メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • 巻頭特集

  • 経営基盤を強化するIT戦略
  • 2010年 7月号(No.158)
  • ビル全体、企業全体を対象にした環境情報の“見える化”により
    法規制対応の効率化と省エネのPDCA推進を支援

「改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)」や「東京都環境確保条例(都民の健康と安全を確保する環境に関する条例)」に代表される自治体条例の施行に伴い、多くの企業がCO2削減を重要な経営課題に位置付けています。ここで有効になるのが、ITの側面から環境負荷軽減を図る“グリーンIT”の推進。今回は、三菱電機が提供するグリーンITソリューションのコンセプトや特長を紹介しながら、環境関連の法規制への対応にとどまらず、業務効率化や企業価値向上という観点でも重要性が高まるグリーンIT推進のポイントを考えてみましょう。

環境関連法規制の強化で
グリーンITの重要性が増大

 改正省エネ法や東京都環境確保条例が施行された背景には、IT機器の稼働率が高いオフィスやデータセンターのCO2排出量が増大しているという課題があります。環境省の「2008年度(平成20年度)の温室効果ガス排出量(確定値)について」によれば、京都議定書の基準年である1990年度比で、工場などの産業部門が−13.2%と削減されているものの、商業やサービス、事務所などの業務部門では43.0%と大幅に増加。環境関連の法規制強化により、多くの企業が本社、工場、支店、営業所など、企業全体でCO2排出量削減の施策を講じていく必要に迫られています。
 CO2排出量削減の代表的な施策には、高効率の空調機やLED照明など、省電力化を実現した機器の導入がありますが、それだけでは効果に限界があります。そこで重要性が高まっているのが、“Green of IT(IT機器・システムの省エネ)”と“Green by IT(ITを活用した社会の省エネ)”を両輪としたグリーンITの推進です。三菱電機では、これら2つのアプローチに対応しながら、ビルや工場などの建物全体、企業全体のCO2排出量削減を支援するグリーンITソリューションを提供しています。

説明図

「IT機器・システムの省エネ」と「ITを活用した社会の省エネ」を両輪としたグリーンITの推進


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約40%の省電力化と高信頼性を実現した
データセンターを開設

 グリーンITを推進するうえで、企業のニーズが高まっているソリューションの1つがデータセンターです。三菱電機では、このデータセンターの消費電力削減と信頼性向上を推進し、グリーンITソリューションとして提供しています。
 2009年4月に新設したMIND東京第3データセンターでは、金融機関向けの安全対策基準であるFISCに準拠。設備面では冷却効率を高めたフロア設計や省エネ空調機器、太陽光発電、セキュリティー面では生体認証や共連れ防止サークルゲートといった最先端技術を導入し、さらに温度の最適化を図る空調制御技術も採用することで省電力化を実現しました。その削減率は、企業が自社でサーバを構築・運用する場合と比較して約40%に達します。
 また、データセンターに加え、グリーンITの推進では、サーバの利用率向上による台数削減、人やモノの移動削減といった業務効率化も大きな効果につながります。ここで活用できる三菱電機の代表的なソリューションには、次のようなものがあります。

説明図

MIND東京第3データセンターの特長

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サーバ統合・仮想化ソリューション&サービス「VMINTEGRA(ヴイエムインテグラ)」

 サーバ統合を実現する仮想化ソフトウェアの導入・運用に必要なミドルウェアやサービスを統合化し、テンプレート化して提供。短期間、低コストでサーバの利用効率向上による台数削減を可能にし、環境負荷軽減に貢献するシステム構築を支援します。
 5台のPCサーバを、VMINTEGRAで1台にサーバ統合すると、年間約62%(約4トン)のCO2削減が見込まれます。

ビデオ会議ソリューション

 企業の規模や利用目的に応じたビデオ会議システムの構築、導入後の保守やヘルプデスク機能を提供するサービス。遠隔地の複数拠点のメンバーに負担をかけることなく、操作性のよい、高品質な映像・音声によるビデオ会議を実現することで、出張移動等により発生するCO2排出を抑えることができるほか、準備や宿泊を含めた出張旅費そのものが、なくなることは言うまでもありません。

電子帳票配信サービス

 三菱電機および三菱電機関連会社の標準ツールとしても利用している、電子帳票保存法に対応した電子帳票配信サービス。利便性の高い検索機能などにより、帳票出力のための消耗品コストや保管スペース、帳票整理作業時間などを大幅に削減できます。

電子帳票システム「e-image(イー・イメージ)」

 既存または新規構築の基幹システムで管理する帳票を、ノンプログラミングで電子帳票化するシステム。体系的な管理や表計算ソフトでの活用、他の電子媒体への保存などにより、ペーパーレスや保管倉庫経費の削減を推進できます。

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ビル全体を対象とした容易に利用できる仕組みで
CO2排出量削減施策のPDCAサイクル確立を支援

