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お米に関する講座

肥料と飼料 米づくりのエコシステム

米づくりは環境づくり。契約水田お米栽培プロジェクトの契約水田がある宮城県登米地区では、自然に恵まれ、自然を活かした米作りが行われています。稲わらを牧場でリサイクル活用し、堆肥として田んぼに戻す耕畜連携の取組みもその一つ。そんなムダのないエコシステムから生まれる肥料と飼料、自然環境について米農家の木村忠義さんに伺いました。

契約水田お米栽培プロジェクト
チームリーダー

米農家

木村忠義

北上川がもたらす、いい土、いい水

「おいしい米を作るコツは何ですか?」
米農家さんにそう尋ねると、たいてい「いい土」「いい水」「肥料のあんばい」などという答えが返ってきます。お米作りのプロ、木村さんも「土が大事」といいます。
「登米の田んぼはね、土がいいんです」
登米を流れる北上川がもたらす粘土層の土は、ちょっとやそっとの災害でもへこたれない力強さ=“地力”があるといいます。また北上川は、サクラマスも遡上するほど水がきれいで、登米地区の水質は有機栽培にも使えるJAS認定を受けているほど。そうした恵まれた環境が、おいしい米を作る後押しをしているんですね。

土の力を引き出す、完熟堆肥

おいしい米作りのためには、肥料も大事です。
「毎年、春には田起こしをして土をほぐします。この時、土に混ぜるのが完熟堆肥で、こうすることで土が堅くならずにいい状態が保てるんです」
ただし肥料をやれば稲がよく育つからといって、与えすぎてはいけません。
「ほら、その辺だけ稲の背丈が伸びているでしょう。肥料をまくときに重なってしまった場所ですね。稲はあんまり育ちすぎても良くない。風で倒れてしまいます。だから肥料はね、ちょうどいい塩梅でやらないとダメなの」
米作りのプロらしい自信たっぷりの貫禄で、田んぼ一面の稲穂のチェックをする木村さん。ここでは、いい土、いい水、完熟堆肥のおかげで稲も元気に育ち、農薬や化学肥料も少なくてすむのだそうです。

田んぼ×牧場の稲わらリサイクル活用

完熟堆肥は、稲わらから作られます。
「この田んぼで育った稲わらが、巡り巡って、形を変えてまた土に戻る。うまくできているんです」
 登米地区では、耕畜連携といって稲わらやもみ殻を畜産にリサイクル活用し、資源を循環させる取組みが行われています。まず脱穀したあとの副産物である稲わら、もみ殻は、牧場で牛の飼料や牛舎の敷料として使われ、牛糞と混ぜたものをしばらく外に置いて発酵させます。
「臭い糞も、稲わらと一緒に発酵させると臭いもなくなります。長い時間をかけて完熟させたものを、また田んぼの肥料に使うんです。完熟堆肥は杉のチップを使ったものもあるけど、やっぱり田んぼみたいな粘土層の土には、稲わらから作られた完熟堆肥のほうが合うと思います」
この完熟堆肥を使うようになってから、稲の収量も増えたそう。
「昔は1反あたりの収量が300kgくらいだったかな? 今は倍の600kgになっています」

水でつながる環境保全の取組み

稲刈りの際には、牧場主の渡辺さんも田んぼに来てお手伝い。また地域の農家からも応援に駆けつけます。米づくりは人手がかかるため、みんなの協力なしではなかなか進みません。
「米づくりは水を通じて周囲の環境や田んぼ同士でつながっているから、“点”の取組みじゃなく、地域で連携した“面”の取組みをしてこそ、環境保全ができるんです」
登米地区では作付面積の8割以上が環境保全米を作っています。また登米地区を流れる北上川は、上流、下流で地域を超えた環境保全も行われています。
「北上川の下流を辿れば、南三陸があります。南三陸の水産業者は、海をきれいにするために上流部の森の保全活動もやっています。森に植樹をすることで、北上川の水をきれいにしようという地道な活動を続け、成果を出しています。田んぼも海も、自然の環境を大切に守ってこそ、おいしい恵みができるんです。昔からここは本当にいい環境の中で米を作ってきたんですから。米づくりは環境づくりということも、心がけていることです」