メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2005年 7月号(No.108)
  • 日本ハム株式会社
  • 環境統合情報システム「ECOrates」導入事例
  • 全国約400拠点の環境データを一元管理
    高効率な集計作業に大きく貢献

ご家庭でもお馴染みのハムやソーセージなど、「食」を中心に幅広いビジネスを展開する日本ハム株式会社。同社では、深刻化する環境問題やCSR(企業の社会的責任)の観点から1998年、全社的に環境保全活動を推進する環境室を設置し「環境宣言」を行いました。翌年には、兵庫県・小野工場でハム・ソーセージ業界で初となるISO14001の認証を取得。環境への配慮と事業発展の融和を経営課題に掲げ、様々な活動に取り組んでいます。特に、同社の各事業所でのエネルギー消費量や水資源の使用量、あるいは廃棄物などの環境データは現在、全国約400拠点で収集され、毎年環境レポートにそれらをまとめて記載しています。
日本ハムでは、環境データの効率的な集計、そして全社員の環境に対するさらなる意識向上を目指して、三菱電機情報ネットワーク株式会社(MIND)の環境統合情報システム「ECOrates」を導入しました。これにより環境データをリアルタイムかつ一元的に収集・管理できる基盤が整うとともに、同社の環境経営に新たな付加価値をもたらすと期待が寄せられています。

画像:日本ハムの製品

「幸せな食創り」を企業理念に掲げ、家庭に様々な美味しさを提供する日本ハムの製品

人物写真

コンプライアンス推進本部 
環境室長
石戸 隆

人物写真

環境室 主事
吉田 和弘

人物写真

情報企画部
業務推進担当課長
高橋 佳郎

うっかりミスをなくす
システムを模索

 日本ハムでは、1999年より主要31工場にて環境データの収集を開始しました。2004年には、収集する拠点数を約400以上にまで拡大し、自社の工場や営業所が与える環境負荷の実績を広範に把握。最終的には環境室でグループ全体の数値を取りまとめ、環境レポートを発行するなど環境経営に役立ててきました。
 しかし、拠点数が増えるとともに、グループ全体のデータ集計を行う環境室の作業負荷が増大。またそれ以上に、各拠点から寄せられるデータの入力ミスがあり、修正するだけでも多大な労力が必要となっていました。コンプライアンス推進本部 環境室長石戸隆氏は「製造拠点では表計算ソフト、営業所ではグループウェアソフトを使用し環境データを収集していました。半期に一度、そのデータを環境室で取りまとめていたのですが、桁間違いや入力もれなど、単純なミスがあり頭を悩ませていました。注意を促してもなかなか改善されなかったため、入力システムそのものから見直すことを検討しました」と、当時を振り返ります。
 新たなシステムを模索している間、同社では、複数のベンダーから様々な提案を受けましたが、MINDの実績・ノウハウ、従来のシステムと仕様が似ている点、コストメリットを総合的に評価した結果、最も適していた環境統合情報システム「ECOrates」の導入を決断しました。

▲ ページトップに戻る

SIサービスにより
「ECOrates」を導入

 「ECOrates」は、「環境情報共有システム」「廃棄物等管理システム」「化学物質管理システム」「環境掲示板システム」の4つのサブシステムから構成されます。お客様のご要望に応じて必要なサブシステムを柔軟に組み合わせることができ、Webベースで運用することが可能です。
 システムの提供は、ローコストかつ手軽に利用できるASP(アプリケーションサービスプロバイダ)サービスと、お客様が独自にカスタマイズを加えて構築するSIサービスの2種類を用意。コストと使い勝手の両面から最適なシステムが構築できます。
 日本ハムでは「環境情報共有システム」「廃棄物等管理システム」「環境掲示板システム」の3つのサブシステムを活用しSIサービスでシステムを構築。「環境情報共有システム」と「環境掲示板システム」については全国の約400拠点で導入し、社内では「ECOハート」という愛称で呼ばれています。マニフェストの発行をサポートする「廃棄物等管理システム」については一部の拠点で導入を行い、順次拡大させていく予定です。
 また以前、グループウェアソフトで独自に開発した「車両管理システム」については継続運用を行い、データのみを「ECOrates」に連携させています。

