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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2008年2月12日
開発No.0803

コグニティブ無線、高機能アンテナおよび超伝導フィルタの世界に先駆けた研究開発

希少な電波資源を拡大する先駆的研究開発の成果を実証実験で公開

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 独立行政法人情報通信研究機構(理事長:宮原 秀夫)、株式会社KDDI研究所(代表取締役所長:秋葉 重幸)、株式会社日立製作所(代表執行役 執行役社長:古川 一夫)、三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(代表取締役社長:平田 康夫)、日本電信電話株式会社(代表取締役社長:三浦 惺)、富士通株式会社(代表取締役社長:黒川 博昭)、富士通ワイヤレスシステムズ株式会社(代表取締役社長:鈴木 良明)、富士電機システムズ株式会社(代表取締役社長:矢内 銀次郎)、国立大学法人北海道大学(総長:佐伯 浩)、ならびに国立大学法人山形大学(学長:結城 章夫)は、平成17年度から平成19年度の3ヵ年にわたり、総務省から「移動通信システムにおける高度な電波の共同利用に向けた要素技術の研究開発」を受託し、研究開発を進めてまいりました。

 本研究開発は、総務省が実施する「電波資源拡大のための研究開発」の一環であり、私共の担当した技術課題は、(1)コグニティブ無線端末機の実現に向けた要素技術、(2)コグニティブ無線通信技術、(3)空間軸上周波数有効利用技術(高機能アンテナ)および(4)超伝導フィルタ技術に関するもので、有限かつ希少な電波を、時代のニーズに応えて有効活用するためのものです。

 このたび、YRP研究開発推進協会の協賛を得て、本研究開発の成果に関するシンポジウムを開催し、実証実験を広く公開します。

シンポジウムと実証実験の概要

1. 名称:「移動通信における電波資源拡大のための研究開発」シンポジウムと実証実験
2. 実施日時および概要:
(1)シンポジウム:平成20年2月18日(月)13:00-15:30
各先端技術分野に関する学識者の講演と研究実施機関からの発表
(2)実 証 実 験 :平成20年2月18日(月)10:30-17:00 および19日(火)10:00-15:30
以下に関する公開実証実験の実施
 ①コグニティブ無線端末機の実現に向けた要素技術
 ②コグニティブ無線通信技術
 ③空間軸上周波数有効利用技術
 ④超伝導フィルタ技術
3. 実施場所:横須賀リサーチパーク(YRP)内 YRPセンター1番館
(神奈川県横須賀市光の丘3番4号、[http://www.yrp.co.jp/]参照)
4. 開催詳細:ホームページ[http://www.kddilabs.jp/koukai200802/]をご覧ください。
5. 各研究開発および成果の概要
(1)コグニティブ無線端末機の実現に向けた要素技術
UHF帯からマイクロ波帯において、周囲の電波利用環境を把握し、その環境に自律的に適応するコグニティブ無線端末機の実現に向けた研究開発。具体的には、主要な通信システムを効果的に認識する通信環境認識技術や、利用可能な複数の通信システムを効率的に切り替え、又は多重伝送するシステム選択・多重伝送技術等の研究開発を行ってきた。
本研究を通して、マルチバンドアンテナ、マルチバンド高周波部、ベースバンド、からなるコグニティブ無線用ハードウェアプラットフォーム、またそれを支えるマルチバンドミキサ、フィルタ、アンプといったマルチバンドデバイスの開発、評価を行い、コグニティブ無線端末機に必要となる性能を満たすことを確認した。さらに、コグニティブ無線専用ソフトウ ェアプラットフォームの開発により、センシング、プロファイリング性能の向上を図り、ネットワークとの連動を実現した。
(独立行政法人情報通信研究機構)
(2)コグニティブ無線通信技術
有限な資源である周波数を効率よく利用するため、極めて稠密に利用されている6GHz以下の周波数帯を対象として、各周波数帯の電波利用状況に応じ、無線リソースを適応的に制御するコグニティブ無線通信を実現する上で基盤的な役割を担う無線リソース制御技術、自律的基地局間ネットーク構築技術及び通信経路制御技術の研究開発を行なってきた。
本研究を通して世界初に先駆け複数無線方式を切替あるいは並行利用するコグニティブ無線基地局を開発し、無線利用状況等に対応して動作することを屋内および実フィールドで確認した。また、端末中継も含め無線環境を考慮した経路制御を考案し、コグニティブ無線を利用するために必要な技術に関しても多くの成果を得た。
(株式会社KDDI研究所、株式会社日立製作所、三菱電機株式会社、株式会社国際電気通信基礎技術研究所)
(3)空間軸上周波数有効利用技術(高機能アンテナ)
指向性アンテナを用いて空間を適切に分割することにより、異なるシステム間であっても同一周波数を同時に共用することを可能とするSDM(Space Division Multiplexing)の小型移動端末への適用技術や、送信側及び受信側にそれぞれ複数のアンテナを設置して空間通信路を分離・多重化することで伝送容量を増大させるMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を基地局と複数移動局との同時通信に適用し、さらなるシステム容量増を図るマルチユーザMIMO技術についての研究開発を行ってきた。
本研究を通して様々な要素技術を開発すると共に、その結果として、複数システムが混在す る場合における周波数利用効率を4倍以上に改善することが可能であること、および単一システムの場合にはマルチユーザMIMO技術の適用によりアンテナ素子数が2程度の簡易な端末を収容する場合でも30bit/s/Hz以上の周波数利用効率を実現可能であることを示した。
(株式会社国際電気通信基礎技術研究所、日本電信電話株式会社)
(4)超伝導フィルタ技術
限られた周波数帯域を効率的に利用するため、3〜6GHzの周波数帯を対象として、 広帯域で 高い周波数選択性及び耐電力性を有し、移動通信システムに用いることができる送信用超伝導フィルタ技術についての研究開発を行った。さらに、高い周波数選択性を保ったまま対象とする周波数を可変とし、その変動性を高める送信用チューナブル超伝導フィルタ技術についての先導的な研究開発についても行った。
本研究を通して、独自構造の超伝導フィルタや高効率の冷凍機を開発するとともに、小型の超伝導送受信フィルタ装置(超伝導フロントエンド)を試作、評価した。その結果、超伝導フィルタ技術が周波数資源の有効利用に活用できることを確認した。さらに、超伝導送信フィルタの周波数可変化に関する多くの特許を出願するとともに、広い可変幅での動作を実証した。
(富士通株式会社、富士通ワイヤレスシステムズ株式会社、富士電機システムズ株式会社、国立大学法人北海道大学、国立大学法人山形大学)
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

FAX: (0467)41-2142

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