メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2004年 5月号(No.94)
  • 東北電力株式会社
  • 環境統合情報システム「ECOrates」導入事例
  • 廃棄物データの一元管理により
    的確なリサイクル施策展開に活用

東北電力株式会社では、その環境方針において、「地域とともに環境に調和した社会経済システムの形成に努めていく」ことを大きな目標としています。平成12年度より全社的な環境マネジメント体制を整備し、環境方針の具現化に向け、廃棄物リサイクルの推進などを重点方針に定めた中期環境行動計画を策定して、積極的な取り組みを行っています。
東北電力では、グループ企業である株式会社コアネット東北とともに廃棄物管理システムの導入を検討し、三菱電機情報ネットワーク株式会社(MIND)の環境統合情報システム「ECOrates」の廃棄物管理システムを、コアネット東北が提供するASPサービスとして導入しました。これにより、部門・事業所単位や全社レベルで、廃棄物情報を一元管理できるようになり、廃棄物のリサイクル率向上に向けた具体的な施策の立案・実施に活用しています。

画像:本店ビル

東北電力本店

人物写真

火力原子力本部
立地環境部 副長 
庄司 雄一

人物写真

火力原子力本部
立地環境部 
押野 佳臣

マニフェスト制度に対応した
廃棄物情報の効率管理へ

 廃棄物処理法により、廃棄物処理に際しては、マニフェスト制度の遵守が義務づけられています。
 マニフェスト制度は、排出事業者が産業廃棄物を処理会社に委託する際に、マニフェスト票と呼ばれる7枚複写式の管理票を交付し、収集運搬・中間処理・最終処分を行う各会社から返送されたマニフェスト票により廃棄物の最終処分までを確認する制度であり、マニフェスト票を5年間保管する義務があります。
 東北電力では、年間に約120万トンの廃棄物を排出していますが、そのうち約110万トンを有効利用しており、リサイクル率は94%(平成14年度実績)となっています。また、約6千件のマニフェスト票を交付しているほか、請負工事分に伴って1万4千件のマニフェスト票を受領・確認しています。
 同社では、この膨大な業務の効率化とともに、廃棄物リサイクルに向けた迅速な廃棄物情報の把握が不可欠でした。
 当初は、廃棄物管理の業務フロー改善の取り組みからスタートし、その後廃棄物データの把握に最も有効な手段として情報システムの導入が検討されました。

▲ ページトップに戻る

パッケージをカスタマイズし
ASPサービスの形で導入

 東北電力では、コアネット東北とともに、効率的な廃棄物管理を目指したシステムを追求しました。
 その結果、システム構築を安価かつ短期で行うため、パッケージシステムをカスタマイズして導入することとしました。また、実績が豊富で信頼性に優れていること、廃棄物のほか有価物にも対応し、最小のカスタマイズで廃棄物の全容を把握できるなどの理由により、MINDの環境統合情報システム「ECOrates」が採用されました。
 立地環境部 副長の庄司雄一氏は、「当社の廃棄物管理システムは、単にマニフェスト票の運用効率化が目的ではありません。廃棄物の減量化やリサイクル拡大のための施策を検討・立案して確実に実施するうえで、実態や課題を的確に把握することが最重要です」と語ります。
 運用形態としては、コスト面やメンテナンス面の優位性から、コアネット東北のASPサービスとして導入することになりました。これは端末に特別なソフトが必要なく、汎用Webブラウザによりコアネット東北のデータセンター内の廃棄物管理システムサーバに接続して、サービスを利用するというものです。
 東北電力の廃棄物管理システムは、「ECOrates」の採用決定から約1年間、社内ニーズに基づくカスタマイズを施し、平成15年4月より稼働を始めています。

▲ ページトップに戻る

これまで見えなかった
実態や課題が見えてきた

 最大の導入効果は、廃棄物情報の一元管理が可能となったことです。具体的には、事業所単位や全社レベルでの廃棄物の発生量やリサイクル量などのデータを、容易に把握できます。さらに自社排出分とともに、請負工事の廃棄物データの把握や比較も可能になりました。
 これにより、実態や課題に基づく施策の検討・立案が可能となり、効果的な省資源・リサイクル対策を進めることができます。
 立地環境部の押野佳臣氏は、「廃棄物の実態を容易に把握できて便利です。また、請負工事分を含む廃棄物についての課題を全社で共有でき、新たな3R*施策の検討を開始しました」と、具体的な導入効果を説明します。
 また、煩雑な廃棄物データの集計業務の効率化も実現できたほか、システムに登録された情報から、自治体向けの報告書や社内管理帳票の作成もできるようになりました。
 さらに、適正な廃棄物管理の徹底にも役立っています。法定回収期間を過ぎた未回収のマニフェスト票や廃棄物処理会社の許可期限に対する警告機能により、法律の遵守を徹底でき安心です。

