ニュースリリース

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2013年5月15日
電力No.1304

照射時間を最大4分の1に短縮

粒子線治療装置(陽子タイプ)の自社内検証機で新機能の検証開始

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 三菱電機株式会社は、電力システム製作所(兵庫県神戸市)内に、がん治療に使用される粒子線治療装置(陽子タイプ)の自社内検証機を設置し、照射時間を従来の最大4分の1に短縮できる高線量率照射などの新機能検証を開始します。臨床機関からの協力を得て製品の品質・評価検証を行い、関西イノベーション国際戦略総合特区などを活用し、医療機器製造販売承認の早期取得を目指します。

検証する主な新機能

  1. 照射時間短縮により患者の身体的負担を軽減する「高線量率照射」
    • 照射するビーム線量を3倍以上※1にすることで、照射時間を従来の最大約4分の1に短縮
    • ※1: 5グレイ(Gy)/分→15〜20グレイ(Gy)/分(照射深さに関わらず実現)
  2. 効率的な治療を可能にする「高精度スキャニング」
    • 患部に照射するビームを従来の陽子線機比で走査速度を5倍※2、ビームのスポットサイズを2分の1※3とし、より複雑な標的への的確なビーム照射
    • ※2: 20mm/ミリ秒→100mm/ミリ秒
    • ※3: 10mmφ→5mmφ
  3. 効率的な運用を可能にする「ユニバーサルノズル」
    • 一つのノズルでスキャニング照射※4とブロードビーム照射※5を切り替え
    • ※4: 粒子線ビームを細く絞って、患部をペンシル状のビームを走査して照射
    • ※5: 患部の形状に成型した粒子線ビームを照射

新型加速器検証施設の概要

施設の目的 ・新機能の品質・評価検証
・導入機関(計画中含む)からの検証依頼への対応
・ショールーム(治療室のデザイン紹介など)
線種 陽子線
加速器 新型シンクロトロン (スキャニング照射時に、あらゆる深さで高いビーム品質が得られるエネルギー可変方式)
最大エネルギー 235メブ(MeV)


新型シンクロトロン加速器 照射検証用ビームライン
新型シンクロトロン加速器 照射検証用ビームライン
お問い合わせ先
三菱電機株式会社
 原子力・医療システム事業部 先端・医療システム部

TEL: (03)3218-2466 FAX: (03)3218-9027

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