ニュースリリース

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2011年6月30日
開発No.1109

ビルの電力需要のピーク値を精度よく予測し、効果的に削減

「オフィスビル省エネシミュレーション技術」を適用した省エネ実証評価を開始

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 三菱電機株式会社は、電力ピークを迎える夏期を前に、かねてから研究開発を実施していた「オフィスビル省エネシミュレーション技術※1」を適用した省エネ実証評価を当社の情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)で7月1日に開始します。

 実証評価の期間は2011年9月までを予定しています。

 この技術は、執務者の座席位置と在不在を考慮した照明制御の省エネ効果をシミュレーションする技術と、ビルの熱特性や発熱量を過去のデータから推測し空調機制御の省エネ効果をシミュレーションする技術からなります。

 省エネ実証評価では、ビル全体の総電力量を精度よく予測し、ピーク時の電力量を設定値以下に保つ対策を図ることで、適切な照明、空調制御に加え、PC向け省エネ制御により効率的なエネルギー利用を実現します。


※1: 2011年2月16日発表「オフィスビル省エネシミュレーション技術」を開発

http://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2011/0216-c.html

実証評価の対象ビル

 情報技術総合研究所では、夏季節電対策の一環として、構内の複数のビルに分散していた執務者を1棟に集約しました。集約したビルにオフィスビル省エネシミュレーション技術を適用することで、構内全体のピーク電力消費量25%削減を目指します。

 執務者を集約したビルは、昨年に比べ執務者が2.4倍に増えますが、ビル全体のピーク電力量を昨年並みに抑制できると予測しています。

対象ビルの諸元
延床面積 空調機 執務者数
(昨年の執務者数)
約12,000m2 約350台 約1,200人
(約500人)

主な活用技術

1. 省エネシミュレーションによる電力消費量予測
  • 照明:入退室と連動した照明制御で電力消費量昨年度比1時間あたり30kWh減を予測
  • 空調:人員増を起因とする熱負荷増と空調運転の最適化による省エネ効果の相殺で、増減無しを予測
  • コンセント:在室人数増に伴うOA電力増と入退室連動スタンバイ制御等の省エネ施策の相殺で、1時間あたり30kWh増と予測
  • ビル全体でピーク時消費電力量は昨年度比増減無しを予測
  • 2. 入退室連動PC省エネ制御技術
  • 入退室と連動して社員のPCの省電力モードを制御することで、同技術導入以前と比較してコンセント電力の総消費電力量を約4%削減
  • 今後の展開

    今回採用した制御手法を、対象ビルの執務環境下で実証・評価し、シミュレーターの精度向上などの改良や、快適性と省エネ性を両立できる製品開発に活用していきます。

    特許

    国内3件 海外2件

    お問い合わせ先
    三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

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