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業務用ロスナイ(外気処理ユニット) 特長・導入のメリット

適切な湿度に保たれていない建物はまだ約2割もあります。

快適性に対する意識の高まり・建築物衛生法の管理強化などで、加湿ニーズが増加中。

厚生労働省より施行された「建築物衛生法(旧ビル衛生管理法)」では、特定建築物※1の空気環境の維持管理が義務付けられ、相対湿度は年間を通じて40%以上70%以下と定められています。しかし東京都が令和2年度に行った調査によると、 不適率※2が18.9%と報告されています。

※1:「建築物衛生法」が規定する、特定用途に使用される延床面積3,000m2以上の建物(事務所、図書館、博物館、美術館、興行場、百貨店、集会場、遊技場、店舗など)
※2:「建築物衛生法」で定められている管理規制値を満たしていない建物の割合を数値化したもの
※3:東京都健康安全研究センタービル  衛生管理講習会資料より

空気環境管理基準項目不適率の経年変化

外気処理ユニットとは

総合的な外気処理(全熱交換換気・加湿・除湿・除塵)が可能

本体内部に搭載されているロスナイエレメントによる全熱交換換気に加え、熱交換器(直膨コイル)による「全熱交換換気・加湿・除湿」を行い、空調負荷を低減し、省エネ・快適・清潔な換気が可能です。また、プレフィルター、別売システム部材の高性能フィルターなどにより除塵を行い、快適性向上を実現します。

建築物衛生法に対応した加湿能力

本体内部の加湿エレメント(滴下気化式加湿器)上流側に熱交換器(直膨コイル)を配置し、給気空気を加熱してから加湿するため、加湿能力が低下しやすい冬季でも建築物衛生法の基準値である「相対湿度40%」※4を満足できます。また、国土交通省の定める建築設備設計基準※5の室内外温湿度条件にて必要な加湿量も確保できます。

  • ※4:壁からの吸湿やドアの開閉による湿度の逃げ等を運用上ご配慮ください。
  • ※5:国土交通省大臣官房庁営繕部設備・環境課監修(社)公共建築協会編「建築設備設計基準」
加湿イメージ

1 快適な空間を実現する外気処理ユニットの制御


無駄のない除加湿を行う「スマート除加湿」、冷風・温風を防止する「吹出温度制御※6」を搭載

スマート除湿(冷房の場合)

本体のOA 風路とRA 風路に搭載した「温湿度センサー」が室内外の温湿度を検知し、除湿運転の入切と除湿能力の強弱を自動で切り替えます。素早く目標湿度を達成し、その後は省エネ除湿をしながら室内の快適性をキープします。

スマート除湿

スマート加湿(暖房の場合)

本体のOA 風路とRA 風路に搭載した「温湿度センサー」が室内外の温湿度を検知し、加湿運転の入切と加湿能力の強弱を自動で切り替えます。素早く目標湿度を達成し、その後は省エネ加湿をしながら室内の快適性をキープします。

スマート加湿

吹出温度制御(冷風・温風防止制御)※6

目標温度の設定値と給気温度の実測値を比較して段階的にコイル能力をセーブさせ、冷房・除湿時は吹出温度が目標温度を下回らないようにコントロールします。(暖房・加湿時は吹出温度が目標温度を上回らないようにコントロールします)吹出温度の低下抑制により、冷房・除湿運転時のコールドドラフト感を抑え、快適な空気を室内に給気します。(暖房・加湿運転時は吹出温度の過加熱を抑制します)

  • ※6:本機能は、吹出空気が設定温度で吹き出すことを保証するものではありません。
吹出温度制御(冷風防止制御)
  • ※7:工場出荷時は13℃設定(MAスマートリモコンより設定変更可能)
  • ※8:暖房時の目標温度の設定値は26~30℃です。(工場出荷時は無効設定です)


2 DCブラシレスモーターの採用による高い風量制御能力

機外静圧や風量制御の向上を実現

高機外静圧化と低消費電力化

高効率な「DCブラシレスモーター」を採用し、以下の通り性能向上。
●50Hz特性…機外静圧向上。60Hzと同様の機外静圧を実現。
●60Hz特性…消費電力を大幅に低減。現行品の2割以上削減。(強風量定格 ロスナイ換気運転時)

風量多段階設定

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MAスマートリモコンより、給気と排気の風量を11段階より選択できるようになり、給排気風量の調整を簡単に行えるようになりました。※9

  • ※9:従来品(LGH-N**RDF3)…給排気風量については、強・弱・微弱の3ノッチ。各ノッチの風量は固定(変更不可)。
    新商品(LGH-N**RDF4)…給排気風量については、強・弱・微弱の3ノッチ。各ノッチの風量は11段階より個別に選択可能。

定風量制御

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フィルターが詰まるなど、圧力損失が増加しても定風量制御を使用すれば、モーターを自動で調整することで圧力損失に関わらず一定の風量を保つことが可能です※10。また、施工時における現地での風量調整の手間を削減することで、24年4月より始まる建設業界の労働時間上限規制に貢献します。

  • ※10:定風量制御設定時でも、給気・排気の室内側・室外側各々の圧力差が大きい場合などでは、設定風量にならないことがあります。また、定風量特性における機外静圧上限以上の圧力損失がある場合は設定値よりも風量は低下します。定風量制御時はモーター回転数が自動調整されるため、製品本体騒音が運転初期時より大きくなることがあります。