▲ ページトップに戻る

今後、全事業所に
導入拡大を予定

 東北電力にとって、ASPの採用による様々なメリットも重要でした。初期投資が少なくコストパフォーマンスに優れていること、メンテナンス性や拡張性が高いこと。さらに高いセキュリティや、専門のシステム要員が不要など、多くの効果が得られました。
 コアネット東北のマニフェストセンターでは、マニフェスト票に排出事業者名などの固定項目を事前印字するサービスを提供して、マニフェスト票に記入する手間を省力化しており、東北電力では、年間約3,000件の利用がありました。
 導入に際しては、各事業所の担当者に対して説明会を行い、その後も運用への質問に随時対応していますが、システムの操作方法の理解は容易です。また、システムを利用しているため、担当者が異動した場合でも、業務の標準化が図られます。
 現在、東北電力は、主要な約40事業所でシステムを導入・運用していますが、平成16年度からは対象事業所を全事業所に拡大する予定です。

表示画面
廃棄物管理システムのメニュー

表示画面
データ集計

表示画面
フロー表示

表示画面
未回収警告マニフェスト票一覧

▲ ページトップに戻る

環境負荷の
さらなる低減に向けて

 廃棄物管理システムの今後の課題として、関連グループ企業への導入拡大、廃棄物処理会社との連携などが挙げられます。
 また電子マニフェスト票の導入も重要です。MINDの廃棄物情報システムは、従来の複写式の管理票によるマニフェスト票システムだけでなく、EDI(電子データ交換)を活用した電子マニフェスト票システムにも対応しています。電子マニフェスト票システムでは、紙の代わりに電子データで管理票をやり取りするため、より効率的な運用や、データの多面的な活用が可能です。
 庄司氏は「廃棄物管理システムは、あくまで実態を把握するためのツールです。情報システムを活用して把握した実態に基づき、具体施策を立案・実施し、廃棄物の有効利用を拡大していくことが重要です」と、今後に向けた決意を語ります。
 環境性と経済性の同時追求に積極的に取り組む東北電力。環境負荷のさらなる低減に向けて、廃棄物の減量化とリサイクル拡大に向けた取り組みが続きます。
 廃棄物管理システムの実稼働により、東北電力の環境への取り組みは、新たなステップを迎えたと言えるでしょう。

▲ ページトップに戻る

説明図
ASPサービスによりPC端末からの容易な操作が可能

説明図

廃棄物管理システムフロー

▲ ページトップに戻る

  • 株式会社コアネット東北
  • 廃棄物管理ASPサービスをはじめとした
    地域ITプラットフォームを提供

人物写真

経営企画部
ITソリューションG
コーディネーター 
菅井 敦

人物写真

経営企画部
ITソリューションG
コーディネーター 
畠山 俊彦

東北電力とともに充実した
廃棄物管理システムへ

 環境問題への社会的な関心が高まる中、株式会社コアネット東北では、東北電力と協力して構築した廃棄物管理システムのASP形態によるサービスの普及に力を入れています。
 廃棄物管理システムは、データ入力、データ集計管理、報告書作成などの機能を集約した廃棄物情報の一元管理システムであり、廃棄物施策の効率的かつ効果的な推進をサポートします。
 経営企画部ITソリューションコーディネーターの畠山俊彦氏は、「ASP形態のサービスとしたことにより、導入企業にとってより多くのメリットが得られると思います」と語ります。
 コアネット東北が運用するデータセンターを活用したASPサービスにより、高いセキュリティ性や優れたメンテナンス性、安価な導入・運用コスト、さらには他企業への容易な拡張性などのメリットを享受することできます。
 今後、コアネット東北では、廃棄物管理システムのさらなる充実化を追求するとともに、将来的には、東北電力企業グループや産業廃棄物処理会社などにサービスを展開することにより、管理業務の一層の効率化や廃棄物処理の透明性・信頼性の確保を図り、地域レベルでの3Rを推進・支援することを目指しています。
 経営企画部ITソリューションコーディネーターの菅井敦氏は、「廃棄物に関する幅広いお客様の要望に、きめ細かく応えていきたい」と、熱意を語ります。

▲ ページトップに戻る

地域に貢献する
幅広いITサービスを

 コアネット東北は、平成10年に、東北電力の100%出資により設立されたITコンサルティング&サービス企業です。
東北地域の自治体や企業に対して、戦略的なIT活用のコンサルティング、情報通信システムの提供・運営、通信回線・データセンターなどのインフラ提供などを組み合わせ、個々のニーズに応じたIT活用の基盤を提供する「地域ITプラットフォーム事業」を推進しています。また、行政、産業、消費者間の情報提供の場を提供しながら、IT市場の創出を支援しています。
 コアネット東北は、つねに地域社会に貢献する質の高いサービスを目指しています。

