- 2006年 8・9月号(No.119)
- 綜合警備保障株式会社
- フィールドサービスソリューション導入事例
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新しい情報配信型サービス「おしらせネット」
効率的なセンターシステムから“見える安心”を発信
綜合警備保障株式会社は、国内有数のトータルセキュリティ企業として法人向け、個人向けに多彩なサービスを提供しています。近年、日常の暮らしの安心・安全に対する社会のニーズは急速に高まっており、より身近なサービスの提供を目指す同社では、リーズナブルで手軽に利用できる高機能なホームセキュリティサービスの開発に注力しています。
2006年3月、綜合警備保障ではインターネットを活用した新しい家庭向けセキュリティサービス「おしらせネット」の提供を開始しました。綜合警備保障は、同サービスの中核を担うセンターシステムの構築に、三菱電機株式会社(ビル事業部)と連携した三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)のフィールドサービス分野での技術とノウハウを活用し、業界初の画期的なサービスを実現しています。
時代のニーズに応え様々な形で安心・安全を提供する綜合警備保障株式会社
法人営業第二部
担当課長
板井 則源 氏
法人営業第二部
課長代理
安田 隆弘 氏
開発企画部ソリューション室
主任
福田 健太郎 氏
開発技術部
山北 健 氏
見える安心を提供する
新サービス「おしらせネット」
ALSOKのコーポレートブランドでおなじみの綜合警備保障株式会社は、2006年3月に新たなサービス「おしらせネット」の提供を開始しました。法人営業第二部 担当課長の板井則源氏は、同サービスについて次のように語ります。
「『おしらせネット』は、『見えるサービスによる安心感』を付加価値とした新しい情報配信型サービスです。このサービスは、綜合警備保障が存在することの安心感を入居者にいかに見える形でリーズナブルに提供できるか、をコンセプトにして開発しています。そこで、すでに日常的なメディアとなった携帯電話や PCのメールや画像を利用して、光回線を使用したインターネットに対応するサービス提供に取り組みました」
開発当時は、インターネットの信頼性について疑問視する観点から、セキュリティ業界では本格的なサービスに活用する企業はありませんでした。当時の状況を開発技術部の山北健氏は次のように振り返ります。
「『おしらせネット』の導入のカギは、インターネットの活用にあると考えていました。しかし信頼性についての明確なデータがなかったため、2004年秋に当社でインターネット検証試験を開始したのです」
合理的な定時監視のタイミングや頻度の算出、安定運用を支えるための負荷率の計算など広範囲にわたるインターネット運用試験は半年以上に及びました。システム開発チームは満足できる性能、信頼性を確認できたことで、2005年8月、「おしらせネット」の本格的なシステム構築へと進みました。
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運用コストを徹底的に抑えた
センターシステムを実現
サービス運用の核となるセンターシステムの構築にあたり、開発企画部ソリューション室主任の福田健太郎氏は次の目標を掲げました。「『おしらせネット』はワンコイン感覚で利用できるサービスをコンセプトにしています。そのため、センターシステムの運用コストは限りなく抑えることを目標にしました」
その目標に応えるべく、山北氏は協力ベンダーの選択を検討しました。「信頼性の確保とランニングコストの徹底削減、与えられた構築期間はリリース予定から起算してわずか6ヵ月。しかも、当社のセキュリティ業務体制をベースにメールや画像の配信を行う機能的なサーバ環境を構築するという課題があり、様々なインターネット技術を組み合わせてトータルにインテグレーションする能力が不可欠です。こうした当社が求める厳しい条件に対して三菱電機、MDISは、可用性の高いシステム構築のノウハウに裏づけされた最も適切な提案をしてくれました」
“見える安心”を提供する「おしらせネット」のセンターシステムは、24時間365日、決して停止することが許されません。最新のインターネット技術を組み合わせた情報配信型サービスを提供するにあたり、綜合警備保障は、三菱電機とMDISが保守サービス業、警備業、ロードサービス業などフィールドサービス分野で培ったシステム構築技術とノウハウを活用し、高い品質のシステムを短期間で構築しました。
「おしらせネット」システム全体の開発においても綜合警備保障、三菱電機、MDISおよびホームセキュリティ端末側のシステムベンダーが、緊密な連携のもとにシステム設計、構築、評価を進め、当初の計画通り2006年3月のリリースを実現しました。
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メールと画像による
“見える安心”に大きな反響
「おしらせネット」はサービス提供開始から大きな反響を集めました。“見える安心”の機能について、福田氏は次のように説明します。
「お子様が帰宅した場合で例えると、携帯している専用のICタグを居宅内のリーダーにかざすことにより、その信号をセンター側で受信し、安全に帰宅したというメールを出先のご家族の携帯電話に送信します。またお子様の帰宅予定時間を設定しておき、設定時刻を過ぎても帰宅の操作がされない場合に、ご家族あてに帰宅遅延の注意メールを送信する機能も備えており、これは万が一に備えてすみやかな初動対応をサポートできるということで好評をいただいています。さらに、オプションサービスとしてお子様が帰宅した際の様子を外出先の携帯電話やPCから画像で確認することもできます」
その他にも、留守宅に不審者が侵入したことを知らせる警報メール、現場に急行したガードマンの的確な対応結果を知らせる処置メールなど、綜合警備保障ならではの充実したサービスも注目を集めています。さらに、回覧板メールによる管理会社提供のサービスの見える化と連絡手段の改善も実現しました。
また、「おしらせネット」は、住宅メーカーにも非常に強いインパクトを与えました。
「発売以来、住宅メーカー様から高付加価値型ファミリーマンション向けのセキュリティ商品として高い評価をいただいています。今後は戸建住宅によるタウンセキュリティの分野にも積極的に展開していきたいと考えています」と法人営業第二部課長代理の安田隆弘氏は語ります。
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時代のニーズに即したサービスを
他社に先駆けて提供
「おしらせネット」は、今後さらにサービス品質の向上を図っていく予定です。
福田氏は、「お客様のライフスタイルや社会情勢の変化に沿ったセキュリティサービスの提供や品質の向上をタイムリーに実施すること、他社よりも先駆けて変化に対応すること、その企業活動を継続し続けることが大事だと考えています。お客様の価値感で、より良いサービスの提供とリーズナブル性を感じていただけることを、これからも継続していきたいです」と語ります。
綜合警備保障の総合力を結集し実現した「おしらせネット」について、板井氏はこう語ります。「治安が悪化傾向にある社会状況において、わが子の安全を思うご家族の気持ちに応えていきたい。『おしらせネット』は一人ひとりの安心・安全を通して社会に貢献していくことをめざす当社の理念が、ひとつの形になったものといえます」
「おしらせネット」の反響の大きさは、手軽で高機能なホームセキュリティがいかに時代のニーズに即したサービスであったかを物語っています。綜合警備保障はこれからも業界のリーダーとして安心・安全の文化を広めていきます。
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おしらせネット システムイメージ図
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