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衛星観測ソリューションSOLUTION

防災ソリューション

災害発生時の被災状況把握

自然災害発生時は、災害発生前・後のレーダー(SAR)衛星画像の差分を解析することで、被災状況を抽出することが可能です。以下にその事例を紹介します。

浸水域抽出

レーダー(SAR)衛星画像では水面が暗く観測されるため、災害発生前後の画像の明るさの変化を検出することにより、浸水域の抽出が可能です。
三菱電機では、一般的な手法では抽出困難とされていた都市部の浸水域を、建築物からの散乱特性を加味した独自の解析手法で自動抽出します。また、単純な変化検出手法で起こりがちであった誤検出のリスクを、蓄積された過去観測データを活用して季節変化などの影響を軽減し、災害による変化域にフォーカスして浸水域を抽出します。

熊本県人吉市

2020年7月に発生した豪雨時の人吉市における浸水深を、レーダー(SAR)衛星画像から解析したものです。

解析により求めた浸水の深さを青色の濃さで示しています。

茨城県常総市

2015年9月、台風18号による鬼怒川の氾濫のため茨城県常総市内では6千棟以上が浸水したと伝えられています。

下の事例ではこの氾濫のために発生した浸水域を、レーダー(SAR)衛星画像(ALOS-2)から、当社独自の手法で抽出したものです。

岡山県倉敷市真備町

2018年7月、台風7号と梅雨前線の影響による岡山県倉敷市真備町での高梁川支流の堤防決壊により発生した浸水域を、同じくレーダー(SAR)衛星(ALOS-2)の観測結果から抽出した事例を示します。

自然災害発生時、レーダー(SAR)衛星観測の夜間や天候にかかわらず観測可能である特性を活かし、いち早く被災情報をお届けすることで、行政機関が担う災害対策、民間企業が担う生活インフラの素早い復旧などを通じて、被災された皆様の生活再建に貢献します。

土砂災害域抽出

土砂災害が発生したとき、レーダー(SAR)衛星画像では崩壊した地点の明るさが変化します。例えば、崩壊域が暗く変化し、堆積した土砂は明るくなるような変化が見られます。三菱電機のレーダー(SAR)衛星画像の高精度差分抽出技術により被災域を明瞭に抽出することが可能です。

静岡県熱海市伊豆山地区

2021年7月に発生した静岡県熱海市で発生した土砂災害を、レーダー(SAR)衛星画像を解析したものです。

発災前のレーダー(SAR)衛星画像に、発災前後のレーダー(SAR)衛星画像の差異を赤色・青色で着色した画像。土石流発生個所に沿った変化が検出されています。

黄色枠は発災前の2017年11月のレーダー(SAR)衛星画像と、発災後である2021年7月のレーダー(SAR)衛星画像を比較して変化が大きかった場所を抽出した結果です。背景は発災前の航空機画像です。このような解析により、広域にわたる家屋群の被災状況を把握することができます。

熊本地震

2016年4月、震度6以上の地震が7回以上発生した熊本地震では、多数の家屋倒壊や大規模な斜面崩壊や土石流、地滑りが発生しており、土砂災害の被害は特に南阿蘇村付近に集中していたとされています。
下の画像は、レーダー(SAR)衛星画像(ALOS-2)の解析結果から、南阿蘇村付近の土砂崩れとその土砂が堆積した箇所を抽出したもので、被災域の航空写真(右)と比較しても、実際の被災状況が把握できていることが分かります。レーダー(SAR)衛星を活用することで、人の立ち入りが困難な地域や、防災ヘリなどが飛べない時間、天候においても広域な状況を迅速に把握可能です。

平時のインフラ監視

地盤変動監視

レーダー(SAR)衛星画像の時系列干渉解析技術を適用することによって、災害発生時だけでなく長期間にわたって徐々に進行する広域の微小な地盤変動などを検出することが可能です。

上の事例は、2014年12月から2021年3月までに進行したと推定される地盤変動を、レーダー(SAR)衛星画像の解析結果と3次元の建物情報を重ね合わせてわかりやすく可視化したものです。

下の事例は、ALOS-2画像を用いた時系列干渉解析により、6年間で約50mm沈下している地点を発見したものです。古地図などを調査すると、明治時代以前には沼地だった可能性が高いことが判明しました。

レーダー(SAR)衛星により広域かつ網羅的に微小変化を把握することが可能なため、これまでは、目視で実施していたインフラの障害リスク箇所を早期に検出し、災害発生前に専門家による精密検査と対策を効率的に実施することが可能になります。
本技術は地盤変動だけでなく、河川堤防、橋梁、ビルやダムなどのインフラ検出、さらに土木工事や資源採掘による周辺影響調査など、幅広い用途に適用可能です。

河川インフラ監視

この解析事例は、令和元年度・2年度 やまぐち産業イノベーション促進補助金事業[航空機・宇宙産業分野(宇宙利用産業分野)]「衛星データ解析による河川インフラ監視」の事業成果によるものです。


河川堤防のような長大な構造物の維持管理は、これまで目視等で点検を行っており、多くの人手がかかることが課題となっています。そこで、広域かつ定期的な状況把握が可能な衛星画像解析の特長を活かし、衛星画像解析結果と地上データを組み合わせた危険箇所の一次スクリーニング、リスク評価による巡視・点検作業の効率化、高度化の取り組みを進めています。


この解析例は、レーダー(SAR)衛星画像の時系列干渉解析技術によって、河川堤防の変位を長期間にわたって捉えたものです。堤防高さの変位量だけでなく、変位の傾向など、複数の要因を総合的に評価することで、長期間の変状を推定し、巡視・点検時の重点点検ポイントとする等の利用方法を想定しています。

この解析事例は、令和元年度・2年度 やまぐち産業イノベーション促進補助金事業[航空機・宇宙産業分野(宇宙利用産業分野)]「衛星データ解析による河川インフラ監視」の事業成果によるものです。


この解析例は、レーダー(SAR)衛星画像の時系列変化検出技術によって、河道内の水域(流水路)の変化を捉えたものです。土砂堆積域を検出することで、浚渫工事の計画策定等への利用方法を想定しています。

お問い合わせ

お客様のビジネスに衛星観測ソリューションがどう活かせるか共に検討させて頂きますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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