メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2015年 3月号(No.204)
  • 株式会社 アンセイ
  • 自動車部品製造業向け生産管理システム「ACSEED(アクシード)」導入事例
  • 自動車部品製造業に特化した
    生産管理パッケージにより
    設計から生産までを可視化する基盤を整備

自動車部品の中でも人命を預かる重要保安部品の分野で着実な成長を遂げてきた株式会社アンセイ。20年以上にわたりオフコンベースのシステムで生産管理業務を行ってきた同社は、徹底したコスト削減とより細かな原価管理を実現するために、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)が販売を手がける自動車部品製造業向け生産管理システム「ACSEED(アクシード)」を導入。標準化と設計から生産までの見える化により、所要量計算(MRP)に要する時間を従来の8時間から20分に短縮。データのリアルタイム処理により部品在庫の適正管理を実現しました。

画像:ドアラッチ(写真左上)、ドアロックストライカ(写真左下)、本社・本社工場(写真右)

人物写真

執行役員
生産管理部 部長
上中別府 正一

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本社・第二工場 次長
兼 工程管理課 課長
杉山 寛

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システム部 次長

岡崎 能久

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生産管理部
生産管理課 課長
國島 啓史

コスト改善と目標原価の達成に向けて
生産管理システムを再構築

 愛知県大府市に本社を置くアンセイは、ドアラッチをはじめとした自動車部品の開発、生産、販売を手がけています。1947年の設立以来蓄積してきた技術をベースに様々な製品開発に取り組み、三菱自動車などの自動車メーカーに供給してきました。執行役員で生産管理部 部長の上中別府正一氏は「自社でR&Dセンターを持ち、設計段階から安全、高品質、低コストを追究するものづくりを進めています。大府本社のほか、三重と岡山に生産拠点を持ち、アメリカ、タイ、中国にもネットワークを広げています」と語ります。
 同社は、設計工程から生産管理工程まで一気通貫を実現するための全社業務改革プロジェクトを2006年に立ち上げ、設計系、生産管理系、原価管理系の3チーム体制で業務改革を進めてきました。その目的を本社・第二工場 次長 兼 工程管理課 課長の杉山寛氏は次のように説明します。
 「価格競争力を高めるためには、より一層のコスト改善が求められます。そこで、設計から生産まですべての工程で原価を可視化し、目標管理を徹底するシステム基盤づくりを決断しました」
 プロジェクトの第1フェーズでは、2008年から2010年にかけて自動車メーカー各社の要求仕様に応じた設計試作、量産試作を行うための設計システムを構築。第2フェーズでは、量産に向けた生産管理システムの再構築を計画。20年以上にわたって運用を続けてきたオフコンでは、事業の拡大により取扱品目が増えて品番管理の桁不足が顕著になってきたことから、品番管理体系を従来の12桁から25桁に拡張すると同時に、クライアントサーバー型システムに移行を決定。杉山氏は「従来システムは過去データを長期間保持できないため、検索に長い時間がかかっていました。そこで、システム全体のパフォーマンスを強化するとともに、新品番管理体系を採用した設計システムとシームレスに連携することを目指しました」と話します。

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自動車業界に精通したSEの業務知識と
的確な提案、サポート実績が決め手に

 生産管理システムを検討したアンセイは、4社の製品の中から、MBが提案した「ACSEED」を採用しました。選定の理由を杉山氏は「MRPをはじめとした標準機能が充実しており、またカスタマイズの柔軟性が高く、バランスに優れたパッケージがACSEEDでした」と語ります。
 また、パッケージ開発元との緊密な連携によるMBの的確な提案と、オフコン時代からのサポート実績、自動車業界に精通したSEの豊富な業務知識が、決め手になりました。
 「自動車部品の生産や当社独自の業務を熟知しているMBであれば話が通じやすく、ゼロから説明する手間が省けます。また、自動車メーカーのEDIについてもデータ変換のノウハウがあり、各社の仕様に合わせて対応いただけることも採用のポイントになりました」(上中別府氏)
 導入プロジェクトは2012年2月にスタートし、2013年9月にスケジュール通りにカットオーバーを迎えました。「課題としていた従来のシステムからのデータ移行も、ACSEEDはデータのインポート、エクスポートが容易なため、スムーズに進めることができました。データの整合性チェックと補正作業も自動的に行われ、エラー修正も効率的に行うことができました」と杉山氏は当時を振り返ります。
 システムインフラについてはMBの提案により仮想化基盤を採用。先行稼働していた情報系システムに統合する形で仮想集約を実現しています。

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在庫管理の精度向上と
リードタイムの大幅な短縮を実現

 生産管理システムの刷新により、すぐに様々な効果が現れました。まず、25桁の新品番体系に対応したことで、品番のユニーク管理が実現。同じ品番の部品にサブ品番を加えることが可能になり、大府、岡山、三重の工場単位での在庫部品管理を実現。さらに、生産工程における各段階での詳細な在庫管理により工程、生産拠点ごとの在庫数量が、詳細に把握できるようになりました。杉山氏は「先行情報を元にいつまで在庫があるか、いつ在庫が切れるかまで予測しながら有効在庫を確保できることがメリットです。在庫情報の更新も日次からリアルタイムとなり、在庫管理の精度が向上しました」と語ります。
 また、システムのパフォーマンス強化とチューニングにより、MRPに要する時間が従来の8時間から約20分へと大幅に短縮されました。生産管理部 生産管理課 課長の國島啓史氏は「以前は前日の夜間に計算し、翌朝に結果を見て部品を発注していましたが、現在は昼休みの間にMRPを実行してその結果を仕入先Web発注システムに反映できるようになりました。自動車メーカーから変更情報を入手した際、すぐに反映できるので、リードタイムの大幅な短縮が実現しました」と語ります。
 原価についても、より正確な情報が把握できるようになりました。システム部 次長の岡崎能久氏は「グリスなど生産過程で使う副資材まで含めた部品原価の管理が可能になり、原価の管理精度は格段に向上しています」と語ります。
 さらに、データ保存の期間も過去1年分から5年分へと拡大し、過去のデータ検索が容易になっています。その結果、品質管理部門では今まで他部門に依頼していた情報の集約が不要となり、直接確認して即座に対応できるようになりました。
 生産管理システムの利用者数は全社員の半数にあたる約200名で、従来比で10倍に増加。利用者の範囲が拡大したことで、今後様々な業務に活かされることが期待されています。國島氏は「オフコン時代は利用者が一部に限られていましたが、今では多くの従業員が率先して活用しています。今後、活用されていないデータを発掘して、分析することで業務の改善活動につなげていきます」と述べます。

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生産設備と連携した稼働監視により
緻密な原価管理の実現へ

 アンセイでは、今後も生産管理システムの機能向上と他システムとの連携を通して、業務改革を推進していく計画です。今後の展望について上中別府氏は次のように語ります。
 「1つは現場の製造設備やスケジューリングと連携した稼働監視実績収集システムの構築です。もう1つは組立ラインでの作業実績を各工場が独自に管理しており、これらのデータを集約し、標準工数と実際の出来高を比較することで、製造部門の実際原価の把握が可能となるシステムの構築を今後考えています」
 アンセイは、開発から製造まで一貫したシステムにより安全・高品質で低コストを実現することで、顧客満足度の向上を目指していきます。

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システム構成イメージ

システム構成イメージ

*ACSEEDはアイサンコンピュータサービス株式会社の登録商標です。

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