム、滋賀県草津市での交通量調査社会実験の事例映像を紹介しました。
三洋化成工業様は、24時間体制で化学品の製造を行っており、従業員や関連業者が頻繁に出入りしています。セキュリティー強化のため、工場入場時に警備室での記帳等によるチェックを実施していましたが、しばしば受付が混雑し渋滞が発生していました。そこで、UHF 帯RFID ならではの長距離読取りと電池レスのカードタグを活用したセキュリティーシステムを導入、カードタグをかざすだけのスムーズな入退場と確実なセキュリティーチェックを実現しています。また、1 枚のカードタグで、歩行者の入退場管理にも対応しています。
また、滋賀県草津市で行われた自転車と小学生歩行者9,000人を対象とした交通量調査では、小学生のランドセルと、通勤通学自転車のスポークに取り付けたタグを、交差点に設置したアンテナで読取り、通行経路・台数・時間を把握。より安全な通勤・通学経路の検討に活用されています。
物品物流管理ソリューション
タイムリーな適材資材配置を可能にする「クラウド型物流資材管理システム UniGAIA®」
<ムラタシステム様>

物流関連業務では、カゴ台車やパレット、バケットなどの紛失や配送先での滞留が、意外に大きなコストロスになっていました。ムラタシステム様の「クラウド型物流資材管理システム UniGAIA®」は、こうした物流資材の“今の状況”を正確に管理し、タイムリーな適材資材配置を可能にするシステムです。
物流資材にタグを取り付け、アンテナゲートを通過したり、ハンディリーダライタ装置をかざして読取ることで、物流資材が“いつ・どこで・どうした”という情報をリアルタイムに把握することができるようになります。たとえば、「必要なカゴ台車がどこに何台滞留しているか」ということもすぐに確認可能です。また、クラウド型ですので、導入コストを抑えることができ、面倒なシステム管理も必要ありません。
棚卸・検索・持出返却チェックを効率化する「物品管理システム e!Tracking」
<三菱電機>
小型で金属面にも取り付け可能なRFIDタグをPCに取り付け、ハンディリーダライタ装置で読み取るデモンストレーションと、三菱電機鎌倉製作所に導入された「e!Tracking」の事例を映像でご紹介しました。
鎌倉製作所は、宇宙開発をはじめとする、三菱電機における最先端エレクトロニクスの開発・生産拠点です。そのため数万台を超える様々な計測器が保有されており、その管理業務が大きな負担となっていました。この課題を解決するために、e!Trackingと Omni-ID社製小型金属対応タグを採用し、物品管理の効率化と省力化を図っています。
持出・返却の時は、ハンディリーダライタ装置で機材に取り付られたOmni-ID社製小型金属対応タグの情報を読取り、どの機材をいつ貸出したか、どの機材がいつ返却されたか、を正確に管理することができます。
棚卸の際は、まずパソコンからハンディリーダライタ装置へ棚卸データを転送し、そのハンディリーダライタ装置を棚に保管されている機材に取り付けられたタグにかざして読込みます。パソコンから転送した棚卸データと一致すれば、ハンディリーダライタ装置の液晶画面に緑色でわかりやすく表示します。万一、保管場所が誤っている機材があれば赤色で、保管されているべき場所になかった機材は白色で表示されます。その後、棚卸結果をPCへ転送し、データベースを更新することで棚卸は終了です。
工程管理ソリューション
効率的に在庫の適正化を実現する「在庫管理パック」
<CSK システムズ様>
「過剰在庫を削減したいが、多品種少量生産のため在庫量の正確な把握や最適化が難しい」・そんな課題を解決するソリューションとして紹介されていたのが、CSK システムズ様の「在庫管理パック」です。
在庫(製品・部品)にタグを取り付け、在庫がアンテナの前を通過したり、在庫にハンディリーダライタ装置をかざして読取ることで、作業者に負担をかけず、効率的に在庫の実績情報が収集できます。さらに、その情報から在庫状況を正確に可視化したグラフを作成。在庫削減の改善ポイントを抽出し、目標在庫数を決定することが可能になります。設定した在庫量の適正範囲を超えた際には画面と音で警告するため、異常にすぐに気づくことができ、目標在庫維持の現場オペレーションが実現できます。

製品個々の品質履歴を管理する「RFID を適用した品質履歴記録システム」
<三菱電機コントロールソフトウェア様>
昨今の製造業では、製品の品質管理や歩留まりの向上を目指して、製造工程における製品個々の詳細なトレーサビリティが求められるようになっています。三菱電機コントロールソフトウェア様の「RFID を適用した品質履歴記録システム」は、一つひとつの製品が「どのように製造されたか」を各工程での制御レベルまでトレースすることができるソリューションです。
製品や、製品をのせたパレット個々にタグを取り付け、各工程を通過するごとにタグを読取り、製造工程を制御するシーケンサの情報を連携させることで、各工程における製品個々の製造条件や関連状態をタグのID に紐付けてデータベースに蓄積。製品個々の製造履歴分析や製品間の製造条件比較などを容易に実現し、製造プロセスの最適化と製品トレーサビリティを支援します。

タグのID により対象映像を簡単に検索できる「データ(ID)・画像連携録画システム」
<立花エレテック様>
近年、製品の品質管理のために各製造工程を録画する企業が増えています。しかし、これまでは監視映像の付帯情報として時刻しか記録されていないために、トラブルなどが発生した際にその対象映像を探そうとすると膨大な時間と手間がかかっていました。
今展示会で紹介されていた立花エレテック様の「データ(ID)・画像連携録画システム」は、録画した映像に、製品が各工程を通過した際に読取ったタグのID を連携させて保存。必要なときにはID を入力するだけで、すべての録画データから即座に対象映像を検索することが可能になります。
本システムは、セキュリティ強化のための入退場管理システムとしても活用可能。入退場口の監視映像に、入退場時に読取ったカードタグのIDを紐付け、確認が必要なIDを入力することにより、対象画像のみを確認することが可能です。

【出展内容】
- リーダライタ装置、アンテナ、タグメニュー紹介
- 入退場管理ソリューション
- 物品・物流管理ソリューション
- 工程管理ソリューション


