メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2011年 12月号(No.172)
  • ノバルティス ファーマ株式会社
  • データ統合プラットフォーム「PowerCenter」導入事例
  • ETLツールの導入により
    データ連携の保守性と拡張性を高め
    ビジネス変化に迅速に対応する基盤を構築

ヘルスケアのグローバル・トップリーダー、ノバルティス グループの医薬品部門の日本法人として、新薬で人々のいのちと健康に貢献するノバルティス ファーマ株式会社。同社はITシステムの全体最適を図るなかで、業務基盤の中核を担うデータウェアハウス(DWH)の再構築プロジェクトを推進。そのETL※1ツールとして三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社(MDIT)が提案したデータ統合プラットフォーム「PowerCenter」を導入しました。新たな基盤の構築をもとに、開発・変更プロセスの標準化を実現し、データ連携の保守性と拡張性を向上。ビジネス変化に迅速に対応する業務基盤として重要な役割を担っています。

※1 ETL(Extract Transform Load):データの読込み・変換・書込み

画像:本社ビルとワクチン研究所

スイス・バーゼルにあるノバルティスグループの本社ビル。世界の著名な建築家がデザインしている(写真上は安藤忠雄氏が設計)。写真右は同グループのワクチン研究所

人物写真

情報システム事業部
マーケティング情報
システム推進部
マーケティング支援
システムグループ
グループマネージャー
北條 達也

人物写真

情報システム事業部
マーケティング情報
システム推進部
マーケティング支援
システムグループ
谷内 和信

人物写真

情報システム事業部
マーケティング情報
システム推進部
マーケティング情報
システムグループ
石田 正幸

人物写真

情報システム事業部
マーケティング情報
システム推進部
マーケティング支援
システムグループ
黒田 伸之

DWHシステムが複雑化
保守性、拡張性の向上が課題に

 ノバルティス ファーマ株式会社は開発、生産、販売、市販後調査までを行い、日本の医療現場に革新的な医薬品を提供しています。同社の製品は、循環器・代謝、がん、中枢神経、移植・免疫、呼吸器、眼科など多岐にわたっており、医薬情報担当者(MR)は、領域別に専門性の高い学術情報を医療従事者に提供しています。
 こうした革新的な医薬品を生み出す同社のMRの活動を支えているのが、マーケティングや営業戦略の基盤となるDWH「MAXIM(マキシム)」です。2000年に構築されたMAXIMは、製品の販売実績やMRの活動データなどを蓄積し、戦略の立案・策定に必要な情報を抽出・分析するシステムです。この機能の1つとして、MRを支援するレポーティング機能があります。
 「組織変更や戦略の見直しに合わせてMAXIMの改修を続けるうちに、次第にシステム構造が複雑化し、それに伴う運用・保守コストが増大、改修期間も長期化してきました」と情報システム事業部 マーケティング情報システム推進部 マーケティング支援システムグループ グループマネージャーの北條達也氏は当時を振り返ります。
 課題が顕在化するなかで、グループ全体でITの全体最適化を図る活動が進められ、同社でもITアーキテクチャの刷新プロジェクト「MIRAI」が始動しました。
 MIRAIプロジェクトの一環として進められたのが、MAXIMの定型レポートの分析・出力に必要なデータ管理を担う基盤の刷新です。「従来のマルチベンダーによる手組み対応をETLツールに変更することで、データの流れを可視化し、生産性と保守性を向上できると考えました」と情報システム事業部 マーケティング情報システム推進部 マーケティング支援システムグループの谷内和信氏は話します。

▲ ページトップに戻る

メタデータ管理による保守性と
インパクト分析の機能を評価

 ノバルティスグループでは、各事業会社がシステムを導入する場合に明確な方針を定めています。ETLツールは推奨システムが2つあり、これらを細部にわたり比較検討した結果、「PowerCenter」の導入を決定しました。その理由について、谷内氏は次のように述べます。
 「決め手となったのが、『PowerCenter』のMetadata Managerです。システム上のメタデータを統合管理するこの機能で、データ、プログラム、アプリケーションの関係性を分析、表現できることを評価しました」
 導入プロジェクトは2008年3月にスタートしました。MDITは開発・テストの段階から、独自の開発支援ツールやテンプレートでノバルティス ファーマを支援しました。
 「処理パターンごとにテンプレートの作成を支援いただきました。これらのテンプレートを活用することにより、開発者は1からプログラムを組みことなく、開発の効率化と品質の安定化を図ることができました。その結果、スケジュール通りに2009年2月から本番稼働を開始することができました」と谷内氏はMDITのサポート対応を評価します。

▲ ページトップに戻る

「PowerCenter」の導入により
生産性と保守性の向上を実現

 「PowerCenter」の導入は、ノバルティス ファーマのビジネスに様々な効果をもたらしています。
 「システム変更の際、SQLを記述する必要がなく、GUI画面上の操作だけでマッピングできます。システムの開発・変更プロセスが標準化されたため、従来のマルチベンダー開発による品質のばらつきを解消することができました。その結果、生産性が高まるだけでなく、保守性も大幅に向上しました」と情報システム事業部 マーケティング情報システム推進部 マーケティング情報システムグループの石田正幸氏は語ります。
 また、開発・変更プロセスの標準化が進んだことに加え、システム変更に伴うインパクト分析が効率化されたことで、システム改修や帳票開発のリードタイムも短縮され、ユーザの要求により迅速に対応できるようになりました。
 「データの影響範囲を把握するインパクト分析がしやすくなったのが最大の効果です。従来では、データの依存性分析やシステム変更による影響範囲の分析に時間を要していました。これがMetadata Managerにより、体感で10分の1ほどに短縮されています」(石田氏)
 さらに、「『PowerCenter』はグローバルでも実績が豊富にあり、しかも操作性に優れているため、対応できるエンジニアが多いこともメリットの1つです」と情報システム事業部 マーケティング情報システム推進部 マーケティング支援システムグループの黒田伸之氏は続けます。
 システムの安定性も大きく向上しました。北條氏は「以前は夜間バッチ処理の異常終了により、翌朝の業務に影響を及ぼすこともありましたが、こうした課題は『PowerCenter』の導入によって改善されました」と語ります。

▲ ページトップに戻る

将来の拡張に備えた基盤を確立
今後はさらなる全体最適を推進

 MIRAIプロジェクトの一環として進められた今回の取り組みにより、将来の事業環境の変化に伴うシステムの拡張に柔軟に対応できる基盤が整いました。同社では引き続き、ITの全体最適の取り組みを進める計画です。
 「今回のプロジェクトでMAXIMのすべてをETL化できたわけではありません。残っている手組みの箇所もETL化して、データオリエンテッドの取り組みを推進していきたいと考えています。また、バックエンドの整備にとどまらず、フロントエンドにあたるレポーティングツールの強化も検討しています」と話す北條氏。エンドユーザが自ら必要なレポートを作成できる仕組みが整えば、ビジネススピードのさらなる向上につながります。
 さらに、卸への納入データ、市場データの分析システムなどDWHの再構築、SFA(Sales Force Automation)改善による業務効率化とさらなるガバナンスの強化についても検討が進められています。
 先駆的な取り組みを通じて、優れた医薬品を提供するノバルティス ファーマ。これからも人々の健康と豊かな生活の実現に貢献していきます。

▲ ページトップに戻る


画像:システム構成イメージ

システム構成イメージ

▲ ページトップに戻る