▲ ページトップに戻る

環境レポート発行の早期化を
システムからバックアップ

 2005年4月から本格稼働を迎えた、日本ハムの「ECOrates」。同社は、環境データを一元化されたデータベースで管理する「環境情報共有システム」の活用により、集計スピードを飛躍的に向上させました。環境室 主事 吉田和弘氏は「当月の環境データは翌月の20日までに『環境情報共有システム』に入力するよう、全拠点へ周知徹底を推し進めています。以前は、半期に一度だったのが、現在は月次で把握できるようになり集計業務の負荷も随分と軽減されました。環境レポートも従来は12月に発行していましたが、今年度からは順次、株主総会時期の6月を目指して早期化を進めたいです」と、笑顔で語ります。
 環境データの入力については、従来は単月のシートで行っていたのを、「ECOrates」では過去の数値を見ながら入力できるように設計。さらに、桁違いや入力もれなどがあった際には警告を出すなど二重三重の工夫を凝らし、システム面から入力ミスの抑制につなげています。
 また、これまで主にメールでやりとりしていた拠点間の情報交換については「環境掲示板システム」の採用により、迅速化・効率化が図れるようになると期待しています。

▲ ページトップに戻る

約400拠点もの一斉導入を
スムーズに敢行

 全国約400もの拠点に新たなシステムを導入するとなると、社員への教育やサポートなど、一般には多大な労力が必要とされます。しかし、日本ハムでは「ECOrates」導入に当たって、それほど大きな苦労はなかったと振り返ります。情報企画部 業務推進担当課長  橋 佳郎氏は「『ECOハート』は、従来のシステムと操作性や見た目が似ていたため、ほとんどの社員は新しいシステムで業務を始めることに大きな抵抗がなかったようです」と、評価しています。
 もちろん、システムの構築にあたっては、入力する項目やスタイル以外にも様々な部分でカスタマイズを加えました。特に、紙資源の環境データについて、当初使用量で算出しようとしていた項目を購入量とすることで、より簡易かつ正確な算出が可能となりました。吉田氏はその点について次のように語ります。
 「使用量を一つひとつ記録していくのは大変な作業ですが、購入量なら伝票があれば容易に把握できます。用紙サイズ別の購入伝票と環境データを関連づけて、紙資源の環境データを収集できるようシステムをカスタマイズしました」

▲ ページトップに戻る

グループ一丸となって
環境への取り組みを加速

  2005年、京都議定書が発効されましたが、日本ハムでは2003年度より具体的な数値目標を定めて環境対策に取り組んでいます。2003年度から 2005年度までの3カ年計画では、CO2排出量を2002年度対比で5%削減、廃棄物に関してはリサイクル率90%以上を目指しています。
 目標を達成するには、全社員の環境に対するさらなる意識向上も必要です。同社では、集合教育や社内広報など、これまで行ってきた環境活動に加えて 2005年度にはe-ラーニングを導入するなど、環境に関する教育にも一層力を注いでいます。また将来的には「ECOrates」のデータを全社員に公開し、環境に対する関心をグループ一丸となって高めていく考えです。
 石戸氏は「『ECOハート』の導入により、環境データの効率的な収集・管理が行えるようになり、『廃棄物等管理システム』の導入によりシステム面から遵法をバックアップする体制が整いました。しかし、環境対策は最終的には人間がやるものです。社員一人ひとりのレベルアップを図り、環境に対して強い意識を持った社内風土を作り上げていきたい」と、締めくくりました。

▲ ページトップに戻る

説明図

システム構成図

▲ ページトップに戻る