メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2007年 6月号(No.127)
  • 日本土地家屋調査士会連合会
  • 「MistyGuardシリーズ」を活用した認証局構築・運用サービス導入事例
  • 特定認証局の構築・運用により
    不動産登記業務のオンライン化を推進

日本土地家屋調査士会連合会は、国家資格である土地家屋調査士18,000余名を会員に持つ専門職能団体です。同連合会では政府のe-japan構想(現・重点計画-2006)を受けて、不動産登記に関わるオンライン申請の普及に取り組んでいます。そのなかで、三菱電機株式会社と三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)、三菱電機グループ企業のジャパンネット株式会社の連携によるワンストップソリューションの提供を受け、日本で17番目となる特定認証局を構築し、運用を開始しました。特定認証局の運用では、三菱情報セキュリティーソリューションの「MistyGuardシリーズ」が活用され、信頼性の高いオンライン申請の基盤づくりに貢献しています。

画像:「地籍字分全図」

画像:公図愛知県公文書館に保管されている「地籍字分全図」(上)と現在登記所に備え付けられている同地域の公図(不動産登記法では「地図等」と称される)(左)

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副会長
横山 一夫

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常任理事 総務部長
特定認証局運営委員会
委員長
伊藤 直樹

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特定認証局運営室
主任 RA責任者
大槻 明

IT化が進展する
土地家屋調査士の業務

 不動産所有者を代理して、土地の測量、筆界の確認、不動産登記簿表題部の登記手続などを行う土地家屋調査士は、土地家屋調査士法で定められた国家資格です。日本土地家屋調査士会連合会は、全国で18,000余名の有資格者を会員とし、各都道府県(北海道は札幌、函館、旭川及び釧路の4会に分かれているため、計50調査士会)にある単位会を束ねる全国組織として、会員の活動を支援する様々な取り組みを行っています。
 「戦後の復興期から高度経済成長期、そして現在に至るまで、私たち土地家屋調査士はその専門知識を活かして、不動産取引の安全と国土の有効利用にも貢献してきました。国民の土地に関する権利意識は、特にバブル経済の崩壊以降、急速に高まりました。それだけに土地所有者を代理する土地家屋調査士には、近隣の地権者との円満な話し合いを通じて、土地の筆界を確認するための高度な分析と調整能力が求められるようになっています」と副会長の横山一夫氏は語ります。
 同時に測量、図面作成といった技術面においても、土地家屋調査士の業務は年々高度化しています。最近では、世界測地系に準拠したGPS測量など、より精密な情報ニーズに対応した業務のIT化も加速しており、数ある国家資格業務のなかでも、いち早く電子化が進められてきた分野の1つといえます。

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オンライン申請に向けての
先駆的な取り組み

 こうした土地家屋調査士の業務を、ハード面から大きく変える新たな動きが出てきています。政府のe-japan構想を受けた行政手続きの電子化の一環として進められている、登記業務のオンライン申請です。
 同連合会の常任理事 総務部長であり、オンライン申請推進を所管する委員会の委員長も兼務する伊藤直樹氏は、次のように話します。
 「様々な分野の行政手続きで、紙による申請から電子申請への移行が進められています。土地家屋調査士の業務も例外ではありません。こうしたなかで全行政手続中申請業務の過半を占める不動産登記のオンライン化への期待は大きいといえます。日本の国土には3億筆(登記簿上の土地の区画)の土地と、5,000 万人とも、6,000万人ともいわれる地主がいます。不動産登記をより円滑かつ効率的に行うには、役所の省力化、統廃合を背景とした時、オンライン申請は不可欠な仕組みといえます」
 同連合会では、このオンライン申請の仕組みに早くから着目し、内部にプロジェクトチームを発足して多角的な調査・研究を行ってきました。そして、 2003年6月にまとめられたレポート「オンライン申請に伴う技術的課題の検討結果」のなかで特に重要視されたのが、信頼性の高い特定認証局の運用についてでした。
 「オンライン申請制度のもとでは、電子化された地図情報に、土地家屋調査士が土地所有者(申請者)の代理人である証明として電子署名を行い、申請する必要があります。この代理申請の認証基盤が特定認証局です。土地家屋調査士の行う業務に基づいて土地や建物が売買され、抵当権などが設定されていくわけですから、特定認証局は安全で信頼性が高いものでなければなりません。そこで出逢ったのが、高いセキュリティー技術を持ち、特定認証局の運用まで一括してアウトソーシングできる三菱電機グループのワンストップソリューションでした」(伊藤氏)

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ワンストップな対応と
特定認証局の運用実績を評価

 2005年3月の改正不動産登記法の施行を受け、同連合会ではオンライン申請の実現に向けて本格的な取り組みを開始しました。特定認証局の構築にあたり、同連合会ではベンダー各社から広く提案を募り、検討を重ねました。その選定の経過について、特定認証局運営室 主任兼RA(登録局)責任者の大槻明氏は次のように語ります。
 「各社の提案内容を検討した結果、医療分野をはじめとする認証局の構築実績や特定認証業務の認定実績、MDISの認証サーバシステム『MistyGuard <CERTMANAGER>』と電子署名ソフトウェア『MistyGuard<SignedPDF>』の評価、さらにジャパンネットによる認証局システム運用サービスから証明書の発行、送付サービスまでワンストップで対応できる点をふまえて、当連合会執行部によって三菱電機グループの提案が採用されました」
 その後、同連合会では、三菱電機グループのサポートのもと、約1年間をかけてシステム構築と運用基盤の整備を行い、2006年3月には日本で17番目となる特定認証局の運用が予定通り開始されました。

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オンライン申請の
さらなる普及に向けて

 2006年12月、特定認証局の認定が更新されました。大槻氏は「三菱電機グループのワンストップな対応によって、構築から運用、さらに認定更新まで、進めることができました。運用開始から約1年が経過し、安定した基盤を得たことで、これからはナレッジを共有しながら、本格的なオンライン申請の普及に注力することができます」と話します。
 また、伊藤氏はオンライン申請の今後の展望を次のように語ります。
「特定認証局を構築することで、オンライン申請普及のための第一歩を踏み出すことができました。今後の課題は、オンラインの申請率をいかに高めていくかに集約されるといっても過言ではありません。そのために、より利便性を高めるXML(Extensible Markup Language)が活用できるシステム改善に取り組んでいます。今後、土地家屋調査士が申請する不動産登記の情報がXML化されると、法務省の地図情報システムとの連携がよりスムーズになり、効率的なオンライン申請を実現することができます。これからもオンライン申請の啓発を行いながら、利便性を高める施策を展開していきます」
 横山氏は将来に向けて、土地家屋調査士と同連合会の担う役割について、こう語ります。
 「法律の整備が進み、裁判外紛争解決手続(ADR)における手続きの実施者、当事者の代理人として、さらに裁判における専門委員や鑑定人としてなど、土地境界に関する紛争の未然防止やその解決のために、土地家屋調査士の果たす役割はますます拡大しています。また測位・空間情報基本法も成立し、準天頂衛星を活用した世界測地系による測量も廉価にて可能な時代が訪れようとしています。土地家屋調査士の仕事のスタイルも大きく変貌を遂げていくなかで、全国の調査士の活動を積極的にバックアップしていくことが当連合会の重要な使命であると考えています」
 新たなステージを迎えた土地家屋調査士とともに、日本土地家屋調査士会連合会は未来に向かって着実に歩み続けています。

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説明図

オンライン申請における土地家屋調査士の業務フロー

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