メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2012年 12月号(No.182)
  • 山九株式会社
  • 情報基盤構築におけるプロジェクト推進事例
  • 国内・海外の拠点教育を着実に実施し約1万人のユーザーが利用する
    グローバル情報基盤へスムーズに移行

ロジスティクス、プラント・エンジニアリング、オペレーション・サポートの3事業をグローバルに展開する山九株式会社。同社は、日本国内および中国、東南アジアを中心とした海外拠点のグループ社員の内、約1万人が利用する情報基盤の刷新プロジェクトにおいて、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)のプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)支援サービスを採用。複数のITベンダーが参画する大規模プロジェクトをまとめ、スケジュール通りに運用を開始しました。山九グループ全体のプラットフォームに進化した情報基盤は、グローバル化を推進する山九に欠かせない存在となっています。

画像:潜水艦移送と大型機器の据付工事

卓越した技術と綿密なオペレーションにより提供される山九株式会社の様々なサービス。写真左は潜水艦移送、写真右は大型機器の据付工事

人物写真

技術・開発本部
IT企画部長
中山 清

人物写真

技術・開発本部
IT企画部
担当部長
花島 竜治

人物写真

技術・開発本部
IT企画部
情報インフラグループ
グループマネージャー
石澤 剛

11ヵ国、約1万人ユーザーを対象とした
グローバル情報基盤を構築

 「人を大切にすること」を経営理念とし、社名の由来でもある「ありがとう」の精神で、国際社会の発展に貢献する山九株式会社。ロジスティクス、プラント・エンジニアリング、オペレーション・サポートをコアコンピタンスに事業を推進しています。技術・開発本部 IT企画部長の中山清氏は「約100年前、製鉄会社の物流業務や構内作業の請負業者として事業を立ち上げて以来、製造業のお客様のビジネスを支援してきました。現在は生産拠点の海外移転が急速に進むなか、お客様のビジネスのグローバル化を積極的にサポートしています」と語ります。
 山九グループの国内拠点では、これまでグループウェアのLotus Notesを利用して、情報共有を図っていました。しかし、クライアントサーバー型のLotus Notesは、クライアントPCにインストールする必要があり、システム運用やメンテナンスに負荷がかかるなど、課題が顕在化していました。そこで山九は、Lotus Notesのサポート期限を迎えるにあたり、Web対応システムへの全面移行を決定します。技術・開発本部 IT企画部 担当部長の花島竜治氏は「国内拠点限定のグループウェアでは、海外からは日本の情報がリアルタイムに把握できないことに不安の声が上がっていました。真のグローバル化を実現するためには、日本国内と同等のサービスを海外にも展開し、品質の平準化を進めていかなければなりません。そこで、利便性や今後の拡張も踏まえて、Web化によるグローバル情報基盤構築を決断しました」と説明します。
 情報基盤構築プロジェクトは「Sankyu-Global Information Platform Service(S-GIPS)」と名付けられ、2010年5月から開発がスタートしました。ポータル、ID管理、グループウェア、メールシステムなどの選定を進め、開発工程に移行する段階で新たな課題が浮上しました。技術・開発本部 IT企画部 情報インフラグループ グループマネージャーの石澤剛氏は「約1万ユーザーを対象とした情報基盤は、大規模かつ複数のベンダー製品で構成されます。多くの参画ベンダーと綿密な調整を図るとともに、国内外への展開をスムーズに進めるためには、プロジェクトを総合的にコントロールするパートナーの力が必要でした」と振り返ります。

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国内外の拠点教育を入念に実施し
スムーズに新システムに移行

