メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2013年 10月号(No.190)
  • 公益財団法人 富山県健康づくり財団 富山県健康増進センター
  • 「フォールト・トレラントサーバー」導入事例
  • 無停止型のオープン系サーバーへの移行でシステム運用負荷を軽減するとともに
    健診サービスの向上を実現

県民の健康を維持する指導施設として設立された公益財団法人 富山県健康づくり財団 富山県健康増進センター。同センターは、これまでメインフレーム上で行っていた健診の予約、結果の収集、報告書の作成をオープン系システムへ移行。新しい総合健康管理システムの運用基盤に、三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社(MDIT)よりストラタス社製の無停止型サーバー「フォールト・トレラントサーバー(ftServer)」を、日本エレクトロニクスサービス株式会社を通じて導入しました。高信頼性のシステム基盤構築により、運用負荷を軽減するとともに、より質の高い健診サービスの提供を実現しました。

画像:富山県健康増進センターと各種検診車

富山県健康増進センター(写真右上)と各種検診車(写真左下)

人物写真

業務推進課長 


梶山 敦夫

人物写真

情報システム課
循環器健診課
主幹 臨床検査技師
富樫 俊之

人物写真

情報システム課
主事

酒井 隆洋

受診したその日に結果がわかる
人間ドックで健康づくりを支援

 社会生活を営むうえで基本となる健康を維持するためには、常に健康増進を心がけ、定期的に体をメンテナンスしながら日常生活を送る努力が求められます。富山県健康増進センターは、富山県民1人ひとりが健康を守り、作るための指導施設として、1978年に設立、1981年より事業を開始しました。
 現在施設内では人間ドック、協会けんぽの生活習慣病予防健診、労働安全衛生法等に基づく定期健診、住民基本診査などを行っています。中核となる人間ドックは、生活習慣病の早期発見と予防を目的とした「特定総合コース」をはじめ、子宮・乳がん検診を追加した「特定婦人コース」など4つのコースにより、きめ細かなニーズに応えてきました。センターでの健診はすべて3時間程度で終了し、その日のうちに結果を出して、医師・保健師・栄養士が専門的な視点から指導しています。緊急治療や精密検査が必要な受診者には、当日中に紹介状を渡すなど、県民の健康に配慮したサービスを提供しています。
 また、胃がん検診車、子宮がん検診車、乳がん検診車、胸部検診車、骨粗鬆症検診車、循環器検診車等を所有し、市町村、事業所、学校などの要望に応じて、出張による集団検診を実施しています。業務推進課長の梶山敦夫氏は「施設内健診は、人間ドックと定期健診を合わせて年間で述べ1万7000人、市町村の住民を中心とした集団検診は年間で述べ25万人弱と、多くの県民に受診いただいています」と説明します。

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運用管理性に優れた
オープン系サーバーへ移行を決断

 毎日の健診業務を、正確かつ効率的に行うために富山県健康増進センターは、早くから総合健康管理システムを導入し、企業との契約に基づく健診コースの管理、健診予約情報の管理、検査部門別システムからの健診結果の収集、報告書の作成などを行ってきました。今回、長年にわたって利用してきたメインフレームの保守期間終了を前にシステム全体の見直しに着手。その結果、PCサーバーを中心としたオープン系システムへの移行を決断しました。その理由について梶山氏は「メインフレームは信頼性が高いものの、維持コストが高額になる傾向があり、運用においてシステム管理者の高度なスキルが求められます。また、システム内に蓄積したデータを分析する場合に非常に手間がかかっていました。そこで、運用管理性に優れ、かつオープン系システムでありながらメインフレーム相当の高信頼性を実現するフォールト・トレラントサーバー(ftServer)を導入することを決断しました」と語ります。

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選定のポイントは
サービスを停止させないシステム

 オープン系システムへの移行を決断した富山県健康増進センターは、新しい総合健康管理システム(Authent)の基盤に、MDITが提供するftServerを採用しました。ftServerは、CPU、メモリー、ディスク、電源などの主要コンポーネントを二重化した無停止型サーバーです。ftServer選定の理由を情報システム課 循環器健診課 主幹 臨床検査技師の富樫俊之氏は次のように語ります。
 「オープン系システムでメインフレームに匹敵する高信頼性を実現する点を評価しました。日時を調整して健診に来ていただく受診者をシステムの都合でお待たせするわけにはいきません。健診のサービスレベルを落とさず、メインフレームと同じ安定した環境を維持していくためには、可用性の高いサーバーが不可欠でした。ftServerは二重化されているため、どちらかのハードウェアに障害が起きたとしてもシステムが停止することはありません」
 ftServer上に導入した新しい総合健康管理システムは、従来環境では個別に管理していた施設内健診と巡回型健診を統合管理できるように開発されました。日本エレクトロニクスサービスの支援により、施設内健診と巡回型健診のマスターデータを統合し、受診者単位で複数の健診情報を一元的に管理できるように工夫を凝らしています。また、Active Directoryによるユーザーの集中管理・監査を実現しているほか、暗号化ソリューションを導入して受診者の個人情報を保護するなどセキュリティー対策を講じています。
 さらに、手書きの問診票や結果を電子化してシステム内に取り込むOCRや、検査機器のデータを取り込むためのICカードを使った連携開発を行ったほか、仮想ネットワーク(VLAN)によって医療用画像管理システム(PACS)や検査システム等のセンター内部の他システムとも独立性を維持しなからセキュアに情報連携させています。

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システム内のデータを分析し
サービスレベルの向上に活用

 ftServer上に構築した総合健康管理システムは、2010年度から運用を開始しています。稼働から3年が経った現在もサーバーに関する障害は発生していませんが、ハードウェアの監視はMDITがリモートで行っており、障害が発生した際には通報が届くように万全の体制を敷いています。情報システム課 主事の酒井隆洋氏は「ftServerの導入により安定運用が実現できただけでなく、システムの処理スピードが向上しました。診断結果が以前より早く出せるようになり、受診者の満足度向上につながっています」と語ります。
 また、課題であったシステム内に蓄積したデータを手軽に抽出できるようになったことも見逃せない効果の1つです。その結果、分析が容易になり、よりきめ細かな健診サービスを提供することができるようになりました。
 「医師や技師、保健師などがそれぞれ見たい情報を取り出してExcelなどで加工しながら分析を行っています。例えば、年代別にがん検診の所見を分析したり、問診の結果と血圧の相関関係を分析したりすることが可能になりました」(富樫氏)
 システムのリプレースによって当初の目的を達成した富山県健康増進センターは今後も安定したシステム運用を継続しながら、健診サービスのさらなる充実を図っていく計画です。健診環境の改善策の一例として富樫氏は「巡回健診時、施設に戻ってからOCRで取り込んでいる問診結果の入力などにモバイルデバイスなどを利用しながら、業務のさらなる省力化を進めていきたい」と語ります。
 地域社会の健全な発展に寄与する富山県健康増進センターは、最新の医療機器とシステムの効果的な活用を通して、これからも富山県民の豊かな健康づくりを支援していきます。

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システム構成イメージ

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