メルトピア

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  • デジタルカメラ活用テクニック

  • Vol.30
  • 2011年 4月号(No.165)
視点を変えて、春の桜を撮影する

ありきたりな桜の写真の
イメージを一新する

 桜前線が北上を始め、屋外撮影には絶好の季節を迎えました。全国の桜の名所で撮影を計画している方も多いことでしょう。しかし、毎年同じようなアングルでの撮影では、どうしても飽きてしまいます。そこで、今回は桜の写真をテーマにアクセントを加えた撮影方法をご紹介します。用意するものは脚立などの踏み台で、いつもとは異なる視点からの撮影を心がけます。こうして写真1のような、躍動感あふれるイメージに仕上げてみましょう。

視点を変えることで
見せ方に新鮮さを生む

 桜の写真は、遠くから眺める風景の一部であったり、下から見上げるような角度から撮影されることが多いようです。こうした写真を否定するわけではありませんが、今回はいつもと異なるイメージを求めているため、視点を変えて桜を見下ろす意識を持って撮影に臨みます。
 写真2をご覧ください。これは普通に立ったままの高さでカメラを構え、撮影したものです。桜と菜の花によるピンクと黄色の配色は春っぽさを表現できているものの、アングルには新鮮味を感じません。次に写真3をご覧ください。こちらは脚立の上に立って約2.5mの高さから撮影したものです。普段では目にしない、上から見下ろすような視点で桜を写しているため、花びらが画面全体に広がり、存在感を強調することができました。
 さらに工夫を加えて撮影したものが写真1です。躍動感を表現できるように20mm(35mm換算)の広角レンズを使い、桜の花に近づき撮影しました。また構図も斜めにしてみました。画面の上にも下にも咲き乱れる花びらが、桜の木が持つ生命力を印象づけるような写真に仕上げることができました。
 今回の撮影のポイントは、早朝や夕暮れに行うことです。太陽の位置が高いと花びら自体に陰影が少なく、全体的に立体感のないイメージになってしまいます。実際にこの写真は朝7時から8時の間に撮影しているため、花びらの色にも冴えがあります。撮影時にはひらめきを大切にして、斬新な写真表現に挑戦してみましょう。

撮影・文:中原義夫(bubio studio)

撮影例

写真:1 高い視点から桜の花に寄り、20mm(35mm換算)の広角レンズで撮影した作例。桜の木が持つ生命力を表現することができた

撮影例

写真:2 普通に立ったままの高さでカメラを構え、35mm(35mm換算)の標準レンズで撮影した作例。新鮮味のない撮影アングルになってしまった

撮影例

写真:3 脚立の上に立って撮影した作例。花びらが画面全体に広がり、存在感が強調できた。35mm
(35mm換算)レンズ使用

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