0その1

いまさら聞けない人工知能・その1
「AIって?」

1 AIって、
そもそも何?

HELLO, AI.

みなさん、こんにちは。
最近なんだか「AI」という言葉をよく耳にするようになりましたよね。分かっているつもりだけど「ほんとは何なの?」と思ってないですか?

実は「AI」は、毎日使っているものや、サービスの様々なところに使われている身近なもの。
ここでは、それがそもそも何なのか、そんなお話からはじめていきましょう。

AI=ロボットじゃないの?

「AI」といえば、映画『ターミネーター』シリーズで人類と戦う「ロボット兵器」のようなものを想像する人もいるのでは?
人間のような知能ができたら…そんな想像を形にしようとする動きがありましたが、現在の「AI」はそのような怖い存在ではありません。

「AI(=Artificial Intelligence)」は「人工知能」のこと。ですが、現状「本当の意味での人工知能」はまだ存在していません。「本当の意味」とは、「人間とまったく同じように考えるコンピュータ」がまだできていない、ということ。人工知能はロボットではなく、ロボットでいういわゆる「脳みそ」の部分なんですね。
さて、今はまさに「第3次AIブーム」の真っ只中。
その前に、1次と2次ってなんだったの…?

CHECK!

「完全な」人工知能(AI)はまだ誕生しておらず、ブームのたびに日々進化しつづけている。ブームとは……

2 いまは、
第3次AIブーム

[推定・探索]の第1次、[知識]の第2次

人間のように考える機械が初めて「人工知能」と名付けられたのは1956年のこと。その、1950年代から1960年代にまず訪れたのが[第1次AIブーム]でした。例えば図のような迷路を、どのように効率的で早くゴールまでたどり着けるか、というようなことに人工知能を用いはじめたのです。ただこの時の[推定・探索]を目指した人工知能はまだ、ルールが明確にないと処理できなかった状態。現実の複雑な問題には対処できないでいたため進展はしにくく、ブームも下火になっていきました。

1980年代に入り、再びブームが起こります。[第2次AIブーム]のキーワードは[知識]。医療や司法の現場などにおいて、それに関する「知識」をデータとしてコンピュータに入力しておくことで、病気の診断や、判例を踏まえた法律の解釈など、現実の問題にある程度役立つようになりました。ただ、ここでネックになっていたのは、その知識を「人がすべて入力しなければいけなかった」こと。その大変さの背景もあって、AIの研究は再び失速していくことになったのです。

第3次、[ディープラーニング]で加速するAI技術

さて、インターネットが爆発的に発達した1990年代から2000年代にかけて、再びブームが加速することになります。ビッグデータ(膨大なデータ)を用いて、人工知能自身が学習し、精度を上げていく「機械学習」が急速に発達していきました。未知のものに対しての判断や識別、予測ができやすくなったことで、様々な技術に応用されるように。

そしてさらに今、機械学習の中でも[ディープラーニング(特徴表現学習)]という新しい技術が生まれたことで、これまで人間が関わらなくてはならなかった複雑な領域に一歩踏み込んだ、画期的なターニングポイントを迎えることになりました。[ディープラーニング]の詳しいお話は、次回に。

CHECK!

インターネットの発達で、大量のデータを扱って[AI自身]が学習できるように。それが[ディープラーニング]を生んだ。

3 AIって、
どんなものがある?

[汎用型AI]と[特化型AI]って?

先ほど「ロボット兵器」のお話がありましたね。ロボットの「脳みそ」のようなものが[AI]であるということ。こういった人間と同じ、またはそれ以上の知的能力を持ち、特定の目的にとどまらず自分で思考・学習・判断・行動する人工知能を[汎用型AI]といいます。現状技術が成熟しておらず、今のところ「完全な」汎用型AIは存在していません。

それに対して、一つの機能を専門として、特定の決まった作業を行う人工知能を[特化型AI]と呼びます。特化型AIの分かりやすい例は「将棋・囲碁ロボット」ですね。最近では実際にプロと戦い、天文学的にある打ち方の中から、人間にも勝つ存在も登場しました。現在のAIの多くはこの[特化型AI]のことを指していて、様々な分野で活用されています。

音声・映像を解析する人工知能

[特化型AI]の中でも、現在は主に[音声解析]と[映像解析]の分野の発達がめざましくなっています。[音声解析]では例えば、Appleの「Siri」やGoogleの「Google Home」など。人間が発する音声を認識する研究は、AI研究の初期から進められていましたが、音声を文字言語に変換するうえで問題になっていたのが「人間の言葉のあいまいさ」でした。現在は大量のデータベースから、文脈や本来の意味・意図を推察し、あいまいさを理解する機能を持ちはじめています。

また「お掃除ロボット」や「自動運転」などは[映像解析]の特化型AIの技術を用いたもの。部屋の構造や道路の状況を、画像や映像で把握しながら学習を重ね、作業の精度や効率を上げていく技術が登場しています。この考え方は「監視カメラ」などにおいて、本来人間が見つけにくいものを見つける技術にも採用されていますが…そのお話は、また別の機会に。
※本文中における会社名、商標名は、各社の商標または登録商標です。

CHECK!

大量の映像から、頻繁に映っていたり、本来映るべき人や物を学習・判別する[映像解析]の監視技術……気になりますね。

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