メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • 巻頭特集

  • 経営基盤を強化するIT戦略
  • 2018年4月号(No.235)
  • 今、あらためて確認する
    伝わる文章と
    コミュニケーション

新年度、職場に加わったルーキーが、最初に習得しなければならないスキルがビジネス文書の作成です。ビジネスの現場では、毎日多くの文書を通じたコミュニケーションが行われています。伝えたい情報が相手に素早く正確に伝わる文章を書くことは、仕事の効率やクオリティーに直結します。今回は、仕事に必要な“伝わる文章”とは何か、伝わる文章を書くための方法などについて、あらためて考えてみましょう。

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ビジネス文書の質を高めることで
多くのメリットが生まれる

 ビジネスの現場では毎日多くの文書がやりとりされています。文書作成は日々のビジネスの中でも大きな比重を占めています。また、現在ではE メールに加え、チャットやメッセンジャーなど、テキストによるコミュニケーションツールが多く使われるようになりました。相手に伝わりやすい文章を書くことは、ビジネスパーソンに必須の能力と言えるでしょう。一回の文書のやりとりで必要な情報が正確に伝われば、効率良く質の高い業務が遂行できます。一方、わかりにくい文書が行き交っているような組織では、内容確認のために何度も問い合わせをして時間を浪費したり、誤解による思わぬトラブルが発生してしまいます。
 特にIT 企業の業務では、仕様書やマニュアルといった技術文書を大量に作成します。この場合、文書そのものが製品やサービスの一部となっています。そこに記載される文章の質を高めることは、そのまま製品の価値や顧客満足度を高めることにつながります。また、開発時の手戻りや顧客サポートのコストも下げることができるでしょう。

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伝わる文章を書くための
基本となる二つのポイント

 ビジネス文書で大切なことは、なんと言っても伝えたい情報が相手に正しく伝わることです。そのためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。ここでは相手に“伝わる文章”を書くための基本原則をご紹介します。
 一つ目は、「結論を最初に書く」ことです。小説のように人の情感に訴える文章を書く場合には、意図的に結論を最後まで書かないこともあります。しかし、ビジネスの場合には原則として、まず結論を最初に書いて、その後に、結論に至った理由などを書いていくべきです。こうすることで、伝えたいことが確実に伝わります。読み手にとっても、時間がないときには素早く結論だけを読み取れるメリットがあります。
 二つ目は、「一つの文章を短くする」ことです。文章が長くなると、読みづらくなるだけでなく、何を伝えたいのかが不明瞭になります。例えば、次の文章を読んでみてください。

「売り上げが当初の目標に届かないという営業からの報告を受けて実施した市場調査によると、商品名を知っている人が10% 未満であるので、他の商品と比較すると認知度不足と考えられることから、広告を増やす計画であるが、広告メディアにはターゲット層に適したものを選択する必要があるため、専門家のアドバイスを受けることにした」

文章を書き慣れた人でも、このように「〜ので」「〜から」「〜が」などを使って文章を長くしてしまいがちです。基本的には「一文一意」、一つの文章を一つの意味にしておけば、誤解が生じる心配はありません。上記の文も、シンプルな文の集まりに容易に分解できます。とにかく内容を確実に伝えたいビジネス文書においては、長くてわかりにくい文章よりも、箇条書きの羅列の方が好ましいと言えます。

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作成する文書に合った
言葉遣いや形式で書く

 ビジネスでは、作成する文書の種類によって言葉遣いや形式がある程度決まっています。これは、表現の形式を統一することで読み手が素早く、確実に読み取れるようにするためです。もし、ソフトウエアの仕様書やマニュアルが、書く人によって異なる言葉遣いをしていたら、ユーザーは混乱してしまいます。特に製品の一部として顧客に提供する文書に関しては、しっかりとルールを定めて、執筆者全員がそれを遵守すべきです。
 統一する要素としては、「ですます調」と「である調」の使い分け、名称などの用字用語、数字の表記の仕方、送り仮名、外来語の音引きなどがあります。外来語の音引きとは「コンピューター」や「サーバー」と最後を伸ばすか「コンピュータ」「サーバ」のように止めるかの違いです。こうしたルールは慣れないと面倒に感じるかも知れませんが、実務においてはルールに従うことで細かい表現に迷うことがなくなり、文書作成の効率が上がります。また、過去の文書から情報を検索する場合にも表現が統一されている方が探しやすくなります。
 ただし、メールなどコミュニケーションのための文章では、単に情報を伝えるだけでなく、相手に与える印象に配慮することも必要です。これは文章力とはまた異なる、ビジネスマナーに属する部分と言えるでしょう。

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ITツールを活用して
効率良く高品質な文章を作成

 パソコンの文字入力の環境を整えたり、文書作成をサポートするソフトウエアを活用することで、文書作成の効率を上げ、品質を高めることができます。
 まず、文字入力の効率を上げるために効果的なのが、頻繁に使用する単語や短文を辞書登録しておくことです。例えばビジネスメールでは「いつもお世話になっています」「よろしくお願いいたします」などの定型文がよく用いられます。こうした語句を、「@ い」「@ よ」といったキーボードからすぐに入力できる記号(おすすめの記号は「@」です)と一文字で登録しておくことで、通常の漢字変換に支障をきたすことなく、瞬時に定型文を入力できるようになります。業界や業種に特有で、通常は変換に時間がかかる特別な言葉や単位記号も単語登録しておくとよいでしょう。会社で共通の変換辞書を作成して配布すれば、全社的に文書作成の効率を上げられます。
 長い文章を書く時に活用したいのが、ワープロなどに備わっているアウトライン機能です。アウトライン機能は、まず文章の要点となる見出しと、その階層構造を組み立ててから、文章を作成できる機能です。文書の章- 節- 項という構造をきちんと" 設計"してから書きはじめられるので、整理された論理的な文章を書きやすくなります。
 また、読みやすい文章を書く手助けとなるのが、ワープロの文書校正支援機能です。今のワープロソフトには、文法の間違いや表記の揺れなど、好ましくない表現を見つけてくれる機能があります。このチェック機能を上手く活用すれば、わかりやすい文章を書く練習にもなります。
 ここでは、すぐに取り組める文章改善のヒントをご紹介しました。本当の意味での高い文章表現力を身につけるためには、語彙や文法などの基礎トレーニングを積む必要があります。ただ、どんな場合でも、分かりやすい文章を書くうえで最も大切なことは、その文章を読む人の立場になって書くことです。

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■ 文章の役割

わかりやすい文章、早く伝わる文章、正確に伝わる文章が作成できれば、生産性向上をはじめとした様々な成果を得られる。
■文章の役割
出典:豊田 倫子氏

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