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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2008年2月7日
開発No.0802

太陽光発電の出力変動吸収や大型モーターの電力回生などへの大型キャパシタの実用化を容易に

次世代電力用キャパシタに向けた要素技術を開発

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 三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、電力貯蔵デバイスとして期待されている大型の電力用キャパシタ※1の実用化に有用な要素技術を開発しました。今回開発した技術は、より短時間での充放電を可能にする技術やキャパシタの耐電圧を高めて蓄電エネルギーを高める技術などです。これにより、太陽光発電や大型モーターの回生※2といった大電力分野に対応できる次世代電力用キャパシタの開発が容易になります。

  • ※1:キャパシタ
    化学反応を伴わずに充放電できるサイクル寿命に優れた電力貯蔵デバイス
  • ※2:回生
    モーターが回ることにより発電すること

開発の背景

 太陽光発電では、曇りの日など気象条件による出力の変動が大きく、変動を吸収できる最適な電力貯蔵デバイスが望まれています。また、モーターで駆動する機器が減速する際の電力回生には、秒単位で大きな電力を充放電できる長寿命で信頼性に優れた電力貯蔵デバイスが望まれています。

 そこで当社は、数十kWクラスに対応できる大型キャパシタを重要な電力貯蔵デバイスの一つと位置づけて開発に取り組み、このほど、その課題解決のキーになる技術の開発に成功しました。

主な開発成果

  1. モーターの瞬時電力回生に有効な急速充放電特性で業界最速(1秒)を実現 【瞬発力開発】
    • キャパシタは、アルミ電解コンデンサに比べて時定数(ΩF値)※3が大きいため、1秒を下回る急速な充電が困難でした(従来の標準的なキャパシタは10秒程度)。超薄膜電極塗工技術や内部抵抗の低減によって0.1ΩFというΩF値を実現しました。1秒を下回る急速充電が可能になると、ピーク電流を無駄なく電力に回収でき、大型モーターについて、より大きな省エネ効果を得ることができます。
    • ※3:ΩF値
      正規化内部抵抗と呼ばれ、充放電できる時間の目安となる。例えば、0.1ΩFだと、1秒周期での充放電で80%の充放電効率(3/4電圧まで)が可能。従来の標準的な2ΩF品だと20秒周期が限界。
  2. 業界トップレベルの高電圧(3.0V)を生産性に優れた塗布型電極で実現 【低コスト開発】
    • キャパシタの蓄電エネルギーは電圧の2乗に比例して増大するため、高電圧化が望まれています。
      また、高電圧化すれば同じ蓄電エネルギーで比較して低コスト化が望めます。活性炭電極への添加剤や電解液の改良などによって耐電圧の向上を図り、純粋なキャパシタ(正極/負極とも活性炭を使用するキャパシタ)において、従来2.7Vであった耐電圧を3.0V(国内トップレベル)まで拡大することに成功し、従来に比べ蓄電エネルギーを2割以上増大させました。あわせて、従来の圧延電極よりも量産化に適し、低コスト化につながる塗布型電極を開発しました。

今後の展開

 開発した要素技術をさらに充実させると共に、低コスト化を図り、当社製品群に順次適用して、実環境での信頼性を確認しながら利用の拡大を図り省エネ推進と新エネ拡大に寄与していきます。

特 許

 国内40件、海外3件 出願済

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 業務部 広報・宣伝グループ

FAX: (06)6497-7289

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