メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • ビジネスリポート

  • 2008年 4月号(No.135)
  • 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
  • 内部統制整備/評価支援ツール「TOOLMASTER/IC」
  • 内部統制要素の一元的管理により整備・評価作業を継続的に支援する「TOOLMASTER/IC」
    〜三菱電機の導入事例〜

三菱電機株式会社では、2008年4月1日以後開始する事業年度から適用される内部統制報告制度に対応するため、 2006年に経理部門を中心としたプロジェクトを発足。同制度で義務付けられた、財務報告に係る内部統制の経営者による評価と報告(内部統制報告書の作成)、公認会計士などによる外部監査の実施に向けた作業を推進しています。同プロジェクトの大きな特徴の1つは、評価範囲の対象が三菱電機グループ内の 100事業拠点と広範囲に及ぶことにあります。この大規模データの組織的・体系的・網羅的・一元的な管理を継続的に実施するため、同社は三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)が提供する「TOOLMASTER/IC(ツールマスターアイシー)」を導入。全事業拠点で、金融庁企業会計審議会の基準に示された、内部統制整備・評価手順の全ライフサイクルに対応したデータ活用を進めています。
※「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」(2007年2月15日)

説明図

内部統制要素を一元管理することで整備・評価作業を継続的に支援する「TOOLMASTER/IC」

必要な作業と有効性判断の根拠を
関連付けた一元管理を実現

 三菱電機が2006年に発足した内部統制プロジェクトで「TOOLMASTER/IC」に着目した大きな理由の1つは、「評価範囲の決定」、「全社的な内部統制の評価」、「業務プロセスレベルの内部統制の評価」、「重要な欠陥の是正と有効性の判断」という手順で内部統制の有効性評価を推進する際に、膨大なデータ管理が必要だという点にありました。同社の場合、評価範囲の対象は三菱電機グループ内100事業拠点(国内外関係会社49社、社内51拠点)。内部統制の有効性評価では、この広範囲の事業拠点と業務プロセスを対象に、勘定科目や組織、業務プロセスなどの評価範囲定義や、各業務プロセスを記述した文書やフロー図、リスクとコントロールの対応表(RCM)、テスト手続、テスト/評価結果、発見した不備と改善・是正計画などの様々なデータを継続的に管理していく必要があります。
 こうした内部統制の整備・評価で必要になる一連の作業のシームレスな実行と膨大なデータの一元管理を支援するために開発されたのが「TOOLMASTER/IC」。MDISの内部統制事業推進プロジェクト部長の中野隆雅氏は同製品の大きな特長として、一連の作業と関連付けたデータの一元管理を挙げます。
 「例えば、対象となるすべての事業拠点の文書化や評価の状況、テスト結果をツリー構造で表示し、どの事業拠点に不備があるか、どの業務プロセスの不備が是正されたかといった状況を確認できます。つまり『TOOLMASTER/IC』を活用することで、事業拠点ごとに並行して整備・評価作業が実施でき、有効性評価に必要な全社的なデータを網羅し、進捗状況も含めて体系的に管理することが可能です。内部統制の整備を推進するプロジェクト責任者や担当者にとって、すべてのデータを対象の組織や業務プロセス、有効性評価に関わる一連の作業と関連付けて一元管理できるメリットは非常に大きいと思います」

人物写真

三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
内部統制事業推進プロジェクト
プロジェクト部長
中野 隆雅 氏

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有効性評価〜不備の管理〜是正〜
再評価のライフサイクルを管理

