昨今、地球規模の環境課題の解決に向け、更に長期的な取組を継続していくことが企業に求められています。三菱電機グループの長期環境経営ビジョンである「環境ビジョン2050」は、三菱電機グループが環境貢献を重要な経営課題と位置付け、環境課題の解決に率先して取り組むことを定めたものです。2050年に向けたあるべき姿を明確にし、「環境宣言」「3つの環境行動指針」「重点取組」を示しています。

環境ビジョン2050 環境宣言 大気、大地、水を守り、心と技術で未来へつなぐ 図解

3つの環境行動指針

1. 多岐にわたる事業を通じて環境課題を解決する

三菱電機グループは、多岐にわたる事業を通じて、バリューチェーン全体で、気候変動、資源循環、自然共生をはじめ、様々な環境課題の解決に立ち向かいます。

重点取組

■ 気候変動対策

  • 1.優れた省エネルギー製品・システム・サービスや再生可能エネルギー事業の推進、普及に努め、ステークホルダーの皆様とともにグローバルに温室効果ガスの削減に貢献します。
  • 2.脱炭素に向けた国際的な流れを尊重し、設計・開発から原材料の調達、製造、販売、流通、使用、廃棄に至るまで、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出の削減を推進し、2050年の排出量実質ゼロを目指します。
  • 3.地球環境の変化を監視し、自然災害のリスク最小化に貢献するソリューションを提供します。

■ 資源循環

  • 1. 製品の小型化や軽量化を進め、再生材料の使用やリサイクル性を考慮した製品・システムを提供します。
  • 2. バリューチェーン全体で資源のムダをなくし、資源の有効利用の最大化に取り組みます。
  • 3. 安全でキレイな水の供給と、海や川を汚さない水処理をグローバルに拡大します。
  • 4. 各地域の水環境に配慮し、水の有効利用を推進します。
  • 5. 製品・システムのリユース、リペアなどの資源循環ビジネスをグローバルに推進し、廃棄物を削減します。
  • 6. ものづくりで発生するプラスチックなどの排出物を、100%有効利用することを目指します。

■ 自然共生

  • 1. グループ全体で、山・川・海の保全、事業所の生物多様性保全の活動を実施し、次世代に引継ぐ地域の環境、人づくりを推進します。
  • 2. 自然環境に影響を与えるおそれのある物質の管理、抑制、代替化及び適正処理に努めます。

2. 次世代に向けたイノベーションに挑戦する

三菱電機グループは、困難な課題に対してグループ内外の力を結集し、全従業員が情熱を持って、次世代に向けたイノベーションに挑戦し続けます。

重点取組

■ 長期的活動

  • 1.3年ごとに策定する環境計画に将来像を見通した上での具体的な指標と活動項目を設定します。
  • 2.国際的合意、海外の事情、経営状況などおおむね5年ごとに長期目標の妥当性を検証します。

■ イノベーション

  • 1. グループの技術資産、技術シナジー、事業シナジーに加え、他企業や研究機関などとの連携により、環境課題の解決に貢献する革新的な技術・ソリューションを創出します。
  • 2. 革新的な技術・ソリューションを積極的に導入し、次世代のものづくりを牽引します。

■ 人材育成

  • 1. 従業員が、生活者として、自然と調和する新しいライフスタイルに率先して取り組む社内風土を醸成します。
  • 2. 高い専門性を持ち、多様な価値観を受入れ、環境課題に積極的に取り組む人材を継続的に育成します。

3. 新しい価値観、ライフスタイルを発信、共有する

ステークホルダーの皆様と、広く、積極的な対話・連携・共創を進め、自然と調和する新しい価値観、ライフスタイルを提案していきます。

重点取組

■ ニーズの把握

  • 1.営業活動や、展示会、イベント等を通じ、お客様の環境に関するニーズと期待の把握に努めます。
  • 2.ステークホルダーの皆様との対話を通じ、環境目標や施策の妥当性を検証し、より効果的な環境活動を推進します。

■ 新しい価値観の共創、発信

  • 1. 製品・システム・サービスの使用を通して、環境に貢献する喜びを感じていただける新しいライフスタイルを提案します。

■ 地域共生

  • 1. 地域の方々や、行政などとの対話により、里山保全活動や、事業所の生物多様性保全活動など、地域の良好な環境づくりに貢献します。

持続可能な未来に向けて、価値創出を推進する4つの領域

ニュースリリース

2019年06月13日 三菱電機グループ「環境ビジョン2050」策定