3 多彩な省エネアシスト機能

CO2センサーで自動制御を実現

別売部材のCO2センサー(PGL-100TGSF)を使用することで、室内のCO2濃度に応じて換気風量を自動で制御。外気導入量を最小限にすることで消費電力と空調負荷を抑制して省エネを実現。

11段階の風量可変

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11段階の風量可変

自動制御による風量可変段階数を従来の3段階から大幅に拡充し、11段階で行えるようになりました。※11

  • ※11:風量自動制御設定にてサーモオフ許可設定時。
  • ※12:計算条件:対象室体積 243m3( ≒9.5×9.5×2.7m) 最大在室人数12名
    (1人あたりの占有面積を5m2/人で計算した18名に対し、在室率67%の在室人数)
    季節日数と温湿度条件:夏季3.5か月(平日75日、休日32日) 冬季3か月(平日60日、休日30日)
    機器情報:空調機…暖房COP3.49、冷房COP2.8 外気処理ユニット…LGH-N50RDF4×1台
    換気回数2.1回/h(最大ノッチ時) 目標CO2濃度設定:1000ppm 電気料金目安単価:31円/kWh(税込)
    JIS B 8628 : 2017に規定された全熱交換効率測定時の室内外空気条件下におけるLGH-N50RDF4×1台でのCO2センサー有無の比較(当社試算)
    全熱交換効率測定時の室内外空気条件におけるLGH-N50RDF4×1台でのCO2センサー有無の比較(当社試算)

CO2濃度リモコン表示

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CO2濃度リモコン表示

CO2センサーで検知したCO2濃度をMAスマートリモコン(PAR-44MA以降の機種)に表示できるようになりました。

MAスマートリモコン(PAR-44MA以降の機種)で機能設定がカンタン!


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MAスマートリモコンで機能設定がカンタン
  • ※13:風量多段階設定の風量設定変更における作業時間平均削減率で、当社の作業者が実際に従来品(天井埋込形、LGH-N**RXW)と新商品(外気処理ユニット、LGH-N**RDF4)とで設定作業を行った際の 平均削減率。設定作業は、給気の弱・微弱風量および排気の強・弱・微弱風量の変更作業であり、作業者、作業状態により削減できる作業時間は異なります。

集中リモコン「AE-200J」

集中リモコン「AE-200J」を併用すれば、様々な省エネ・節電機能が操作可能。集中管理により最適で効率的なトータル空調をサポートします。

集中リモコン「AE-200J」

4 その他の特長

幅広いシーンに対応が可能

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350m3/hタイプを追加。従来よりも小さな空間での使用に最適です。※14、15、16

幅広いシーンに対応が可能
  • ※14:35タイプ(350m3/h)のダクト径はφ150。50タイプ(500m3/h)のダクト径φ200よりも小さく、ダクト費用を抑制できます。また狭い天井懐でもダクト配管が可能です。
  • ※15:形名末尾「-DM」の機種は、ドレンアップメカ内蔵機種です。BCP対応機種(形名末尾 -B)も受注生産にてご用意しております。35タイプ(350m3/hタイプ)はドレンアップメカ内蔵機種のみのラインアップです。
  • ※16:35タイプ(350m3/h機種)は、シティマルチR2、リプレースマルチR2、ズバ暖マルチR2、シティマルチWR2(リプレースマルチWR2を除く)シリーズの室外ユニットのみ接続可能です。詳細は「三菱換気送風機総合カタログ」をご参照ください。

ドレンアップメカ内蔵機種をラインアップ

ドレンアップメカ搭載により、ドレン配管の設置を容易にします。天井裏に障害物があっても、障害物を避ける経路でドレン配管を設置できます。ドレンアップメカは内蔵されているため、別売部材を別途手配したり、現地で施工する必要はありません。


給気口用除じんフィルター(別売部材)※17

給気口用除じんフィルター(別売部材)

製品給気口の手前で給気に入る比較的大きな粒子(50μm 以上)を90%以上捕集します。
「給気口用除じんフィルター」は外気処理ユニットの製品内部(加湿部点検口より)に装着可能です。

  • ※17:外気処理ユニットの専用部材(別売)です。他の機種ではご使用になれません。
    フィルターはJIS Z 8901 1種を使用し質量法捕集効率90%以上。
    捕集効率は製品のご使用方法(風量等)により変化します。
    「給気口用除じんフィルター」は定期的な交換が必要です。(交換時期はご使用環境や方法により変化します)

BCP※18対応機種ラインアップ※19

停電などにより、ビル用マルチエアコンの室外機が停止した場合でも、非常用電源から外気処理ユニットへの通電のみで、換気運転が可能です。

  • ※18:Business Continuily Planの略称。災害や事故等の非常事態においても、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に講じておく計画のこと。
  • ※19:BCP対応機種は標準機種から一部仕様を変更しています。ご使用の際は、標準機種の据付工事説明書、取扱説明書に加え、BCP対応機種の据付工事説明書、取扱説明書別冊を併せてご覧ください。

BCP対応機種ラインアップ

納入事例

業務用ロスナイ(外気処理ユニット)の納入事例一覧