 環境関連法規制への対応で活用するグリーンITソリューションには、企業全体のエネルギー使用量の把握や管理、集計、報告という機能が求められます。そこで三菱電機では、ビルや工場などの建物全体、複数拠点も含めた企業全体を対象にした環境情報の“見える化”と“統合管理”を重視。ソリューションの1つとして「DIALCS(ダイアエルシーエス)」を提供しています。

トータル環境経営ソリューション「DIALCS(ダイアエルシーエス)」

 エネルギー情報の把握や報告資料の作成に加え、個々の部門の利用状況をわかりやすく表示し、CO2排出量削減施策の計画(Plan)から実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)に至るPDCAサイクルを総合的に支援。環境情報を自動で報告書用の単位に換算し、帳票を出力するため、法規制に対応した報告書作成の業務を大幅に効率化できます。

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オフィスビル全体の省エネ推進を支援する
グリーンITサービス“Green by Cloud”

 全社的なCO2排出量削減施策のPDCAサイクルを確立するためには、実際に企業が省エネ活動を推進するうえで直面する課題を解決する必要があります。その代表的な例が、オフィスビル固有の課題であり、具体的にはオフィスビルのオーナーとテナントが協働してビル全体の省エネ活動を推進する仕組みがないこと。ビルのオーナーとテナントの双方が省エネを推進したいと考えていても、例えばテナント側は自らのエネルギー使用量を正確に把握できないため、部門や個人ごとの目標や進捗状況を明確に示すことができないという状況にあるということです。
 こうした課題に対して、三菱電機ではテナントがよりサービスを利用しやすいように、導入費用を抑えて、入居後すぐに、簡単に、契約期間だけ利用できる電力消費量の見える化の仕組みを“Green by Cloud”として、提供しています。
 具体的に提供するのは、例えばDIALCSによるエネルギー情報の収集や多岐に渡る環境情報のポータル表示、各種法規制に対応できるレポート出力機能など。ビルのテナントはブラウザだけで簡単に操作できるため従業員教育も不要なほか、データセンターからネットワーク経由で利用できる形態のため、容易に活用できるのが大きな特長です。

説明図

複数のビル、工場を丸ごと省エネする“Green by Cloud”


 また、“Green by Cloud”は、テナントのニーズに対応できるだけではなく、ビルのオーナーにもメリットをもたらします。テナントと協働でビル全体の省エネを推進できることに加え、ビルの付加価値向上による収益拡大、複数ビルへの迅速な対応という効果が期待できるためです。
三菱電機では、今後これらのグリーンITソリューションに対して、空調・照明機器や太陽光発電、入退出管理といった設備系システム、ログやIDの統合管理を実現するセキュリティー系システムとの連携強化を推進。ビルや工場などの建物全体、企業全体というトータルな視点から、ワンストップによるソリューション提供で、お客様企業の環境負荷軽減を支援していきます。
次ページでは、三菱電機のグリーンITソリューションを導入した代表的な2例を紹介します。

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グリーンITソリューションを活用したシステム構築例

説明図

事例1:企業全体での“エネルギー消費量の見える化”による省エネ活動推進

<導入ソリューション> DIALCS
MELGREEN
<見える化の対象>
本社、営業所(複数)、データセンターなど
多拠点のエネルギー消費量
<特長>
事業主やエネルギー管理統括者、業務現場の従業員など、職場や役割に合わせてエネルギー消費量の見える化を実現。省エネ推進方針や計画、実行、評価、改善という継続的なPDCAサイクルの運用に活用すると同時に、従業員の自主的な活動を促す情報提供も実施している。

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説明図

事例2:工場全体でのカーボンフットプリント計算を含む“エネルギー消費量の見える化”による改善活動推進

<導入ソリューション> DIALCS
MELGREEN
MELNAVI
<見える化の対象>
生産現場のエネルギー消費量
<特長>
工程進捗管理や品質管理、製造実績などの生産情報の見える化に加え、カーボンフットプリント計算を含めたエネルギー使用実績の見える化への対応も可能。生産工程と環境の側面から最適化を図り、工場全体のTCO削減と企業価値向上を推進している。

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人物写真

三菱電機株式会社
インフォメーションシステム
事業推進本部
技術企画部
グリーンITビジネス推進センター
センター長
藤原 聡子 氏

クラウドコンピューティング技術を活用した
「Green by Cloud」の提供も含め
お客様のグリーン化の取り組みを支援します

2010年は、改正された省エネ法や、温対法など環境関連の規制強化に伴い、企業において、環境問題解決のために、ITの果たすべき役割がますます重要になります。
 昨今、IT機器の稼働率が高いオフィスビルのCO2排出量増大という課題が顕著化してきました。ビルオーナーとテナントが協働して、省エネに向けたエネルギーの見える化と改善のPDCA(計画―実行―評価―改善)サイクルを回す仕組みが必要です。
 三菱電機では、ビルオーナーとテナントの課題を解決するサービスを、クラウドコンピューティング技術を活用して実現し、グリーンITサービス「Green by Cloud」として提供しています。このようなサービスをはじめ、様々なソリューションによって、お客様のグリーン化の取り組みを支援していきます。

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