▲ ページトップに戻る

説明図

コアネット東北のASPサービス

▲ ページトップに戻る

  • 東北電力株式会社様の廃棄物管理システム構築に貢献した
  • 環境統合情報システム「ECOrates」

環境リスクが企業経営においてますます重視されている現在、廃棄物や化学物質管理など、環境関連業務のIT化ニーズが高まっています。三菱電機情報ネットワーク株式会社(MIND)の環境統合情報システム「ECOrates」は、廃棄物・化学物質といった環境情報を一元管理し、企業における環境リスクの予防・保全、循環型社会への貢献を強力にサポートします。また廃棄物処理法など環境関連法規の遵守を支援し、環境管理業務を革新します。

廃棄物管理、化学物質管理など
幅広い環境管理業務を支援

 環境統合情報システム「ECOrates」は、「廃棄物等管理システム」「化学物質管理システム」「環境情報共有システム」の3つのサブシステムから構成され、主要な環境情報を一元的に取り扱うことができます。
 このうち「廃棄物等管理システム」は、今回ご紹介した東北電力株式会社様における廃棄物管理システムの基盤となったものです。
 事業所から排出された廃棄物の管理を徹底できるとともに、紙マニフェストおよび電子マニフェストの双方に対応し、マニフェスト管理運用業務の軽減に貢献します。また産業廃棄物に加え、一般廃棄物、有価物など、企業からの発生物に関する処理委託量/再資源化量を把握でき、廃棄物処理法の遵守徹底を支援するとともに、再資源化率の向上を図ることができます。
 「化学物質管理システム」では、事業所内の環境汚染物質の管理を徹底できます。各拠点や工程ごとに、化学物質の購入量、排出・移動量を把握でき、 PRTR法の遵守に役立つとともに、対象物質の削減活動につなげることができます。製品安全データシートの明示により、安全管理の徹底にも貢献します。
 「環境情報共有システム」では、エネルギー、水、紙の利用状況を工程別・部門別・事業所別などで把握でき、省エネルギー化へのアクションを推進できます。また廃棄物、化学物質の事業所別データ自動抽出や、事業所間の情報共有、統括部門における全体集計などが可能です。

▲ ページトップに戻る

【「ECOrates」の導入効果】

 「ECOrates」の導入により、環境管理業務において次のようなメリットが得られます。
1. 遵法の徹底推進:「廃棄物処理法」「化学物質排出移動管理促進法」「土壌汚染防止法」など、環境関連法規へ対応を強化できます。
2. 省エネ・省資源の効果的推進による費用削減が図れます。
3. IT化や情報共有により環境管理の高度化、業務の標準化、効率向上が図れます(環境業務変革と費用の削減)。
4. 全社環境情報の一元管理と情報共有により目標値管理が効率化でき、環境報告書などでの環境データ公開も迅速化できます。また環境問題取り組みへの風土を醸成できます。

▲ ページトップに戻る

ASPサービスとして
またはパッケージで提供

 「ECOrates」の提供形態は、ASP(Application Service Provider)サービスによる提供と、SIによるパッケージ提供の2通りを用意しています。
 ASPサービスの場合には、現在お使いのPCにプログラムをインストールする必要がなく、インターネットを介し、データセンターのサーバに接続してアプリケーションを利用します。これにより初期導入コストを低く抑えられ、セキュリティやメンテナンス性に優れています。また、大企業や企業グループへの一括導入を図りたい場合は、パッケージでの提供も可能です。ご要望によりシステムカスタマイズや導入支援も行います。

▲ ページトップに戻る

廃棄物業者DBシステムや
グリーン調達支援システムも

 MINDでは、環境リスク回避のためのコンサルティングサービスや、廃棄物処分・運搬業者への複数事業所による重複視察の無駄を省く「廃棄物業者DBシステム」も提供しています。また、取引先評価情報や資材含有成分情報の管理を行う「グリーン調達支援システム」もリリース予定です。
 環境に対する社会的関心は、以前とは大きく変化してきています。企業にとって、積極的な環境対策は欠かせません。廃棄物の適正処理、環境影響物質の排出防止、資源・エネルギーの有効活用などに、MINDの環境情報管理サービスは貢献します。

▲ ページトップに戻る

説明図

システム構成

*3R:Reduce(排出抑制)、Reuse(再使用)、Recycle(再生利用)

▲ ページトップに戻る