メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2007年 5月号(No.126)
  • 株式会社 クロス
  • データ交換プラットフォーム「BizOrder」導入事例
  • 拡張性と汎用性の高いデータ交換プラットフォームで
    受注業務の大幅な効率化を実現

鋳物業で用いられる機材や資材の製造・販売を通じて、日本の製造業をサポートする株式会社クロス。自動車産業を筆頭に、建設機械、各種工作機械、上下水道の鋳鉄管などを製造する幅広い鋳物関連企業を顧客としています。このような多様な顧客層との取引を行う同社では、受注業務の効率化、省力化を実現するため、三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社(MDIT)のデータ交換プラットフォーム「BizOrder(ビズオーダー)」を導入。順次拡張可能な柔軟性に富んだシステムを構築して、受注から請求までの業務の時間を大幅に短縮しました。

画像:溶解用の炉と中子

溶解用の炉(左)やエンジンブロックの成型に用いられる中子(右)など鋳物業向け製品を製造・販売

人物写真

管理部 課長代理
久野 秀隆

取引先とのデータ交換を自動化し
受注業務を大幅に効率化

 1926年に創立した株式会社クロスは、鋳造時に用いる耐火材や塗型剤などの副資材、成型に用いる中子、溶解用の炉など多岐にわたる鋳物業向け製品を製造・販売しています。また、副資材をはじめとした材料に至る研究開発も行っており、顧客ごとに求められる細かなカスタマイズにも対応。業界をリードする企業として、高品質な装置・資材の販売を展開してきました。
 同社では、IT活用による業務の効率化に早くから取り組んできました。2004年には、基幹システムのリプレースにも着手しました。当時の状況について、管理部課長代理の久野秀隆氏は次のように振り返ります。
 「当社で扱う製品は、お客様向けにカスタマイズするものが多く、しかも小ロットでの取り扱いがほとんどです。そのため、取引先ごとに伝票フォーマットややり取りが全く異なることが大きな課題でした。基幹システムをリプレースするにあたり、受注業務を中心に抜本的な業務効率化に取り組みました」
 そこでシステムのリプレースと併せて、業務フローの調査・分析にも着手。システムと業務の乖離を防ぐために、このアプローチは必須だと久野氏は説明します。
 「業務の流れを詳細に分析した結果、中子関連の受注業務が全体の4割を占め、ボトルネックになっていることが判明しました。しかも、その多くがFAXや電話による受注です。メールによる受注データも取引先とのファイル形式が異なるため、手作業で入力していました。業務効率化を実現するためには、この受注データの入力フェーズの見直しが不可欠でした」

▲ ページトップに戻る

導入・運用の容易さと
汎用性の高さが採用の決め手に

 久野氏は今回の業務効率化に適用した施策として、次のように語ります。
 「受発注業務を自動化するためにはデータ交換の仕組みが必要です。しかし、その仕組みを取引先ごとに一から作り込んでいたのでは、時間的にもコスト的にも非効率です。今後の展開に向けて、すべての取引を一元的に集約して自動化できる製品の導入を考えました」
 同社では、パートナーであるシステムインテグレータの株式会社 ぬ利彦とともに、具体的な製品の選定を開始。その際には、以下の条件を重視したと久野氏は説明します。
 「製品の選定にあたり、導入と運用が簡単なこと、汎用性が高く将来的な拡張も容易なこと、費用対効果がわかりやすい製品であることを条件としました」
 その結果、ぬ利彦から提案を受けたのが、MDITのデータ交換プラットフォーム「BizOrder」でした。同製品は取引先のデータを自社のシステムに合わせて自動的に変換します。データ交換のフォーマットを対話的に定義するだけで、データの形式が異なる複数の取引先との受発注業務を一元管理することができ、効率化、省力化を実現します。システムインテグレータが取り扱う際の構築フェーズでの生産性の良さでも高い評価があります。
 製品の機能などについて詳細に検討した後、平成18年1月に導入を決定。久野氏は、「BizOrderは当社が求めていた条件をすべて満たしていました。特にデータの取り込み口としてFTP やメールなど、様々なデータフォーマットに対応する汎用性と、容易に取引先を増やしていける拡張性を高く評価しました」と語ります。
 さらに久野氏は、これら機能面での要素に加えてBizOrderの価格体系も導入の決め手の1つになったと語ります。
 「年間使用料方式という価格体系も魅力的でした。費用が平準化できるため、費用対効果が把握しやすくなります。これが従来の製品購入方式だと予算確保も大変です。今回のようにデータを取り込み自動フォーマット交換する製品の場合、年間使用料方式が適しているといえます」

▲ ページトップに戻る

導入効果は自社にとどまらず
取引先の業務効率化も実現

 同社では、将来的な構想をふまえたうえで、BizOrderを段階的に適用していきました。
 「BizOrderは、短期間で柔軟性に富んだシステムを段階的に導入する、いわゆるスモールスタートできることが特長です。取引規模などを勘案して優先順位を定めて適用を開始しました。導入にあたって、メールにデータを添付する方法、FTP形式のファイル転送による方法を検討しましたが、今後取り扱うデータ量がさらに増えていくことを考慮に入れ、全自動でデータを受け取ることができるFTPサーバを経由した仕組みを構築することに決定しました。カットオーバー後の安定した稼働状況にも満足しています」(久野氏)
 また、受注業務の現場における導入効果について、久野氏は次のように語ります。
 「BizOrderの導入効果は確実に表れており、受注業務の大幅な時間短縮を実現しています。従来は毎日約2時間かけて30枚の伝票を手書きで作成していた作業を自動化することができました。今ではデータのチェックだけで済んでいます。今回の取り組みによって受注業務が大幅に効率化されたことで、営業活動にも弾みがついています。さらに、取引先のシステムにおいても、管理しているデータがオンラインでデータ交換できるため、伝票を作成してやり取りする手間が省けました」
 BizOrderの導入により、クロスでは同社の受注業務の効率化を実現しただけでなく、取引先の業務の効率化までも実現したのです。

▲ ページトップに戻る

適用先の拡大により
さらなる業務効率化を推進

 BizOrderのスモールスタートで実績を挙げた同社の今後の課題は、適用先と適用範囲を順次拡大していくことだと久野氏は説明します。
 「様々なデータフォーマットに対応して拡張性が高く安定性にも優れているBizOrderは、今後の拡張も容易に行えます。もちろん、取引先には取引先の業務ルールがあるため、そう簡単に進められるものではありません。しかし、受発注業務の電子データ交換による自動化は、取引先にとっても業務改善を実現できるため、今後も積極的に取り組んでいきます」
 また、久野氏は将来を見据えるなかで、BizOrderの受注業務以外への適用を構想しています。
 「BizOrderの活用のフィールドは受発注業務だけにとどまりません。現状でまだ手作業が多い生産管理にも活用していきます。将来的には受発注から出荷に至るプロセスすべてにおいてペーパーレス化を実現していきたいと考えています」
 日本の「ものづくり」の基盤を支えるクロスは、今後も高い技術力で優れた製品を創出していきます。

▲ ページトップに戻る

説明図

システム構成イメージ

▲ ページトップに戻る