【開発の詳細】
ローズマリーの揮発成分で細胞内の活性酸素種の発生量を抑制
ローズマリーはスパイスや香りづけ用に食品添加物として一般的に用いられてきました。ローズマリー抽出物には優れた抗酸化物質が含まれることは広く知られていますが、揮発成分の抗酸化性については注目されていませんでした。抗酸化物質を空気中から摂取できるようになれば、経口摂取や皮膚塗布よりも簡便な活性酸素種発生量抑制手段となります。
蛍光色素を導入した培養細胞に紫外線照射することによって細胞内に発生する活性酸素種濃度を蛍光強度で測定する方法を開発し、空気中の抗酸化物質による抗酸化力を評価するシステムを新たに構築しました(図1)。
このシステムを用いて、培養ヒト皮膚繊維芽細胞(図2)に紫外線照射※3 すると細胞内で活性酸素種が生成すること、また、ローズマリー抽出物揮発成分を含んだ空気中では活性酸素種の発生量が抑制されることを見出しました。この活性酸素種発生量抑制効果※4 は、ローズマリー抽出物の揮発成分濃度と相関があり、揮発成分の抗酸化に対する有効性を確認しました(図3)。紫外線により細胞内にスーパーオキシドイオン、ヒドロキシラジカルなどの活性酸素種が発生しますが、同時に天然ハーブの揮発有効成分が細胞内に移動し水素を与えて活性酸素種を消去すると考えられます(図4)。
※3:紫外線照射 強度;1.0mW/cu、波長;365 nm、時間;3時間
※4:次の各条件下での蛍光強度A、B、C、Dを用いて、
活性酸素抑制率(%)={1-(A/B)/(C/D)}×100として算出
A:紫外線あり・抗酸化剤あり、B:紫外線なし・抗酸化剤あり
C:紫外線あり・抗酸化剤なし、D:紫外線なし・抗酸化剤なし
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