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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2009年1月22日
リ本No.0901

自らの位置を検出しながらデータ送信し、配線工事や設定作業を不要とする無線技術

世界初、環境計測の省力化やさらなる省エネを実現する次世代設備システム

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 三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、改正省エネ法※1や欧州指令EPBD※2に対応してビルの省エネルギー性能を診断する環境計測作業の工数を半減したり、人の動きに応じたパーソナル空調制御などにより、最大30%の省エネルギーが期待できたりする次世代設備システムを世界で初めて※3開発しました。このシステムは、無線端末が自らの位置を±15cmの精度で検出しながら温度などの環境データを自動で計測して送信し、端末の位置変更に伴う配線工事や設定作業も不要です。

※1: 改正省エネ法:エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律、2009年4月施行
※2:Energy Performance of Buildings Directive 建築物のエネルギー性能に係る欧州指令、2009年1月施行
※3: 2009年1月22日現在

開発の背景

 エネルギー消費量が大幅に増加している業務・家庭部門の省エネ対策を強化して、地球温暖化対策を一層推進するため、2008年5月に省エネ法が改正され、本年4月から施行されます。EU各国でも本年1月から住宅・建築物の省エネルギー性能に関する欧州指令EPBDが施行されました。

 改正省エネ法やEPBDでは、ビル新設時や既設ビルの設備更新時などに省エネルギー性能の診断が必要になります。診断は温度分布などの計測により実施されますが、ビル全体の評価には、数多くのセンサーの配置と計測を、フロアや部屋ごとに繰り返し実施する必要があり、識別番号の設定や位置の管理などの工数が膨大となる問題があるので、簡易でも確実に計測できるシステムが必要です。

 また、ビルに設置する空調設備や照明器具などの省エネ性能は既に大幅に改善されており、さらなる省エネ対策を進めるには、センサーで人の密度や位置を検出し、近傍の空調や照明を適切に制御するきめ細かなパーソナル設備制御が有効です。しかし実現のためには、人や設備、センサーの位置を正確に検出することが必要で、従来のビル管理で用いられている設備システムでは対応が困難でした。当社はこれらの課題を解決する次世代設備システムを開発しました。

主な開発成果

1. 環境計測システムやパーソナル空調を容易に実現する次世代設備システム
開発したシステムは、温度センサーなどを内蔵した無線端末が、基地局となる無線端末数台(最低3台)を基準として自らの位置を±15cmの高精度で検出しながら、通信に必要な識別番号を自動で生成しデータを送信します。無線端末を配置するだけで計測位置と温度など環境データを同時に取得でき、無線端末の位置変更や無線端末を移動させながらの測定でも特別な設定作業は不要です。また無線端末は電池で動作するため、電源線や信号線工事も不要で、既設物件への導入も容易です。高精度の位置検出機能を持ち、端末の位置変更に伴う配線工事や設定作業が不要な設備システムは世界で初めてです。これにより環境計測システムやパーソナル空調・パーソナル照明制御を容易に実現できます。
2. 省エネルギー性能診断作業を省力化
開発したシステムは、フロア全体の温度分布を、自律移動型の無線端末が位置を認識しながら自動で計測しますので、改正省エネ法やEPBDに対応した省エネルギー性能診断に必要な計測作業を大幅に省力化し、当社の見積もりでは作業工数を半減できます。
3. パーソナル空調やパーソナル照明制御が可能
人の位置や動きなどの情報を提供するためのネームプレート型の無線端末を開発し、人の密度や動態を計測可能としました。室内で人の密度が低い場所や活動量が低い場所の空調を抑えたり、人のいない場所の照明を落としたりするなど、空調設備や照明器具を適切に制御して無駄な運転を抑制するパーソナル設備制御が行え、当社の実験では最大30%の省エネ結果を得ました。これにより効率的なエネルギー利用が期待できます。

今後の展開

 環境計測システムや、パーソナル空調システムへ展開し、より使いやすい計測や制御のための設備システム実現を目指して、事業化に向けた開発を推進します。

特許

 国内15件出願中、海外 2件、7カ国出願中

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 住環境研究開発センター 業務グループ

TEL: (0467)41-2211 FAX: (0467)41-2219

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