メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2018年 3月号(No.234)
  • 株式会社 栗菱コンピューターズ
  • 給与計算システム「給与指南」、
    人事・総務トータルシステム「ALIVE SOLUTION」導入事例
  • 給与から人事までシームレスに連携する
    トータルシステムを導入し
    人事管理部門の業務を効率化

電力プラントの制御・監視用システムから、企業における業務システム開発まで、様々な分野へ最新のICT ソリューションを提供する株式会社栗菱コンピューターズ。ビジネス領域のさらなる拡大を目指して社内の事業部改革、人事制度改革を進める同社は、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)の給与計算システム「給与指南」と人事・総務トータルシステム「ALIVE SOLUTION」を導入し、法改正・制度変更への迅速な対応や、より細かな人事管理への対応を図りました。さらに、給与明細配信の機能によって印刷や発送の事務作業が廃止されるなど、数多くの効果を創出しています。

株式会社 栗菱コンピューターズ

お客様の業務フローに合せた必要機能を独自開発のコア・アプリケーションで実現。生産管理システムから販売管理システムまで幅広く短納期・低コストで提供しています。

人物写真

代表取締役社長
久保 日出男

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エンジニアリング事業部
エンジニアリング営業部
部長
中村 真一

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イノベーション事業部
プロダクト開発部
ビジネスシステム課
課長
宮川 良信

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管理部
総務課
コ永 仁

組織改革や人事改革の推進に向けて
戦略的な人事給与システムの導入を検討

 1966 年に産業用計算機の保守から業務をスタートした栗菱コンピューターズは、電力系プラントエンジニアリングのクリハラントグループの一員として、電力、交通、医療などの社会インフラをサポートするシステムから、企業の業務システム、ソフトウエア開発/ 保守、サーバー/ネットワークの構築まで、幅広い分野のシステム開発を手がけています。2016 年10月には、生産管理、販売管理、画像検査などの業務システムの開発において、カスタマイズの自由度を高めてベストマッチなシステムを提供するオリジナルテンプレート「入魂シリーズ」をリリースし、ユーザーのニーズに即したサービスの強化に取り組んでいます。
 事業の成長に向けて、組織や人事の改革にも積極的に取り組む同社について代表取締役社長の久保日出男氏は次のように語ります。
 「2016 年10 月に新たな成長を目指して組織をエンジニアリング事業部とイノベーション事業部の2つに再編しました。同時に社内公募によって新たなスローガン『技術を磨いて、明るい社会に貢献しよう!』を決定し、当社の略称である“RICS”の4文字を用いた、決意(Resolution)、技術革新(Innovation)、通じ合う(Communication)、提案(Suggestion)の4つのキーワードを添えました。2017 年4月には人事制度を14年ぶりに刷新し、社内を活性化する仕組みづくりを進めています」
 こうした社内改革を推進するうえで、ハードルとなっていたのが給与計算・人事情報システムでした。管理部 総務課のコ永仁氏は「従来の給与計算システムはAccessベースのパッケージを大幅にカスタマイズしたもので、更新やバージョンアップなどで常にサポートが必要な状態でした。法改正や人事制度の変更でパラメーターの設定変更でもベンダーに対応を依頼する必要があり、使い勝手にも課題がありました。人事情報についてはExcelベースの台帳管理に留まっており、情報共有の面で改善すべきことがありました」と振り返ります。

