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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2018年10月23日
開発No.1823

部品造形・肉盛補修など幅広い用途で生産性を向上

金属三次元造形を高精度化する点造形技術を開発

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 三菱電機株式会社は、空孔がほとんどない高品質な三次元構造を高速で造形するレーザーワイヤーDED※1方式を採用した金属三次元造形装置において、レーザー技術、数値制御(CNC)技術や、CAM※2技術を連携させて、高精度な造形を実現する点造形技術を開発しました。航空機や自動車の部品製造におけるニアネットシェイプ※3化や肉盛補修など幅広い用途で生産性の向上に貢献します。
 本開発成果を搭載した金属三次元造形装置を、2018年11月1日から東京ビッグサイトにて開催される「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」に参考出品します。

  • ※1Directed Energy Deposition(指向性エネルギー堆積法):
    集束された熱エネルギーを利用して材料を溶解・積層する造形プロセス
  • ※2Computer Aided Manufacturing(コンピューター支援製造):入力された三次元形状データを基に、加工用プログラムの作成などの生産準備全般をコンピューター上で行う技術
  • ※3最終形状に近い状態に仕上げること

開発の特長

  1. レーザーワイヤーDED方式で高品質な三次元構造の高速造形を実現

    • レーザー照射部分に金属ワイヤーを直接供給して造形するレーザーワイヤーDED方式により、造形物内部に空孔がほとんどない高品質な三次元構造の高速造形を実現
    • 中空形状や上部がひさし状に張り出している形状など、さまざまな三次元形状の造形が可能
    • 他の加工法で製造した部品へ付加する造形も可能なため、肉盛補修などにも有効
    • 入手が容易で現在も広く使用されている安価なレーザー溶接用ワイヤーの使用が可能

  2. 独自の点造形技術により形状精度を向上

    • パルス状のレーザー照射、金属ワイヤーやシールドガスの供給と造形位置などを同期制御して点状の造形を繰り返す独自の点造形技術を開発。従来の連続造形技術に比べ形状精度が60%向上(当社比)
    • 高温部分が点状の狭い範囲に限定されるため、造形時に課題となる表面の酸化を20%以上抑制(当社比)
    • 点造形方式に対応した専用CAMにより、複雑な形状の造形も可能

今後の展開

 操作性をさらに向上させて、2020年度の製品化を目指します。

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所

FAX: (06)6497-7289

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