 プロジェクトの円滑な推進方法を検討するなかで、山九はMDISに支援を仰ぐことを決定。MDISのPMO支援サービスを採用しました。山九、MDIS、開発会社である株式会社インフォセンスにより、円滑に導入・本稼働を実施するための体制が整いました。石澤氏はMDISをパートナーに選定した理由について、「これまでの豊富な実績はもちろんのこと、MDISのコンサルタントと会話を進めるなかで、スキルや経験値の高さを実感できたことが決め手になりました」と語ります。
 MDISの参画後、Lotus Notesの環境を新システムに移行するフェーズ1は2011年末に完了し、2012年1月から新システムが稼働しています。開発では、パッケージの標準機能を用いる方針を貫いたことで、ユーザー教育にかける時間をしっかりと確保することができました。石澤氏はプロジェクト推進について、次のように語ります。
 「複数ベンダーのパッケージを組み合わせる開発において、製品間の連携やインターフェースデザインには工夫を要しました。ハブ的な役割を果たすPMOが、それぞれベンダーと話し込み・調整を進めることで、緊密な連携がとれました。MDISには進捗管理や課題整理などを、俯瞰的な視点からプロジェクト全体を把握していただいたことで、円滑に進めることができました」
 プロジェクトを成功に導くために、最大のポイントとなったのがユーザー教育でした。約1万人のユーザーが使用するシステムを一斉に切り替えるため、事前の入念な教育が必要でした。しかも、教育を行う現場の数は国内で47ヵ所、海外は21ヵ所に及びます。そこで、1チーム2名からなる導入サポートチームを国内2、中国1、東南アジア1の合計4チーム結成し、2011年6月から約半年間にかけてそれぞれの拠点を巡回して説明会を実施しました。
 「情報基盤のなかでも、特にメールは業務に欠かせないビジネスツールです。業務に影響を及ぼさないように、移行初日からスムーズに活用できる必要があります。そこで、着実に移行できるように教育計画を練りました。中国をはじめとした海外展開については、中国語や英語スキルを有したMDISのスタッフにサポートいただいたことで、計画通りに進めることができました」(石澤氏)

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グループ全体での情報一元管理と
IT統制とセキュリティー強化を実現

 3社協力のもと、緻密なプロジェクトマネジメントにより、グループ全体で共通の情報基盤が確立しました。花島氏は「複数のベンダーをまとめながらプロジェクトを推進しなければならない状況において、MDISは各チームから問題を吸い上げ、的確な改善策を踏まえたうえで報告をいただきました。こうした積み重ねがなければ、この大規模プロジェクトは計画通りに完了することができませんでした」と評価します。
 管理面における効果として、ユーザーIDを集約した結果、1ユーザー1IDの管理が実現し、権限設定によるIT統制や、ユーザーIDの適切な管理によるセキュリティー強化が実現しました。さらに、統合プラットフォームとしたことでシステムの保守コストも大幅に削減でき、今後は統合プラットフォーム上にシステムを構築することで、開発工数の削減効果が得られる見込みです。
 また、外出先からIDとパスワードだけでメールチェックや社内情報の共有ができるようになったことで、利用者の利便性も大幅に向上しました。
 「外出が多い営業やメンテナンス部門からは、携帯電話から社内メールを確認することで、より迅速なお客様対応が実現されたとの効果が報告されています」(石澤氏)

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スマートデバイス活用も視野に入れ
情報基盤を中核にビジネスを推進

 山九では現在、フェーズ1終了後に現場から寄せられた細かな改善要望に対応する一方、フェーズ2の開発着手に向けて要件の整理を進めています。中山氏は「直近では、スマートフォンやタブレットPCなどの対応が重要な検討テーマです。メールだけでなくスケジュール管理や文書管理もスマートデバイスから行うことで、さらにビジネススピードを高める予定です。物流や倉庫管理業務などの業務系基盤を今回構築したプラットフォームに統合し、最終的にはすべてのシステムをS-GIPS経由でアクセスすることを計画しています」と語ります。
 また、今後は日本国内向けに作成されたドキュメント類や各種資料、技術文書等のコンテンツの海外向けローカライズを進め、日本発信の情報を海外現地法人が活用する環境を整えていくことも検討されています。
 山九は、これからもグローバル化を推進し、いつでも、どこでも「山九品質」が提供する環境を築き、お客様のビジネスを支援していきます。

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プロジェクト推進範囲と教育展開

S-GIPSプロジェクトにおけるMDISのプロジェクト推進範囲と教育展開

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