メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2013年 11月号(No.191)
  • ブルドックソース株式会社
  • FAX受注システム導入事例
  • 2社のFAX受注を1つのシステムで処理する
    先進のマルチカンパニー対応により
    人的リソースの有効活用と業務の効率化を実現

1902年に食料品卸商の三澤屋商店として創業以来、ソースを中心とした多彩な商品を通して日本の食文化を支えてきたブルドックソース株式会社。同社は、2002年に三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の「FAX受注システム」を導入し、業務の効率化を実現。2012年の2度目のリプレースには、グループ会社のイカリソース株式会社とシステムを統合し、マルチカンパニー対応としました。この成果として、日々変動するFAX受注の処理量に応じたオペレーターの柔軟な配置をはじめ、さらなる業務の効率化を実現しています。

画像:製品写真

「中濃ソース」を使って調理したピクルスと、塩分を50%カットした「中濃ソース」と「ウスターソース」、フルーティーな甘さが特徴の「本格お好みソース」、万能調味料の「うまソース」(商品は左からの順番)

人物写真

物流管理部部長
兼物流管理グループリーダー

白澤 正美

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物流管理部 物流管理グループ
主事

田中 敬一

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経営企画室
経営企画総務グループリーダー

佐藤 勝敏

システム化、リプレースを機に
進化が進むFAX受注業務

 ソースが日本の家庭に普及しはじめた大正末期に日本で流行した「ブルドッグ」を社名の由来とするブルドックソース。現在では一般のソースに加え、お好み焼、焼きそばなどに特化した専用ソース、ハンバーグなどの味を引き立てるクッキングソース、パスタソース「まぜりゃんせ」シリーズなどを取り揃え、消費者の幅広いニーズに応えています。
 創業110周年を迎えた2012年には、テーブルで料理にかけるだけでなく、万能調味料としてキッチンで調理にも使える「うまソース」を開発。素材の味を引き出す画期的な商品として売り上げを伸ばしています。経営企画室 経営企画総務グループリーダーの佐藤勝敏氏は「うまソースは、ソースの材料であるトマト、たまねぎ、リンゴなどの野菜や果実、スパイスのほかに、昆布やかつお、ショウガやにんにくを加えた新しい調味料です。肉じゃが、さばのうま煮、ラタトゥイユ、麻婆豆腐などの調味料として、和食・洋食・中華を問わずあらゆるジャンルの料理にお使いいただけます」と説明します。
 ブルドックソースでは、電話・オンライン・FAXの3形態で寄せられるお客様からの受注業務を受注センターで行っています。全注文の約70%を占めるFAX受注のエントリー業務は2002年に、MDISのFAX受注システム導入により、効率化しました。
 2005年に大阪を中心とした西日本エリアで高いシェアを持つソースメーカーの老舗・イカリソースをグループ会社に迎えました。現在は各社の強みを生かし、ブルドックソースは東日本、イカリソースは西日本と主たる営業エリアを棲み分け、事業を展開しています。
 FAX受注システムの1回目のリプレースは2007年に実施。これを機にイカリソースの受注部門をブルドックソースの受注センターに統合しました。物流管理部部長 兼物流管理グループリーダーの白澤正美氏は「FAXの受注件数は2社合わせて月間1万4000件以上です。さらなる効率化を実現するための第一段階として、両社の受注センターを一元化しました。この時点では、両社のFAX受注業務はそれぞれ独立したシステムで行われており、次の課題として、1つのシステムでFAX受注業務を行うことが求められていました」と振り返ります。

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業務を熟知した的確な提案と
2社エントリーを実現するノウハウを評価

 2011年にブルドックソースは再度MDISのFAX受注システムのリプレースを決定しました。2度にわたるシステム更改でMDISを採用した理由を物流管理部 物流管理グループ 主事の田中敬一氏は次のように語ります。
 「最初の導入から10年間にわたって一度もシステム障害を発生させることなく安定稼働を実現してきたMDISの技術力と、当社の業務を熟知したうえでの機能改良など、的確な提案を評価しました」
 2012年9月から本格的に稼働を開始したFAX受注システムは、イカリソースのFAX受注システムと統合することで、一元的な対応を実現しました。これまで各社で用意していたFAXサーバー、Webサーバー、DBサーバーをそれぞれ1つに集約。システムの入力画面は自動切換え機能にて、どの端末からでもブルドックとイカリの両社のエントリー業務が行えるようにしました。田中氏は「従来は1社のエントリーを行ってきたオペレーターが、新システムでは2社を担当することになりました。当初は多少とまどうこともありましたが、基本的な操作について相違点が少なく操作性に優れているので、それほど時間をかけずに使いこなせるようになりました」と語ります。
 また、全社的に進めているBCP対策の一環として、FAXサーバーやWebサーバーなどを外部のデータセンターに移行。もしもの災害や停電時における対策を強化しました。

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オペレーター対応の柔軟性向上により
受注業務の効率化・平準化を実現

 FAX受注システムの統合により、今まで分離されていた2社分のエントリー業務は標準化・平準化されました。田中氏は「2社間の受注に偏りがあってもオペレーターの融通が利くので、状況に応じて割り振ることができます。その結果、より着実に業務を進められるようになりました」と効果を語ります。オペレーター同士の情報交換、コミュニケーションも活性化され、チームワークが向上する効果も創出されました。
 さらに今回のシステムリプレースでは、2002年の初回導入時に構築した営業支援用の情報公開システムも更改。これは、受注センターで入力したお客様先、商品、個数などの受注リストやFAX注文書のイメージデータを営業担当者がイントラネット上で見ることができるシステムです。
 「営業担当者からの要望を踏まえ、受注リストの印刷機能やFAX注文書の画面表示機能など強化しました。その結果、商品別の注文数、お得意先別注文状況などがより簡単に検索できるようになり、営業担当者からは見込み受注を先読みした営業や在庫調整がしやすくなったといった声が届いています」(白澤氏)
 今回のシステムリプレースについて、白澤氏は「MDISにはマルチカンパニーを実現するためのノウハウを提供いただくとともに、当社の言葉足らずの要望に対しても、行間を読んでしっかり対応していただきました。また、これまでのノウハウを引き継ぐ形でリプレースを行えたので、追加投資を抑えることができました。また、サーバー数の削減により、運用コストも削減できています」と語ります。

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FAX受注業務の最適化に向けて
マルチカンパニー対応を強化

 ブルドックソースは、2度のリプレースでFAX受注におけるエントリー業務のさらなる効率化を実現しました。今後の取り組みとして、ブルドックとイカリの受注用FAX番号を統合し、業務を一本化することを構想しています。
 「リプレースを重ねるごとに、システムは着実にステップアップしてきました。お客様のさらなる利便性向上を図るために、1回のFAX送信でブルドックとイカリの2社分の発注ができる方法を検討していきます」(田中氏)
 もう1つの取り組みとして計画していることが、入力精度のさらなる向上です。これまでにも継続的にこの課題に取り組んできたブルドックソースは改善策の1つとして注文書の標準化を考えています。「現在のFAX注文書の様式がお客様ごとに異なっているため、入力作業やチェック作業にとても手間をかけています。食品業界のFAX受注システムで高いシェアを占めているMDISには、業界のトップリーダーとしてFAX注文書の標準化にまで踏み込んでいただけると助かります」と白澤氏は期待を寄せます。
 お客様やそのご家族が毎日元気で暮らすことを第一と考えるブルドックソースは、これからも安心できる商品と「ほっとする」おいしさを提供していきます。

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システム構成イメージ

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