HYPERSOL GUI 生産ダッシュボード
中堅・中小製造現場で発生するデータを
素早く見える化
月次型の意思決定サイクルを卒業するための
リーズナブルなクラウド型生産ダッシュボード
三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)は、数多くの中堅・中小製造業向け業務ITソリューションを提供しています。Withコロナ時代を迎え、経営環境がより厳しくなった製造業を支援するために、「HYPERSOLシリーズ」を新たに展開。そのラインアップの一つとして製造現場の日々の実績や不良率などを可視化する「HYPERSOL GUI 生産ダッシュボード」を開発し、2020年11月より提供を開始しました。グラフィカルで見やすいダッシュボードで瞬時に製造現場の状況を把握し、原因を分析することで早期の改善が実現します。
先の見通しが難しい不確実な時代に対応するための新たなメソッドとして、OODAループ※がクローズアップされています。生産ダッシュボードは、そのメソッドによる改善効果を最大限に活かすために、データの投入スピードを短縮し、課題を直感的に理解できるグラフィカルなインターフェースにより、改善結果の見える化を短期に実現するサイクルを提供します。開発を担当した製造事業部 システム推進部 パッケージ開発課長の荒川直樹氏は次のように語ります。
「生産ダッシュボードを活用することで、製造現場で発生する日々のデータを毎日観察し、状況を逐次判断することが可能になります。判断の元となったデータは週次の会議に持ち寄り、データに基づいた意思決定を下すことで、即座に行動に移すことができます。従来の月次のPDCAサイクルで4ヵ月かかっていた改善期間を、生産ダッシュボードを活用したOODAループによって1週間や2週間の単位に短縮できます」
生産ダッシュボードは、MDSOLが製造現場での見やすさ、分かりやすさを重視して企画・開発したソリューションです。レポートは、全体を俯瞰し、製造の遅れや異常を発見するための「生産管理レポート」と、より詳細な原因調査と分析をするための「分析レポート」で構成されます。製造事業部 営業推進部 営業企画グループマネージャーの松崎錦郷氏は「生産ダッシュボードのレポートは、三菱電機の製造現場で培った製造KPI指標を搭載しています。そのため、専門知識がなくても容易に分析・判断することが可能です」と語ります。
日々の生産状況は、生産計画達成率、時間当たり生産数、不良率、直行率、設備稼働率の5つのKPIを表示した生産管理レポートで確認。気になる項目があれば、分析レポートで詳細を掘り下げて確認することになります。分析レポートは、製造現場で一般的に管理されている指標として、生産進度、品質、生産性、設備稼働の4種類を用意しており、それらを組み合わせた形で分析することができます。
「分析レポートでは、素早い判断を実現するため、生産進捗、達成率、不良率、稼働率などの棒グラフを、左側から"思わしくない順番"に並べています。例えば、製造ラインA、B、Cの中で不良率が高いラインはどれか、製品1~5の中で生産計画達成率が低い製品はどれかなどは、一目で分かり、対策をすぐに講じることができます。これは三菱電機の工場で実際に採用している管理手法です」(荒川氏)
その他、詳細な分析ページにワンクリックでアクセスするドリルスルー機能、複数の要因から条件設定によって絞り込むフィルター機能を用意して、素早い意思決定をサポートしています。
人員に余裕がない中堅・中小製造業にとって、製造日報等をリアルタイムに作成して入力することは大きなハードルとなります。生産ダッシュボードでは、データ入力を容易にするために、専用のExcelフォーマットを用意しています。工場で業務に携わる製造管理者、設備保全担当者、品質管理担当者、生産技術担当者などが、フォーマットに合わせてデータを登録し、専用のポータルサイト上にドラッグ&ドロップでアップロードするだけで生産ダッシュボードに反映されます。すでに生産管理システムで管理しているデータがあるなら、いったんCSV形式のファイルに出力し、データ登録フォーマットと同様にドラッグ&ドロップするだけでアップロードが完了します。
ダッシュボードの使い方が分からないユーザー向けにMDSOL内にサポートデスクを用意して対応するほか、ポータルサイトを通して操作マニュアルやドキュメント類も提供します。
また、クラウドで提供するサービスのため、自社でサーバーを新たに購入して準備したり、ベンダーにSI作業を依頼したりする必要はありません。作業用のPCとネットワーク環境さえあれば利用でき、基本機能で導入する場合は短期間での立ち上げが可能です。
生産ダッシュボードのひと月当たりの費用は65,000円からとリーズナブルなものになっています。企画した製造事業部 システム推進部長の清水弘氏はサービスのコンセプトについて次のように語ります。
「お客様が手軽に導入できて、容易に使えることをコンセプトとしました。KPIも数十種類の候補の中から中堅・中小製造業の現場で必要なものだけに絞り込み、あえて8種類に限定しています。現場の管理者や経営者が稼働率や不良率などのKPIを日々追い続けることで、改善スピードの加速が期待できます」
開発前のテストマーケティングでも、年商10億円~300億円規模の中堅・中小製造業から現場の課題を広くヒアリングしました。多くの製造業者はデータを持っていても「見える化」を実現できていません。従来は生産工程で何らかの課題が発生すると情報システム部門に依頼してデータ抽出やデータ加工を依頼する必要があり、判断できる材料が整うまでに長い時間を要していました。生産ダッシュボードを利用することで、現場の課題を解決する一手をより早く打てるようになります。
「データを収集していたとしても見える化していなければ、ないことと変わりありません。まずは目で見て意思決定に役立ててください。新型コロナウイルス感染症の影響により変化への迅速な対応が求められている中、生産ダッシュボードを経営体質の強化に役立てていただけたらと思います。MDSOLではより多くの製造業者に利用していただくために、実際のデータを使って可視化が確認できる体験版やデモ環境の提供を予定しています。また、HYPERSOLシリーズとして今後も中堅・中小製造業の生産管理に役立つソリューションを提供していきますので、引き続きご期待ください」(松崎氏)
※ OODAループ:観察(Observe)、判断(Orient)、決定(Decide)、行動(Act)の4つを短サイクルで繰り返すことで、素早い意思決定と行動を実現する機動力重視の手法
HYPERSOL GUI 生産ダッシュボードの特長