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照度計算

照度計算の基礎手法に「逐点法」「光束法」があります。
「逐点法」は照明器具の光度値と 器具から計算面までの距離を利用して、被照面のある[点]の照度を計算する方法です。 計算結果は直射照度なので、天井や壁からの反射光を加える必要がありますが、床面や壁面等対象全体の明暗の分布を作ることが出来るため、広く照度の模擬的確認方法として定着しています。
「光束法」は部屋の寸法、反射率、器具台数、ランプ光束などの数値を利用して床面に降り注ぐ光束の量を計算し、その計算面の平均の照度を算出します。
三菱電機照明では簡易的な照度計算が可能な「照明器具選択アプリ」やより高度な照度計算、照明シミュレーションが可能な「DIALux」でご利用可能なデータもご用意しておりますのでご利用ください。

逐点法について

照明器具の光度値と器具から計算面までの距離を利用して被照面のある点の照度を計算する方法です。
・長所…部屋の明暗の分布を作る事ができます。
・短所…一回の計算で一つの点しか算出できないので、部屋全体の照度を知るには数百回~数千回の計算が必要です。
    また計算結果は直射照度なので天井や壁からの反射光を加える必要があります。

逐点法

逐点法の計算方法

計算点の直射照度を光源からの光度値をその距離の二乗で割り、算出します。

逐点法計算方法

光束法について

部屋の寸法、反射率、器具台数、ランプ光束などの数値を利用して、床面に降り注ぐ光束の量を計算してその計算面の平均の照度を算出する方法です。
・長所…短時間で簡単に照度を計算できます。
・短所…部屋のどこが明るいのか暗いのかは、この計算法では わかりません。あくまでも全体を平均した照度です。

光束法

光束法の計算方法

器具の全ランプ光束と各種掛け率(照明率、保守率)を利用し計算面1m2に入射する光束の量を算出します。

光束法

※1 M:保守率

標準的保守率

照明器具を設置した後、部屋・器具などは徐々に汚れ始め、ランプの光束も少しづつ低下します。そのため、平均照度にあらかじめ、照度の低下率を含めて算出することが一般的です。この低下率の係数を保守率といいます。 これは、器具の構造・部屋の汚れの状況によって異なる値。保守率は光源の保守・清掃の良い部屋では「良い」を、また工場などでほこりが多く清掃が困難な場所は「悪い」の数値を採用します。

保守率は以下の式により算出されます。

M=Ml×Md
M:保守率
Ml:光源(LED)の設計光束維持率
Md:照明器具の設計光束維持率(汚れ係数)

以下は、従来照明器具の設計光束維持率とLED照明器具の設計光束維持率の表です。 この表の値と光源(LED)の設計光束維持率をかけて、保守率を算出します。 その値は各器具によって異なるため、暮らしと設備の業務支援サイト WIN2K掲載の配光PDFを参照して下さい。

■ 従来照明器具の設計光束維持率  清掃間隔:1年

従来照明器具の設計光束維持率

■ 分離形LED照明器具の設計光束維持率  清掃間隔:1年

分離形LED照明器具の設計光束維持率

■ 一体型LED照明器具の設計光束維持率  清掃間隔:1年

一体型LED照明器具の設計光束維持率


照明シミュレーションソフト「DIALux」のご紹介

DIAluxの画面

DIALuxはドイツDIAL.GmbHにより製作された、どなたでもインストール可能な照明計算ソフトウェアです。
照度分布図などのデータを出力したり、空間がどのように照らされるかをシミュレーションできます。

三菱電機照明でもDIALuxで利用できる照明器具データ(BIMデータ)をご用意しておりますので、照明計画の作成やお客様へのご提案などへご活用ください。

【DIALux活用のメリット】 
間接成分を考慮した異形部屋の照度分布、空間各面の輝度や、建物形状を考慮した屋内昼光計算などに、DIALuxの3次元空間モデルに基づくシミュレーションが期待されています。

照明器具データ(BIMデータ)のダウンロードには「三菱電機照明器具選択アプリ」が便利です。

照明器具選択アプリについて 詳しくはこちら