メルトピア

経営基盤を強化するIT戦略

三菱電機メルトピア。様々な事例がご覧いただけます。

  • カスタマーリポート

  • 導入事例
  • 2009年 12月号(No.152)
  • 株式会社トッパン パッケージング サービス
  • 製造実行ソリューション「MELNAVI」導入事例
  • ICタグ活用のノウハウを結集した原料・在庫・プロセス管理の最適化で
    トレーサビリティを向上した生産工程を確立

製版や印刷で培った技術を発展させ、「情報・ネットワーク系」、「生活環境系」、「エレクトロニクス系」、「パーソナルサービス系」、「次世代商品系」と幅広い領域で事業を展開する凸版印刷株式会社。同社は顧客との信頼関係強化に向けて、研究、企画、開発から、設計、製造、販売、デリバリーに至るすべての工程で高い品質を保証する“総合品質保証”を最重要課題とした取り組みを推進しています。その一環として構築されたのが、株式会社トッパン パッケージングサービス(TPS)における生産管理システムです。三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)の「MELNAVI(メルナビ)」を中核に、ICタグを活用し、誤計量・誤配合・誤投入を防止するとともに、原料・在庫・プロセス管理を最適化し、精度の高いトレーサビリティと安全性を実現しています。

画像:ICタグ画像:カートカン

様々な製品・サービスを生み出し、事業領域を拡大しているトッパングループ。利用環境に適した構造や材質を採用したICタグ(写真上)と、紙製の容器でありながら高いバリア性を有する「カートカン」(写真右)

人物写真

凸版印刷株式会社
業務システム本部 本部長
新井 喜一朗

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凸版印刷株式会社
情報コミュニケーション事業本部
トッパンアイデアセンター
マーケティング本部ITビジネス部
立木 昭次

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株式会社トッパン パッケージング サービス
生産管理部 部長
幡野 博嗣

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株式会社トッパン パッケージング サービス
製造部 部長
堤 善昭

事業リスクの増大に伴い求められた
品質管理を徹底する情報基盤

 高い品質保持機能(Function)と環境への配慮(Environment)、効果的な商品訴求(Effect)、生活者視点の追及(Life Style)を意味する“FEEL”を基本コンセプトに展開している凸版印刷のパッケージング事業。同事業の強みは、紙製の容器でありながら高いバリア性を有する“カートカン”、軟包装の飲料容器に飲み口用の口栓を装着した“ボトルドパウチ”といった“FEEL”を実現する高い技術力に加え、企画から開発、生産、充填、販売・プロモーションに至る総合的なソリューション提供力にあります。
 凸版印刷では、こうしたトータルソリューション重視の戦略に基づき、2003年に飲料に代表される受託充填事業の強化・拡充を決断。調合、充填工程を手がけるトッパン パッケージングサービスを対象に、ICタグを活用した生産管理システム構築の検討を開始しました。そのなかで、ICタグ事業を通じて社内に蓄積されたICタグ活用のノウハウやアイデアを集約することで、厳正な原材料管理や調合管理などとともに、精度の高いトレーサビリティを実現することを計画しました。業務システム本部本部長の新井喜一朗氏は、受託充填事業の強化・拡充にあたり、ITの支援による品質管理が不可欠だったことを強調します。
 「仮に調合ミスなどの事故が発生すると、社会的影響度も大きく、顧客や当社が大きな損失をこうむることになります。こうした事業リスクを前提に品質を保証するためには、ICタグや情報基盤を活用して、誤投入や誤配合などのヒューマンエラーを防止しなければなりません。事業戦略上、調合、充填工程での徹底した品質管理が必須だと判断しました」

