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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2009年2月18日
開発No.0904

赤外線の有効利用技術により、高効率化を達成

多結晶シリコン太陽電池セルで世界最高効率を更新

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 三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、実用的な150mm角サイズの多結晶シリコン太陽電池セルにおいて、当社が昨年達成した世界最高の光電気変換効率※1 18.6%を0.3ポイント上回る18.9%※2を達成し、世界最高※3効率を2年連続で更新しました。

※1: 太陽光の光エネルギーを電気エネルギー(直流)に変える効率
※2: 変換効率は、当社測定値
※3:2009年2月18日現在、当社調べ

開発の背景

 環境意識の高まりにより、二酸化炭素(CO2)を排出しない太陽光発電システムが注目され、太陽電池の需要が世界的に拡大しています。一方、太陽電池の原料となるシリコンの需要が逼迫しており、太陽電池を構成する太陽電池セルには、より少量のシリコンでより多く発電することが求められているため、シリコンウエハーの薄肉化と、光電気変換効率向上に向けて研究開発が進められています。

 当社は今回、これまでに開発した高効率多結晶シリコン太陽電池セルの光電気変換効率向上技術に、新たに開発した赤外線の有効利用技術を組み合わせることで、当社が昨年達成した世界最高効率を更新しました。

主な開発成果

1. 裏面反射構造の開発により、赤外線の利用効率を26%向上
太陽電池の高効率化には、太陽光のもつ幅広い波長域の光から効率よく発電することが重要です。しかし、太陽光の波長域のうち赤外線は結晶シリコンに吸収されにくい性質があるため、約半分しか発電に寄与せず、裏面電極に到達した時点で熱エネルギーとして失われてしまいます。特にシリコン基板の厚さが薄くなると赤外線の吸収量はさらに減少します。当社は、太陽電池の裏面を光反射構造とし、裏面に到達した赤外線を反射して太陽電池内部へ取り込むことで、赤外線の利用効率を従来※4比26%向上させました。
※4: 光電気変換効率18.6%を達成した当社開発品(2008年3月19日発表)
2. 超低反射ハニカムテクスチャー構造を適用
太陽電池の高効率化のためには、セル表面の光反射率を一層低減して受光量を増やすことも重要です。当社は、超低反射表面構造としてハニカムテクスチャー※5を開発しており、今回のセルにも適用しました。
※5: ハニカム(ハチの巣)状に半球形のくぼみが並んだ構造。本技術は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託の「太陽光発電システム未来技術研究開発」の開発成果を一部使用

今後の展開

 光電気変換効率18.9%の太陽電池セル製造技術の量産技術を確立し、2010年度以降の当社太陽電池モジュールのセルに順次導入していきます。さらに、高い電力変換効率を誇るパワーコンディショナと組み合わせることにより、太陽光発電システムの高出力化を図ります。当社は今後とも、太陽光発電システムの効率向上に努め、地球環境保全と持続可能型社会の実現に貢献していきます。

特許

 国内25件、海外4件 出願中

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 業務部 広報・宣伝グループ

FAX: (06)6497-7289

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