 有効性評価の対象が広範囲に及ぶため、三菱電機の内部統制プロジェクトではまず、社内のモデル拠点でパイロットプロジェクトを推進。ここで得た成果を全社に展開するというアプローチを採用しました。同プロジェクトが重視したのは、有効性評価で必要になる文書の標準化。「TOOLMASTER/IC」は、内部統制の整備を進めるなかで作成される業務プロセスやリスク、コントロール、テスト手続といった様々なデータやファイルをライブラリとして登録、参照することで、書式や文書の均一化を図る機能を実現しています。  有効性評価の作業の基本的な流れは各社に共通していますが、作業の推進体制は企業ごとに異なります。例えば三菱電機の内部統制プロジェクトでは、多様な事業を展開しているため文書化の作業を事業拠点ごとに進めました。事業拠点ごとにまとめられた内部統制文書は膨大な数になります。しかも、頻繁に改版されるため、体系的に管理することが特に重要となります。「TOOLMASTER/IC」は、企業グループの組織階層と各組織下の内部統制要素を一元的に管理することができます。
 一方、特定の事業に特化している企業であれば、有効性評価をプロセスごとに管理することがあります。この場合でも「TOOLMASTER/IC」は、組織階層と業務プロセスを紐付けて管理可能です。
 「有効性の評価以降において、不備の管理、是正、そして再評価のサイクルをまわすことで、重大な欠陥を是正していきます。『TOOLMASTER/IC』は、これら有効性判断の根拠を網羅的・体系的に記録・保存・管理し、有効性評価〜不備の管理〜是正〜再評価のライフサイクル管理を実現します」(中野氏)
 また「TOOLMASTER/IC」は、すでに文書化を終えている企業にも有効です。3点セット(業務記述書・業務フロー図・RCM)を作成する際に利用するExcelやiGrafxなどの文書化ツールと連携できます。業務記述書・業務フロー図はファイル形式を問わず添付文書として保管、版管理を実施。 RCMはリスクとコントロールに分離したデータとして登録します。
 リスク、コントロール、テスト手続などの文書がExcel形式になっていれば、「TOOLMASTER/IC」に取り込むことができます。この連携機能により、すでに様々な文書化ツールで文書化を完了しているユーザでもデータやファイルを活かしつつ、容易に「TOOLMASTER/IC」を導入可能です。

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過年度のデータ移行で
2年目以降の評価作業を効率化

 内部統制報告制度に対応するための有効性評価では、継続的運用が前提になります。三菱電機の内部統制プロジェクトでは、この2年目以降の作業効率化という観点から、「TOOLMASTER/IC」が実現している、保管・管理している様々なデータを次年度に移行できるという機能が有効だと判断しました。
 「例えば、ITを利用して自動化された内部統制に関しての“有効に機能している”という評価結果は、最終評価時点以後に変更がなければ次年度も継続して『TOOLMASTER/IC』を活用できます。また、評価結果以外の文書化データにも、次年度以降に継続利用できるものが多くあります。ビューア画面から過年度のデータを検索・参照できる機能を活用することで、2年目以降継続していく実務作業をさらに円滑に進めることが可能です」(中野氏)
 「TOOLMASTER/IC」は、内部統制要素を一元管理することで、内部統制整備・評価の全サイクルに渡る活動を支援します。特に2年目以降の継続的運用を前提とし、運用の効率化という観点から最適化設計されています。
 「自社にとって有効に機能する内部統制を整備するためには、もちろん自社の事業特性や規模に即した明確な方針や主体的な取り組みが重要です。本年度から継続的に整備・運用の有効性評価に基づくPDCAサイクルを確立し、継続的に実行することで、期末時までに重要な欠陥を是正することが必須となりました。このたびの三菱電機の取り組みにおいても、『TOOLMASTER/IC』導入における内部統制運用の効率化が期待されています」(中野氏)
 三菱電機グループの内部統制の評価範囲の対象となる100事業拠点において2007年4月から「TOOLMASTER/IC」の本格的な活用が進められています。

*TOOLMASTERは三菱電機株式会社の登録商標です。
*記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。

説明図

TOOLMASTER/ICによる内部統制有効性プロセスの記録と保存
企業グループの組織階層と各組織下の内部統制要素を一元的かつ共通に管理する

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