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要件に合ったパッケージの機能と
高い連携性を評価

 給与計算システムの導入を検討する栗菱コンピューターズは、3 社のパッケージを検討した中から、MBの「給与指南」を選定しました。その理由についてイノベーション事業部 プロダクト開発部 ビジネスシステム課 課長の宮川良信氏は「当社のカスタマイズ要件をパッケージの標準機能でカバーできることが決め手になりました。特に今回、退職金管理、賞与計算、勤怠管理など、自社で開発した周辺システムとの連携が必要となる中で、柔軟なデータ連携を可能にする給与指南は、当社の要件にマッチしたものでした」と語ります。また、同社の親会社であるクリハラントでも給与指南が採用されていた実績も、安心感につながったといいます。
 マイナンバーの管理には、給与指南と親和性が高いMB の「パッケージプラス®マイナンバーロッカーシステム」を採用。新たに導入する人事管理システムについてはMBの「ALIVESOLUTION」の中から「人事情報システム(HR)」「給与明細書配信システム(PV)」「年末調整申告システム(YA)」を採用しました。
 導入プロジェクトは2015年11月にスタートし、2016 年9月に「給与指南」と既存の給与計算システムとの並行稼働が開始。以降、「パッケージプラス®マイナンバーロッカーシステム」「年末調整申告システム」「人事情報システム」「給与明細書配信システム」が順次稼働しました。

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給与明細配信のWeb 化により
毎月2 人日の作業工数がゼロに

 「給与指南」と「ALIVE SOLUTION」の導入により、給与計算や人事管理の業務は大幅に効率化されました。まず給与に関しては、標準を維持したパッケージにより、年末調整などの法改正や制度変更に対して迅速な対応が可能になりました。マイナンバーについても、セキュリティー環境下で管理され、給与・年末調整申告システムともセキュアに連携しています。人事管理については、汎用項目の拡張によって実態に即した管理項目の追加が可能になり、社員の異動履歴、査定履歴、健康診断の実施履歴などの一元的な管理が実現しました。
 各システムに蓄積されるデータは、外部抽出機能によって取り出し、Excelなどを使って情報分析ができるため、経営の面でも貢献を果たしています。久保氏は「組織や人事制度の変更によって具体的にどのような効果が出ているか、新たに発生した問題は何があるか、といったことも抽出したデータでシミュレーションしながら検証ができるようになりました。まさに当社の環境にマッチしたシステムです」と語ります。
 事務作業では、給与明細を従業員のPC、スマートフォン、携帯電話などに電子配信する「給与明細書配信システムにより」、総務課の業務が効率化されました。
 「従来は従業員330 名分の明細書をドットプリンターで打ち出して1 枚ずつ手作業で切り離し、封筒詰めをしてから各拠点に送付しており、その作業に2 人で丸1日を要していました。Web 配信によってその作業がゼロになりました。また、明細書の印刷代、用紙代、配送代のコストを削減することができました」(コ永氏)
 給与明細書配信システムは、現場の事業所にもメリットをもたらしています。エンジニアリング事業部 エンジニアリング営業部 部長の中村真一氏は「電力プラント内での業務が多いエンジニアリング部門では、作業部署が多岐にわたるため各人の手に明細書が届くまでにタイムラグがありましたが、Web 配信によって給与やボーナスの支給日には必ず全員に届くようになりました。事業部内での個別仕分け・配布作業も不要になり、現場の業務負担も減りました」と語ります。

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勤怠情報のシステム化と
グループ企業への横展開へ

 今後については、Excelベースで管理している勤怠情報のシステム化を検討しています。コ永氏は「働き方改革に向けた一連の動きとして、日々の勤怠入力・集計から改正労働基準法の対応、36 協定遵守・労働安全衛生法まで、適正な労働時間の把握と労務管理が実現する就業システムと入退室管理システムを連携させ、より厳密な就業管理のあり方を検討していきたいと考えています」と話します。
 また、今回構築した仕組みをクリハラントグループに横展開することで、既存の機能をさらに高めていくことを展望しています。
「クリハラントグループの一員であり、三菱電機グループの一員でもある当社は、電力プラントの総合エンジニアリング企業であるグループ企業に展開し、業務システムの開発で培ったノウハウや、入魂シリーズのカスタマイズ技術を積極的に提供しながらグループ全体の発展に貢献していきたいと思います」(久保氏)
 栗菱コンピューターズは、高度なソフトウエア開発力と運用サポート力をあらゆるフィールドに展開しながら、豊かな未来社会を創造していきます。

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システム構成イメージ

■システム構成イメージ

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