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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2008年10月16日
開発No.0813

大容量・高速通信に必要な誤り訂正能力の向上を実現するキーデバイス

100Gbps光通信に適用可能な世界最高速の誤り訂正用軟判定LSIを開発

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 三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏、以下「三菱電機」)は、独立行政法人情報通信研究機構(理事長:宮原 秀夫)からの委託研究「λユーティリティ技術の研究開発」※1の一環として、毎秒32ギガサンプル※2の軟判定※3速度を持ち、毎秒100ギガビット(100Gbps)の光通信に適用可能な世界最高速の誤り訂正※4用軟判定LSIの開発に世界で初めて※5成功しました。

開発の背景

 大容量映像信号など通信容量の急増に対応するために、通信速度を現在広く使われている10Gbpsから100Gbpsに高速化する研究開発が始まっています。しかしながら、現在の業界標準技術※6の誤り訂正能力では100Gbpsの通信速度に対応できないという問題があります。

誤り訂正能力の向上には、軟判定を用いて情報ビットの確からしさを参照し、訂正すべき情報ビットに優先度を付け、さらに低密度パリティ検査符号と組み合わせる方式が注目されていますが、これまでの軟判定の最高速度は、三菱電機が2003年3月27日に発表した毎秒10ギガサンプルでした。

今回、100Gbps光通信システムに適用可能な速度を持つ軟判定LSIをシリコンゲルマニウム※7プロセスを用いて開発することに成功しました。

主な開発成果

1. 世界最高速の軟判定速度(毎秒32ギガサンプル)を実現

超高速アナログ信号を等しく分配する回路設計技術と、異なる識別電圧での高感度なアナログデジタル変換回路設計技術により、毎秒32ギガサンプルという世界最高速の軟判定速度を実現しました。


2. 最先端プロセスによる1チップLSI化

0.13μmシリコンゲルマニウムプロセスにより、高速信号分配回路と、3つの識別回路、信頼度情報の符号化回路、および、これら32Gbpsの信号を16並列の2Gbps信号に分離する回路を、外形寸法が縦9.7mm×横6.9mmの1チップLSIへ集積しました。

今後の展開

 「λユーティリティ技術の研究開発」において、本LSIと低密度パリティ検査符号方式の誤り訂正技術とを組み合わせ、100Gbps光通信を実現する技術実証を2010年までに実施します。その後、三菱電機は、100Gbps光通信システム用光伝送装置として、2012年頃の市場投入を目指して製品化する予定です。

特許

 国内3件出願中

※1: 総務省が推進している「フォトニックネットワーク技術に関する研究開発」の一研究開発課題
※2: 1秒間に320億(32ギガ)回の判定を行う
※3: 通常、デジタル情報ビットは1か0で区別されるが、“0に近い1”や“1に近い1”など、“確からしさ”を表す情報を併せ持つ判定方法
※4: 送信したい情報ビットに一定の規則に従った情報を付加して送信し、ビット誤りが発生しても、付加した情報をもとに受信側でビット誤りを検出・訂正する技術
※5: 2008年10月16日現在
※6: ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication sector)で標準化された方式
※7: シリコンに少量のゲルマニウムを添加した半導体。低消費電力で高周波特性に優れる
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

FAX: (0467)41-2142

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