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基本機能と実績を評価し
MELNAVIの導入を決断

 凸版印刷では製造実行システム(MES:Manufacturing Execution System)の導入にあたり、短期間での導入を目指しパッケージシステム採用という基本方針を明確化。複数ベンダーの提案を検討したうえで、2004年 10月にMDISの「MELNAVI」の導入を決定しました。
 「ICタグ連携も含め、当社が必要だと考えていた生産管理と品質管理の要件が基本機能として網羅されていたこと、パッケージシステムでありながら、カスタマイズ性にも優れていること、すでに同業他社での導入実績があったことが選定の大きなポイントでした。また、基幹システム、シーケンサなどの制御機器との親和性も高い。生産管理システム構築の経験が豊富な人材が揃っていることで、稼働後のサポートにも安心感を持てたことが決め手となりました」(新井氏)
 MELNAVIが備えていた基本機能とは、レシピ管理や品質管理、プロセス管理、トレーサビリティなど、調合、充填プロセス全体をカバーした管理機能です。凸版印刷では、業務システム本部とRFID事業部門、TPSから参画したメンバーでプロジェクトチームを編成し、プロジェクトを推進しました。

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ICタグ活用の豊富なノウハウで
コスト削減と環境への配慮も実現

 プロジェクトでは、パッケージの基本機能を生かし、カスタマイズを最低限に抑える基本方針のもと、原料・在庫・プロセス管理の最適化を重視して、構築作業は進められました。TPSの生産管理部 部長の幡野博嗣氏は、TPSの要望を理解したMDISの対応力が、短期間での構築を可能にしたと語ります。
 「私どもは、現場担当者の負担を軽減する使いやすさと、見える化も含めた業務の標準化・共通化を重視していました。MDISは、こうした当社の業務や要望をよく理解していたため、標準機能を中心に当社の実態に即したシステム構築をスムーズに進めることができました」
 一方、並行して構築作業に反映されたのが、凸版印刷がICタグ事業を通じて蓄積したICタグの豊富な活用ノウハウ。プロジェクトでは、原料受け入れ、計量、調合、充填・包装、出荷の各工程にICタグによる個別管理を導入。また、ICタグ自体にも同社のアイデアが盛り込まれています。凸版印刷マーケティング本部ITビジネス部の立木昭次氏は、その代表的な例として、コスト削減と環境への配慮を挙げます。
 「ICタグは、製造現場での運用を考慮し、パウチ加工を施すことで、防水、防塵等の耐性を持たせました。また、ICタグを収納できるケース状のシールを使うことで、原材料への誤混入防止といった安全性の確保に加え、ICタグの再利用を可能にしました。つまり、使用回数が増えるに従い、ランニングコストを低減できます。ICタグの廃棄が不要になるため、環境への配慮という面での効果もあります」
 このシステムは、「RFタグを利活用した食品・飲料充填工場における『安心・安全』生産管理システム」として第10回自動認識システム大賞「優秀賞」を受賞しています。

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高い品質管理とトレーサビリティが
食の安心・安全への信頼性を向上

 MELNAVIを中核に構築したTPSの新たな生産管理システムは、2005年7月に袖ヶ浦工場で稼働を開始。同年10月には嵐山工場でも稼働を開始しました。TPSの製造部部長 堤善昭氏は、現場への定着により、大きな効果を創出したと語ります。
 「品質管理の側面では、レシピの一元管理により、作業指示・原料の受発注の作業ミスを防止できました。また、計量、調合工程において誤計量、誤配合、誤投入などヒューマンエラーの入り込む余地を排除できました。さらに、正確な在庫把握により、棚卸作業負担を半減できたことも、大きな効果といえます」
 安定稼働を継続しているTPSの生産管理システムは、凸版印刷のパッケージング事業にとっても大きな効果を創出。競争力という面でも期待されています。
 「すでに実現できているプロセス管理とトレーサビリティの仕組みは、安全性や信頼性という点で、確実にお客様に対する大きなアピールポイントになっています。私どもは受託充填だけでなく、包材も含めた総合的なトレーサビリティへと強化することで、さらなる価値向上を目指しています。今回の取り組みは、その完成によりパッケージング事業の競争力を高める確信を持てたことに大きな意義があります」(新井氏)
 凸版印刷およびTPSは、これからも豊かなくらしに貢献する様々な製品・サービスを提供していきます。

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説明図

システム構成イメージ

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