ここから本文

ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2009年2月10日
開発No.0902

小規模なロジック回路で高品質、高レスポンスな画面表示を低コストで実現

組み込み型表示器向けGUI描画処理用小型高速IPコアを開発

印刷用ページへ

 三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、さまざまな機器の操作用表示器に組み込める、GUI(Graphical User Interface)描画処理用小型高速IPコア※1を開発しました。これにより、操作用表示器においても高品質で見やすい文字表示と、素早い反応を実現します。

※1 IPコア: Intellectual Property Core 回路構成を表した設計情報

開発の背景と概要

 近年、さまざまな分野で操作や操作案内を液晶表示パネルで行う機器が増えており、表示にも最新のパソコン画面のように、滑らかで視認性の良い表示や、素早い反応が求められています。
 表示をパソコン画面と同じように見やすいものにするには、パソコンと同等のハードウェア処理能力をもつCPUやグラフィックス機能へ変更する必要がありますが、組み込み機器では装置の大きさや消費電力の制限などにより、処理能力を落として使用することが求められます。そのため、文字や画像をビットマップで処理することが多く、さまざまなデザインの図形や文字を綺麗に任意のサイズで表示することは反応速度が遅くなるため困難でした。
 当社は今回、表示器に組み込むことができるGUI描画処理用小型高速IPコアを開発しました。本IPコアは、独自に開発した高速描画アルゴリズムにより、綺麗で見やすい文字表示や、表示解像度に関係しない美しい表示を高速に描画できます。反応の素早い表示やユニバーサルデザイン※2の見やすさ、分かりやすさを処理能力に制限のある組み込み機器でも実現できます。
※2: できるだけ多くの人が利用できる使い方が簡単で、必要な情報がすぐに分かるデザイン

主な開発成果

1. 高品質な文字表示に対応した描画処理用IPコアを開発
文字の輪郭部を滑らかに表示するためのソフトウェア技術「Saffron(サフロン)※3」を演算能力が低いCPUでも処理できるIPコアを開発しました。1書体当たりのメモリー容量を従来のアウトラインフォント※4の約4分の1に削減できるストロークフォント※5にも対応できます。このIPコアは、文字の形状に応じた最適な描画を行う技術により毎秒8万文字※6の高速描画が可能です。
※3: 当社が独自に開発した文字描画技術 当社登録商標
※4: 文字の形状を基準となる点の座標と輪郭線の集まりとして表現する形式
※5: 文字の形状を、中心線の曲線のパラメータとして表現する形式
※6: 動作周波数66MHzで、1文字サイズ48×48画素の文字を描画した場合において
2. ベクターグラフィックスを高速に処理する高速IPコアを開発
当社独自の高速描画アルゴリズムにより、美しい表示品質が得られるベクターグラフィックス※7を高速に処理するIPコア「Sesamicro(セサミクロ)」を開発しました。CPUに負担をかけずに描画処理を実行できるため、動作周波数が数十MHz(メガヘルツ)のCPUを搭載した組込み機器でも2GHz(ギガヘルツ)の汎用CPUを用いたパソコンの処理より高速な描画が可能になりました。
※7: 表示する都度、計算を行って画像を再現する方式。解像度に見合った画質を再現します
3. 小型化によりFPGAや組み込み機器用LSIへ低コストで搭載可能
描画アルゴリズムに最適化した小型演算回路を用いることにより、最小100k(キロ)ゲートの回路を実現しました。表示回路の面積を小さくすることができ、低価格のFPGA※8や組み込み機器用カスタムLSIへ低コストで搭載できます。
※8: Field Programmable Gate Array プログラミングすることができるLSI

今後の展開

 本IPコアを鉄道用表示器、FA表示器、車載表示器、AV機器などへ幅広く適用していく予定です。

特許

 国内9件、海外21件出願中

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

FAX: (0467)41-2142

PDF形式のデータをご覧いただくには、アドビシステムズ社のAcrobat Reader(無料配布)が必要です。導入されていない方は左のアイコンをクリックして、Adobe Systemsのホームページからダウンロードしてください。なお、ダウンロード及びインストールに関するお問い合わせは、アドビシステムズまでお願いいたします。