メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2005年 11月号(No.111)
  • カウテックスジャパン株式会社
  • 会計業務向けテンプレート「MELEBUS-acct」導入事例
  • ERPテンプレートの活用により
    SAP
    ®R/3®システム導入をわずか3カ月で実現

画期的な 6層樹脂製(プラスチック)の自動車用燃料タンクをはじめ、燃料システム、CVS(Clear Vision Systems:車のヘッドライト等をクリーニングする装置)などの開発・製造会社として、2001年7月に設立されたカウテックスジャパン株式会社。カウテックスジャパンは、国際企業グループであるテキストロン(Textron)社傘下のカウテックステキストロン(Kautex)社100%出資の日本法人で、設立以来、業績を拡大してきました。同社では、既存会計システムの限界と業務の標準化を目的として2004年にSAP®R/3®会計システムの導入を決定しました。
カウテックスジャパンでは、SAP R/3会計システムを、短期間で立ち上げるために、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)のERPテンプレート「MELEBUS(メリーバス)」を採用し、導入期間を大幅に短縮。決算対応のため2004年12月の本稼動が必須条件とされる時間的制約が大変厳しいなか、プロジェクトのキックオフが8月にずれ込みながらも、予定通りカットオーバーを迎えました。

画像:カウテックスジャパン株式会社本社

画期的な6層樹脂によるプラスチック燃料タンクを開発・製造するカウテックスジャパン株式会社

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代表取締役社長
アーヴィン・フィリップ

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経理部 コントローラー
高野 英之

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ERP/ビジネスプロセスエンジニア
杉山 真司

既存会計システムの限界と
業務の標準化を目的としてSAP R/3を導入

 国際企業グループであるTextron社の傘下にあってカウテックスジャパンの親会社となるカウテックステキストロン(Kautex)社は、1973 年、ドイツのフォルクスワーゲン用に世界初のプラスチック燃料タンクを製造した高い技術力を誇る企業です。Kautex社が開発した6層樹脂の燃料タンクは、鉄製のものと比較して、軽く、加工しやすく、しかも腐食しないことで大きな注目を集めています。カウテックスジャパン代表取締役社長のアーヴィン・フィリップ氏は、「Kautex社は現在世界で25箇所の拠点から年間65万台分の部品を出荷しており、アジア地域へも積極的な進出を図っています。その日本における拠点であるカウテックスジャパンも、国内の自動車メーカーに燃料タンクを供給し、急速な成長を遂げています」とその躍進ぶりを語ります。
 カウテックスジャパンがSAP R/3による会計システムの導入を決めたのは、2004年のことでした。Kautex社の親会社であるTextron社が、SAPをグループ認定ERPベンダーと定めたことで、SAP R/3会計システムの導入が決定されました。
「既存の会計システムは大規模向けのシステムではなく、限界を感じていました。安定性でもセキュリティの面でも脆弱で、業容が拡大するなかで、何とかしなくてはという危機感を持っていました。Textronグループ企業として会計システムを確実かつ安全なものにする、このたびのSAP R/3 導入の社命は、むしろ格好の機会だったといえます」と経理部コントローラーの高野英之氏は語ります。

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「MELEBUS」の採用で
わずか3カ月でERP導入

 さっそく具体的な導入・構築にあたるシステムインテグレータの選定にかかりましたが、プロジェクトのキックオフが2004年8月にずれ込んだことと、本稼動を決算対応のため12月初旬にしなければならないことにより、実質3ヵ月しかない、きわめて短期間の導入スケジュールとなりました。この厳しい条件を満たせるだけのシステムインテグレータが見つからず、なかなか引受先が決まらない状態が続きました。そのときに、アメリカのSAP経由でSAPジャパンの担当者から、「短期間で構築するならテンプレートを使ってみては」との示唆とともに、MDISを紹介されました。
 MDISには、短期導入を可能とするERPテンプレート「MELEBUS」があります。SAPからの提案はとてもタイムリーなものでした。
「テンプレートを確認してみると、当社が必要とする日本独自の会計要件を満たしていることが分かりました。しかも、『MELEBUS』は数多くの導入実績もあります。SAPと三菱電機というビッグネームの組み合わせならば大丈夫だという安心感もあり、採用を決めました」と高野氏は決定の理由を語ります。

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構築時間を大幅に節約しながら、
日本の会計に合致したシステムを実現

 カウテックスジャパンが採用を決めたテンプレートは、「MELEBUS」シリーズの中の会計業務向けテンプレート「MELEBUS-acct」でした。
 これは加工製造業向けテンプレートとして実績を持つ「MELEBUS-mfg」の会計部分をベースに機能を充実させた、製造業の会計に特化したテンプレートです。これからERPを構築する企業が、会計部分を先行導入し、その後に段階的に生産管理への拡張を行う場合など、実用性の高い会計シナリオが容易に導入できるのが特長となっています。日本独特の会計スキームにも細かく対応しているなど、今回のカウテックスジャパンの要件に充分に応えうる機能を備えていたことも、業務をテンプレートに合わせた短期導入につながったといえるでしょう。
 とはいえ、導入作業にあたって苦労がなかったわけではありません。
「コンピュータに関しては専門でないので、用語が分からず最初は苦労しました。しかしながら経理の基本は、あくまで貸借がきちんと見えることです。そこさえしっかりできていれば、あとはユーザが安心して使えるようにシステムを作り上げるだけです。それを実現するのは、導入に携わる人達の熱意です。限られた期間のなかでMDISは期待以上の働きを見せてくれました。12月3日に予定通り本稼動したときには、あまりに短期の導入実現にKautexドイツ本社のシステム担当者が驚いていました」と高野氏は導入当時を振り返ります。

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テンプレートならではの安定運用に加え
セキュリティ面でも格段のレベルアップ

 導入後の評価に関して高野氏は、「カウテックスジャパンの理想に近いものができつつある」と語ります。具体的なメリットとして、システムの安定性が挙げられます。誤動作や暴走などもまったく起きていません。この理由を高野氏は、非常にシンプルなセッティングと説明します。
「MELEBUSのテンプレートは、もともと安定した“設定の集合体”なので、余計な手を加えなくてもいい。これをSAP R/3のデフォルトに組み合わせているだけですから、安定したものを安定した設定のままで使っている。これが、不測のエラーを起こさない秘訣です」
 セキュリティの面でも今回のシステムに変えたメリットは大きいとERP/ビジネスプロセスエンジニアの杉山真司氏は次のように語ります。
「セキュリティを考えると、常にシステムにアクセスできる状態というのは危険です。必要なときだけアクセスできるようにすれば安全ですが、それにはSAP R/3のログインの際のユーザ権限の管理をきちんと行う必要があります。海外製品はサポートが問題となる場合がありますが、その点に関してもMDISのサポートに助けられています」
 今後はTextronグループの世界標準を実現するという意味でも、物流、受発注といった各分野を順次押さえながら、各システムをSAP R/3へ移行していく予定です。
「経理データだけでなく、他の分野にもSAPモジュールが増えていけば、分野横断的に欲しいデータを自由に引き出して分析・活用できるようになります。そのための環境を作っていくことと、それを使いこなす人材を育てていくことが、これからのもっとも重要な課題です」と高野氏は近い将来の展望を語ります。
 経理単体から、エンタープライズシステムへ。カウテックスジャパンとそのERPシステムは、これからさらに大きな飛躍を遂げようとしています。

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説明図

システム構成図

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