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かまどごはんに迫る食感・食味が出ています。(宮城県産ササニシキを試食)

五ツ星お米マイスター

佐藤 貴之 さん

宮城県唯一の五ツ星お米マイスター。お米の品種やブレンド、精米、炊飯特性に至るまで幅広い知識を有する。
10年前から「本炭釜」に惚れ込み、仕事でもプライベートでも炊飯はこれひと筋。
その縁から、従来シリーズでもおなじみの「銘柄芳潤炊き」や「玄米芳潤炊き」モード等の開発にも協力。

かまどごはんがおいしい理由は?

直火ならではの最大火力や伝熱性の高さもさることながら、大量炊飯によるブレの少なさがおいしさの理由だと思います。かまどの場合は、1升2升とまとめて炊きますよね。すると、本来はむずかしい火加減や蒸らし時間のコントロールがしやすくなる。というより、多少ずれたところで、誤差の範囲で済むわけです。正しく炊けたごはんには、米本来が持つ歯ごたえとやわらかさ、粘りと弾力、そういう相反する要素が絶妙なバランスで共存しています。それを容易に再現できるから、かまどごはんはおいしいといわれるんですね。

「本炭釜」の炊き上がりをかまどと比べると?

うん、これはおいしい。ツヤもいいし、香りも粘りも弾力もあって、お米の特長、品種の特性がよく出ています。かまどごはんは、かまどによっても粘りと弾力という特性が異なるので一概には比べられないのですが、相反する食感のバランスが整っているという意味では、非常にかまどに近い炊き上がりといえます。弾力があるから香りも強く出るし、粘りもあるので甘みも増している。いわば、お米の持ち味をきちんと引き出すことに成功した、“正しいごはん”が成立していますね。少量炊飯の電気釜でここまでできるというのは、本当にすごいことです。

冷めたときのお味は?

「冷めてもおいしい」ってよくいいますよね。でも、これは違う。「冷めてから、またおいしい」。冷めたときのごはんの味って、実は品種の特性が一番よく出るんですよ。逆にいえば、お米の魅力を引き出せない炊き方だと、「冷めてからおいしい」は決して実現できない。とくにササニシキはお寿司でもよく使われるお米なので、冷ましてからの味こそ重視されます。冷めたごはんをここまでおいしくできるのは、「本炭釜」がお米の持ち味をしっかり生かせる炊飯器だからなんでしょうね。

これまでの「本炭釜」との違いは?

僕が歴代の「本炭釜」を使い続けている理由は、この釜がもっとも品種の個性を出せるからです。新しい「本炭釜」もその本質は変わらず、むしろこれまで以上にお米の持ち味を強調できるようになった。食感でいえば従来よりも弾力が増し、その分香りも強く出ています。かまどごはんに近づいたというのは、それだけ忠実な炊飯ができているということ。この進化がどれほどすばらしいものであるかは、ふだん炊飯している人ならきっと実感できると思います。

朝一番に、熱々の炊きたて RECOMMEND

佐藤さんが考えるこのごはんの一番おいしい食べ方は?

朝一番に、熱々の炊きたてをそのままいただきたいですね。組み合わせは鮭や海苔など、定番の朝のおかずで。おいしいごはんで始まる一日は、心も体も元気になれますから。