メルトピア

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三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • デジタルカメラ活用テクニック

  • Vol.46
  • 2013年 8・9月号(No.189)
HDR(ハイダイナミックレンジ)合成機能を使った撮影

明暗の差が大きい状況における
撮影の問題点と解決策

 太陽の光が強く当たる明るい場所と、日陰で暗くなっている場所を同時に撮影する場合、露出をどのように設定するかは大きな問題です。例えば暗い部分に露出を合わせると、明るい部分が白く飛んでしまい、逆に明るい部分に露出を合わせると、暗い部分が黒くつぶれてしまうからです。これまでは明暗のどちらかを犠牲にせざるを得ませんでした。ところが、新たに生み出された機能がこの問題を解決しました。これがHDR(ハイダイナミックレンジ)合成機能です。これは一度シャッターを押すと、カメラが自動的に明るめから暗めの複数の写真を記録して、そのデータから明暗のバランスを整えた写真に仕上げる機能です。この機能を使うことで、写真1のような情緒的な美しい風景写真を簡単に撮影することができます。

複数の写真を撮影して
カメラが全体のバランスを調整

 まず写真2をご覧ください。この写真は、空の明るさを基準に露出を測り撮影したものです。空の雲や、光るライトの様子はわかるものの、町全体は黒くつぶれてしまい、ディテールを確認することができません。次に写真3をご覧ください。こちらは街の様子に露出を合わせているので、空の色が白く飛んでしまいました。そのため、夕暮れ時にもかかわらず、昼間に撮影した写真のように見えてしまい、情緒的なものが感じられません。そこで、HDR合成機能を使ってみましょう。カメラが複数の明るい写真と暗い写真を合成することで、明暗のバランスを調整したものが写真1です。暗いところは暗すぎず、かといって明るいところも明るすぎずに美しい夕暮れの街並みを撮影することができました。
 HDR合成機能を使う時のポイントは、被写体に大きな動きがないものを撮影することです(今回の場合は車が動いてないこと)。HDRは、複数のイメージを合成して一枚の写真を作るため、合成の元となるデータ、一枚一枚に動きがあると、合成される画像にずれが生じます。ポートレート撮影の場合、元データの記録が終わるおよそ1秒の間、モデルはじっと静止している必要があります。HDR機能は、今や多くのコンパクトデジタルカメラやスマートフォンにも搭載されており、気軽に楽しむことができます。ぜひ一度お試しください。

撮影・文:中原義夫(Bubio Studio)

撮影例

写真1: HDR合成機能を使用して撮影した作例。雲の様子や建物のディテールがはっきりとわかる情緒的な美しい写真に仕上げることができた。レンズ35mm(35mm換算)

撮影例

写真2: 空の明るさを基準に露出を測り撮影した作例。その結果、空の雲とライト以外は黒くつぶれてしまった。レンズ35mm(35mm換算)(1/2000秒F8 ISO4000)

撮影例

写真3: 街の様子に露出を合わせて撮影した作例。町並みは明るく見えるものの、空は白く飛んでしまった。レンズ35mm(35mm換算) (1/125秒F8 ISO4000)

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